NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

スルー

2009-06-20 | 休み
レンタルビデオ良いなぁ。『僕らのミライへ逆回転』。最初はゴンドリーな感じがしないなぁと感じました。主題が今までのような恋愛ではなく、隣人愛・地元愛だったというところもあるのでしょうが、やはりゴンドリーの世界観に異物のようなジャック・ブラックの存在感に最も違和感を感じました。

Be kind rewind

ジャック・ブラックが大好きだったはずなのに今回のジェリーに限ってはどうにもこうにもゴンドリーの世界観の中では異物としか思えず、耐えかねて字幕から吹き替えにしてしまうほど。戦争の後遺症から精神的におかしくなった設定ですが、演技が見事すぎて精神的なものに起因するトラブルメーカーの嫌な部分がひしひしと伝わってきて…

ジャック・ブラックと比して、モス・デフやメロニー・ディアスはすんなりゴンドリーの世界観になじんでいるように感じられてとも良かったです。特にモス・デフ演じるマイクの自分への失望感なんかは今までのゴンドリー然として、ジェリーとばかり競演するアルマへの嫉妬がアルマのキュートさと相まって可愛いです。また何と言ってもダニー・グローバーの表情が良すぎです。

一気にリメイク映画を撮るシークエンスの表現はさすがミュージックビデオ出身のゴンドリーならでは。ミニマムでかわいいアイデアでリメイクされた様々な映画がどんどんとシームレスに表現されると、ようやくこれが彼の映画なんだということを意識させてくれました。そこからラストまでの流れはやはりゴンドリーで優しいです。


そしてレンタルビデオ店。気づいたら、セス・ローゲンとかスティーブ・カレルなんかのラインの日本劇場スルーのコメディ作品がジャンジャン並んでました。未公開映画はレンタルビデオ店にでも行かないと忘れてしまいます。

Eden of the far East

2009-06-19 | 休み
2万人のニート

プロダクションI.G.が製作と言うことを差し引いても、『機動警察パトレイバー2 The movie』と『東のエデン』とは自衛隊を用いた内部によるテロルという設定に共通しているなぁ。わざと共通させてるような気もします。レインボーブリッジだし。でも前者がテロ自体が目的で戦争状況の醸成によって日本国内の意識を刺激するところにテロルの意図があったのに比べて、後者のテロルの目的は戦争状況ではなく本当の戦争を起こし社会システムを壊す、と大きく異なります。


オウム事件や北朝鮮問題、9・11テロ、程度は低すぎますが田母神論文のようなものが出てくる世界、日本では既に戦争の危機は一定のリアリティを持って捉えられているので、もはやああいった主題はフィクション足りえないです。だから神山監督が選び取ったのは、現代の問題でよく新聞雑誌の紙面を飾る日本の”閉塞感”、広く行き渡ってしまった死に至る病のような緩やかな絶望とかだったのかもしれません。

そういった”閉塞感”の中にあって、その象徴として比較的悪者にされ易いネットやニートといった事柄が極めてポジティブに描かれていたのが何と言っても印象的でした。11発のミサイル飛来を「迂闊な月曜日」たらしめたのは一人のヒーローの力ではなく、ネットを通して集まった2万人のニートによる集合知のようなものであったり、連帯であったり。富まない国民が全員ニート化することで社会・経済を人質にとって富める側を脅そうとか。

またユニークなのは滝沢と3人のセレロンの間の対立?は決して問題意識の対立ではないところです。両者の問題意識、例えば利権構造や富の不均衡など等をどのように解決するかという実行手段が両者の対立軸というのが面白いなぁ。滝沢が下からの改革だとしたら、物部たちのそれは上からの有無を言わせぬドラスティックな改革であったと。まぁアニメ版では滝沢が彼らの改革を一応食い止めたところで幕切れしましたが。

で、劇場版では滝沢が日本国の王様、王子様となってセレソンとの政治闘争?を繰り広げてゆくようですが…まさかそこにも切り込むの?昭和ならともかく平成の代では今上天皇がどれだけ損な役回りをしても、心を痛めても”軸”としての日本社会での役割も既に機能しなくなってしまっています。そういった機能を滝沢が担うのか、昭和天皇は国民の生贄に為りきれませんでしたが。何にしろ面白そうです。でも2作とは…



ただ、最終回。椿の花が落ちてはいたけど、あれはフェイクで板津は死んではいなかったとは。板津が死んでなかったところに、「羽野海チカのキャラクターに合わせた物語にする」という神山監督の言葉の意味を見た気がします。神山監督の持ち味は深遠っぽいけど非常な分かり易さ。となると、亜東才蔵(アジアの東?)はやはり生きていて傘下のタクシー会社のドライバー?なのかも知れません。そして直列ニートが生み出した解決策が何とも正攻法だったのが、う~ん…

