昨日の話のついでに、アコースティックギター用PUのバランス調整について考えてみたいと思います。そもそも「バランスが取れている」とは、どういう状態なのでしょうか?
私は「開放弦、フレット上問わず、一定の音圧(*)で音が出ていること」がバランスが取れた状態、と定義したいと思っているのですが、事はそう単純ではありません。難しいのは、「開放弦でのバランス」だけではなく「開放弦とフレットを押さえた時とのバランス」「上昇フレーズでのバランス」「下降フレーズでのバランス」「ダウンピッキングとアップピッキングとのバランス」など、様々な要素を考慮した上で、これらの平均値あるいは最大公約数を探っていく必要があることです。例えば、開放弦でのバランスがOKでも、フレットを押さえた時の音とのバランスがアウトという場合や、その逆のパターンもあるわけです。
このような多様な要素を考えに入れながらの調整は困難を極めることも多く、丸1日でも終わらず、日を改めて耳をリフレッシュさせてから再度調整することも間々あります。完璧はありえないので、どこかで妥協し、あとはご依頼主の判断を仰ぐことになります。
こうしたバランス調整は、基本的にアンダーサドルタイプのPUで必要な作業ですが、昨日ご紹介したように、貼り付けタイプでもバランス調整が必要になる場合もあるとなると、少し暗澹たる気分になってしまいます、本音としては。でも、弾き手にとっては一番重要なポイントなので、妥協点を高く設定したバランス調整ができるよう、日々精進を重ねたいと思っております。
(*)「音量」よりは「音圧」の方が、大きさだけではない、音の多面性を表す言葉として適切ではないかと思います。
お問い合わせ ABE GUITARS
私は「開放弦、フレット上問わず、一定の音圧(*)で音が出ていること」がバランスが取れた状態、と定義したいと思っているのですが、事はそう単純ではありません。難しいのは、「開放弦でのバランス」だけではなく「開放弦とフレットを押さえた時とのバランス」「上昇フレーズでのバランス」「下降フレーズでのバランス」「ダウンピッキングとアップピッキングとのバランス」など、様々な要素を考慮した上で、これらの平均値あるいは最大公約数を探っていく必要があることです。例えば、開放弦でのバランスがOKでも、フレットを押さえた時の音とのバランスがアウトという場合や、その逆のパターンもあるわけです。
このような多様な要素を考えに入れながらの調整は困難を極めることも多く、丸1日でも終わらず、日を改めて耳をリフレッシュさせてから再度調整することも間々あります。完璧はありえないので、どこかで妥協し、あとはご依頼主の判断を仰ぐことになります。
こうしたバランス調整は、基本的にアンダーサドルタイプのPUで必要な作業ですが、昨日ご紹介したように、貼り付けタイプでもバランス調整が必要になる場合もあるとなると、少し暗澹たる気分になってしまいます、本音としては。でも、弾き手にとっては一番重要なポイントなので、妥協点を高く設定したバランス調整ができるよう、日々精進を重ねたいと思っております。
(*)「音量」よりは「音圧」の方が、大きさだけではない、音の多面性を表す言葉として適切ではないかと思います。
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先日弦高調整したGibson Dove、オーナーのご希望でLR BAGGS iBeam Active PUを取り付けることになりました。アンダーサドルのトランスデューサー(*1)と違い、ブリッジプレートに貼り付けるタイプのため、バランス調整の必要がないので、難易度としてはそう高くはありません、でした、今までは…。今回は予想外のことばかりで、かなりの苦戦。セオリーにのっとって、サドルの真下に取り付けてみましたが、1弦と6弦の音圧がかなり弱い。左右を逆にしてみても駄目(*2)。思い切って、ブリッジピンの後方につけてみましたが、これは音像がぼやけてしまって論外(*3)。手を替え品を替え、貼り直すこと十数回、しかし、全然バランスが取れません。このタイプでバランスが取れない場合の調整の難しさは、アンダーサドルの比ではありません。アンダーサドルの場合は、弦ごとに何とか調整できるのですが、貼り付けタイプでは、やりようが無いのです。トランスデューサー自体の不良をも疑いました。しかし、信頼あるメーカーだし、そうそう不良はなかろう。では何が原因なのか?熟慮の末、「生音のバランスの悪さがそのまま増幅されているのではないか」という考えに至りました。その考えは的中、その後はドミノ倒しの如くスムーズに調整ができました。
今回の経験で「iBeamはかなり忠実に生音のバランスを再生する」ことがわかり、またひとつ、PUの性質に関する理解が深まりました。正に「災い転じて福となす」となったわけです。
(*1)弦震動を拾う部分をトランスデューサーと呼び、ジャックやプリアンプを含めた全体をピックアップと呼ぶ、と私は理解しています。
(*2)左右逆にしてバランスが取れるケースが多々あります。
(*3)Xブレイシングの交差の角度によっては、サドルの下に取り付けが不可能な場合もあり、その時は音質の如何を問わず、ブリッジピン後方に貼り付けざるをえないのが実情です。
