サウンドホールブレイスと、ロウアーブレイスを接着します
OMタイプの作成を開始しました。トップはシトカスプルース、サイドバックはインディアンローズウッドです。
スケールは25.7インチです。設計をやり直した上で、ブレイシングの位置をトップにレイアウトします
ロゼッタの溝を掘り込みます
白黒のラインを入れ
ローズと
白蝶貝を入れて完了
スケールは25.7インチです。設計をやり直した上で、ブレイシングの位置をトップにレイアウトします
ロゼッタの溝を掘り込みます
白黒のラインを入れ
ローズと
白蝶貝を入れて完了
ウクレレは“AURA”と命名しました。「アウラ」と発音します。正確には「発音してください」というお願いだったりします。何故か?
英語では「オーラ」と発音します。「オーラ」という言葉自体、すでに日本語にもなっていると思います。一般に「あの人にはオーラがある」などと表現する場合、何か不可思議な雰囲気だったり、霊的なパワーだったりを意味することが多いと思うわけですが、「アウラ」と読む(読ませる)場合は、重なる部分があるとしても、必ずしもそういう意味ではないからです。
「アウラ」という言葉は、ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンが「複製技術時代の芸術作品」等の論文で使ったことがきっかけで広がった(と言われている)「いま・ここに結びつきながら一回的に現象する際の特有の輝きを意味する」(*1)概念です。ベンヤミンの論考には根本的な誤りがある(*2)とする向きもあり、議論をすれば果てしなく続くので深入りは避けますが、多少の恣意性も含みつつ「アウラとは、一回限りで作られたオリジナルしか持ちえない、複製できない何か」だろうと私は解釈しています。
これまで作ったギターも基本的にはオーダーを受けて作ったものなので、一回限りのものなのですが、このウクレレでは殊更「一回限り」ということを深く感じ入りました。特に、栃の角材からボディ材すべてを自分で切り出し、一枚一枚木目の出方が異なることを理屈ではなく自分の実際の感覚として理解できた事が大きかったと思います。
同じ材料でも同じではない-この二律背反を孕むが故に、たとえこのウクレレの「複製」を作ったとしても、この個体が持つ「アウラ」は絶対に再現できないのです。二度と同じものを作る事はできない、同一のものは存在しえない-その意味合いを込めての命名なのでした。
(*1)コトバンク(日本大百科全書の項)からの引用。ここの解説はかなり専門的なので、現代美術用語辞典の方が、まだわかりやすいかもしれません。
(*2)佐々木健一「美学への招待」(2004) 第四章「コピーの藝術」p76
お問い合わせ ABE GUITARS
英語では「オーラ」と発音します。「オーラ」という言葉自体、すでに日本語にもなっていると思います。一般に「あの人にはオーラがある」などと表現する場合、何か不可思議な雰囲気だったり、霊的なパワーだったりを意味することが多いと思うわけですが、「アウラ」と読む(読ませる)場合は、重なる部分があるとしても、必ずしもそういう意味ではないからです。
「アウラ」という言葉は、ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンが「複製技術時代の芸術作品」等の論文で使ったことがきっかけで広がった(と言われている)「いま・ここに結びつきながら一回的に現象する際の特有の輝きを意味する」(*1)概念です。ベンヤミンの論考には根本的な誤りがある(*2)とする向きもあり、議論をすれば果てしなく続くので深入りは避けますが、多少の恣意性も含みつつ「アウラとは、一回限りで作られたオリジナルしか持ちえない、複製できない何か」だろうと私は解釈しています。
これまで作ったギターも基本的にはオーダーを受けて作ったものなので、一回限りのものなのですが、このウクレレでは殊更「一回限り」ということを深く感じ入りました。特に、栃の角材からボディ材すべてを自分で切り出し、一枚一枚木目の出方が異なることを理屈ではなく自分の実際の感覚として理解できた事が大きかったと思います。
同じ材料でも同じではない-この二律背反を孕むが故に、たとえこのウクレレの「複製」を作ったとしても、この個体が持つ「アウラ」は絶対に再現できないのです。二度と同じものを作る事はできない、同一のものは存在しえない-その意味合いを込めての命名なのでした。
(*1)コトバンク(日本大百科全書の項)からの引用。ここの解説はかなり専門的なので、現代美術用語辞典の方が、まだわかりやすいかもしれません。
(*2)佐々木健一「美学への招待」(2004) 第四章「コピーの藝術」p76
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