最後のミサイルを打ち落とす際の滝沢の演出意図は、本人も言うとおり『明日に向かって撃て』なのでしょうが、どうにも「ガンズオブパトリオット」に見えてしかたがないです。

Some people say・・・

2009-06-15 | 休み
録画したり、ツタヤに行ったりして、最近は古めの映画を観てますが…面白い。本当に今更『ターミネーター』をはじめて観て、そりゃシュワさんで続編作るなぁ、と。だから『2』の序盤はあんなフェイクだったのかと。若いリンダ・ハミルトンが石田えりさんにしか見えなかったり、ターミネーターの全身像はストップモーションだったり、80年代までは合成と光合成で映画が作られたんだったんだぁ!と感慨深いです。

懐古主義っぽいですが、合成の妙が極まっているので今観ても全然いけます。CGはもちろん「CGキレイ!」で凄いのですが、合成は「どうやって撮ってるの!?」という不思議さが最高です。『カプリコン1』の後半の空中戦などもガチで撮ってるのかと思うと、縮みあがります。なので『THX-1138』は大好きなドナルド・プレザンスとか白いディストピアが素晴らしいものの、追加されたCGが大きな違和を感じてガッカリ。


ノーCGも良いなぁ。なので終わってしまう前に『チョコレートファイター』を観に行きたいです。

Mr.Incredible

2009-06-14 | 休み
クリア
クリア。それなりに面白いのに、モチベーションが沸かないという稀有な。何とか根気を振り絞って。濃い目のエヴァファンじゃないぼくが見ても違和感のある部分が多すぎてかなり残念です。何でそんなことになってるのかはよく分かるけど。よくは分かるけれど…


CEROの問題、システムを共通化させるため、ゲームデザイン云々で演出が簡略されていたり、微妙に変わっていたりするのが積もり積もって「コレじゃない」と化してます。ネルフのマークが変わったり、エヴァのデザインが変わっていて『ヱヴァ:序』準拠かと思わせながらも、シナリオ等の基本ラインは旧『エヴァ』のまま。ボリュームを持たせるために、旧『エヴァ』まで含めた形でゲーム化したのでしょうが、整合性がとれず泥沼に陥っている印象です。

個々のゲームデザインとしては面白い部分も多いのに、『ヱヴァンゲリヲン:序』のゲーム化としてみると全体的に破綻をきたしています。そもそも『序』っぽいだけです。凝る所と凝ってないところの差が激しすぎ。やたら演出に力を入れているかと思うとすっぽり抜け落ちたり、簡略化されたりして意味合いが抜け落ちてたり、いい加減CEROをC程度までには上げてください…Zじゃなければ売り上げ的には大丈夫だと思うのですが…

仮に、もし仮に『破』のゲーム化を見越して『序』の製作がマネージメントされているのだとしたら、エピソードが歯抜けなのもイベント1枚絵やBGM、効果音を『2AC』から非常にあからさまに流用しているのも説明が付くような気がしないでもないです。『2AC』から流用したデータに新規に起こした3Dモデルを加え、その差分を次回で…って妄想のし過ぎのような、そうでもないような。でもそう考えたくなるくらいあからさま。


全体的に変です。プレイヤーの人称も変。シンジのみがプレイヤーキャラクターとして使えるにもかかわらず、いわゆる地の文ではシンジではなく何故か”あなた”という二人称でプレイヤーはあらわされます。あなたって誰よ。

エヴァをゲームにするのって本当に難しいと思います。ただでさえ難しい題材なのに今回は完結すらしていないし、ましてや原作自体ボリュームも無いし。なので色々残念無念。「Beautiful world」すらかからないよ…2週目から『序』にすれば、ループで色々良かったのに。

(追記)よくよくスタッフロールを見ると、ファミ通の初出ではディレクターだった芝村さんが”ゲームデザイン”というあまり見かけない肩書きになってる…これは?


-「ヱヴァ」特番やります(TBSラジオ Life)
さぁ、そして今日の深夜です。宮台と竹熊先生、氷川さんのトーク。眠いので寝ますが、後日ポッドキャスト配信されるようなので一安心。さすがスポンサー無しで続けている枠は違うなぁ。

June

2009-06-13 | 休み
marriage
 周りで結婚が相次いでいます。親戚、友達、知り合いなどなど。何でこんなにも結婚が多いのかと思ったら、ぼくもそれなりの年齢なわけで至極当然の成り行き。親に「あんた、幾つだったけ?」と問われ、素直にぼくの年齢を答えると「その頃には結婚のためにお金を貯め始めていたよ…」と遠い目で言われてしまいました。


 それにしても結婚というのも色々な種類があるわけで。この周囲の人々も出来ちゃった結婚、普通の結婚、逆玉の輿(しかも婿はニート!)と形態はさまざまです。できちゃった結婚をした従兄弟のお相手と会うと、今まで現実に観たことが無いくらいの巨乳の女性でした。従兄弟の性癖を見たようで自分が遠くまで来たことを改めて思い知らされました。