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今回の経験で「iBeamはかなり忠実に生音のバランスを再生する」ことがわかり、またひとつ、PUの性質に関する理解が深まりました。正に「災い転じて福となす」となったわけです。
(*1)弦震動を拾う部分をトランスデューサーと呼び、ジャックやプリアンプを含めた全体をピックアップと呼ぶ、と私は理解しています。
(*2)左右逆にしてバランスが取れるケースが多々あります。
(*3)Xブレイシングの交差の角度によっては、サドルの下に取り付けが不可能な場合もあり、その時は音質の如何を問わず、ブリッジピン後方に貼り付けざるをえないのが実情です。
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1976年製ストラトキャスターをお預かりしました。ナット調整と、フレット浮きの補修です。
ご本人の希望で、ナット溝は極限まで深くしました。強く弾くとビレます。
「ビレず、なお且つ弾き易く」を理想とし、常に「ビレ」と「弾き易さ」とのせめぎ合いの中でナット調整は行われます。ふたつの要素の兼合い、その関係性、という話になると、おそらく一ヶ月の連載をしなければならないくらい奥が深いものですが、結論は一言「ギターとスタイルとプレイヤーによって違う」。おそらくそれが究極の答えであり真理ではないかと思います。
ネックのポケットにシムを挟んで仕込角や弦の位置を変えることはよくあることです。木片やプラスチックを使うことが多いのですが、ナイフ使っていたのには驚きました。
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ご本人の希望で、ナット溝は極限まで深くしました。強く弾くとビレます。
「ビレず、なお且つ弾き易く」を理想とし、常に「ビレ」と「弾き易さ」とのせめぎ合いの中でナット調整は行われます。ふたつの要素の兼合い、その関係性、という話になると、おそらく一ヶ月の連載をしなければならないくらい奥が深いものですが、結論は一言「ギターとスタイルとプレイヤーによって違う」。おそらくそれが究極の答えであり真理ではないかと思います。
ネックのポケットにシムを挟んで仕込角や弦の位置を変えることはよくあることです。木片やプラスチックを使うことが多いのですが、ナイフ使っていたのには驚きました。
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フェイマスのウクレレをお預かりしておりました。弦高調整(ナット・サドル調整)の依頼です。
ナット溝は専用のヤスリで調整し、高さを適正に削ります。
サドルの高さは、底を削って調整するのが基本ですが、このウクレレのサドルは接着されていて簡単には取れないため、あえなく上部を削ることになりました(予算的な関係からの判断です)。
ロングサドル採用の現行マーチンでも、サドルは接着されていることが多いようです。以前、そのように接着されたサドルのモデルを弦高調整した際、ご本人の希望で、接着されたサドルを削り取って新しいものを作成しました。
設計或いは工程の関係上、いろいろ事情はあるのでしょうが、年月がたってからの修理・調整を含めて考えると、よほどの場合を除いてサドルは接着しない方が理にかなっていると思います。
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ナット溝は専用のヤスリで調整し、高さを適正に削ります。
サドルの高さは、底を削って調整するのが基本ですが、このウクレレのサドルは接着されていて簡単には取れないため、あえなく上部を削ることになりました(予算的な関係からの判断です)。
ロングサドル採用の現行マーチンでも、サドルは接着されていることが多いようです。以前、そのように接着されたサドルのモデルを弦高調整した際、ご本人の希望で、接着されたサドルを削り取って新しいものを作成しました。
設計或いは工程の関係上、いろいろ事情はあるのでしょうが、年月がたってからの修理・調整を含めて考えると、よほどの場合を除いてサドルは接着しない方が理にかなっていると思います。
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アメリカ修行時代の師匠であるトム・リベッキーがジャズギターブック20(シンコーミュージック刊)の特集で取り上げられています。日本のギター雑誌でリベッキーの特集が組まれるのは、おそらくこれが初めてだろうと思います。彼の経歴や理念がコンパクトにまとめられていてるいい記事だと思いましたが、ネックの構造を説明した部分には疑問を感じました。
「(ネックの)中心をカーボンファイバーで補強し、2本のトラスロッドシステムが標準仕様になっている」というくだりは、ベースの場合であれば理解できるのですが、ギターでトラスロッドが2本入っているケースはかなり稀です(これまでの経験では、リッケンバッカーの12弦でしか見たことがありません)。「中心のトラスロッドの両脇に2本のカーボンファイバーを埋め込むことで補強したネックが標準仕様」というのが正確な表現ではないかと思います。少なくとも、私がリベッキーの工房にいた時には、そのような仕様でした。この10年の間に変えた、とも取れますが、普通に考えて、そういうことはないんじゃないか、と思います。翻訳がよくなかったのか、或いは構造に関する理解の不足か、それとも本当にそうなのかも。考えてもわかるはずもなく、真相は本人に聞くのが一番、ということで現在問い合わせ中です。多忙な人なので、返事はいつになるかわかりませんが、わかり次第お知らせします。
その結果
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「(ネックの)中心をカーボンファイバーで補強し、2本のトラスロッドシステムが標準仕様になっている」というくだりは、ベースの場合であれば理解できるのですが、ギターでトラスロッドが2本入っているケースはかなり稀です(これまでの経験では、リッケンバッカーの12弦でしか見たことがありません)。「中心のトラスロッドの両脇に2本のカーボンファイバーを埋め込むことで補強したネックが標準仕様」というのが正確な表現ではないかと思います。少なくとも、私がリベッキーの工房にいた時には、そのような仕様でした。この10年の間に変えた、とも取れますが、普通に考えて、そういうことはないんじゃないか、と思います。翻訳がよくなかったのか、或いは構造に関する理解の不足か、それとも本当にそうなのかも。考えてもわかるはずもなく、真相は本人に聞くのが一番、ということで現在問い合わせ中です。多忙な人なので、返事はいつになるかわかりませんが、わかり次第お知らせします。
その結果
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昨日アーチトップの材料を紹介した際に、「フレイム“ド”・ビッグリーフメイプル」と表記しました。通常は「フレイム・メイプル」と表記されることが多く、それで意味は通じるわけですが、何故敢えて「フレイムド」と表記するのか?
それは「杢の表現は統一すべき」と考えるからです。フレイム(flame)は名詞なので、名詞を修飾する時は“flamed”と語尾を変化させて形容詞形にしなければなりません。他の杢のほとんどは、形容詞形で表記されています。例えば「キルト(quilt)」は常に「キルテッド(quilted)」と形容詞形で表記されており「キルト・○○○」という表記は目にしたことがありません。ならば「フレイム」も「フレイムド」と表記されて然るべきなのではないでしょうか。
細かいことにこだわりすぎかもしれませんが「正確にできるものは、できうる限り正確に」表現したいと思っているのです。
*「バーズアイ」に関しては、英語でも“bird's-eyed”ではなく“bird's-eye”で、おそらく-(ハイフン)が入ることで、形容詞形になるのではないかと思います。
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それは「杢の表現は統一すべき」と考えるからです。フレイム(flame)は名詞なので、名詞を修飾する時は“flamed”と語尾を変化させて形容詞形にしなければなりません。他の杢のほとんどは、形容詞形で表記されています。例えば「キルト(quilt)」は常に「キルテッド(quilted)」と形容詞形で表記されており「キルト・○○○」という表記は目にしたことがありません。ならば「フレイム」も「フレイムド」と表記されて然るべきなのではないでしょうか。
細かいことにこだわりすぎかもしれませんが「正確にできるものは、できうる限り正確に」表現したいと思っているのです。
*「バーズアイ」に関しては、英語でも“bird's-eyed”ではなく“bird's-eye”で、おそらく-(ハイフン)が入ることで、形容詞形になるのではないかと思います。
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当工房の正式名称(屋号)は「ABE GUITARS」(読み方は「アベギターズ」)です。よく「阿部ギター」「アベギター」と呼ばれたり書かれたりすることがあり、決して間違いではありませんし、どの様に呼んでいただいても結構なのですが、何故、正式には「ABE GUITARS」と英語表記にし、且つ「GUITAR」という単数形ではなく「GUITARS」と複数形にしているのでしょうか?
結論から言うと、英語で一般名詞を使う時は、加算名詞であれば複数形を使うのが原則、と私は理解しているからです。ギター(guitar)は数えられる加算名詞なので、「ギター一般」あるいは「ギターというもの」という概念を表す時は「guitars」になるのです。「阿部ギター」「アベギター」「ABE GUITAR」という呼び方・表記では、極論するとa Abe guitar(*)「阿部君が作った不特定多数の中の1本」または the Abe guitar「阿部君が作った、ある特定の1本」という意味になってしまうのです。また、カタカナ表記にしない理由は、日本語として「ギター」は定着していても「ギターズ」はまだ定着していないと考えるからです。それで、工房の名前としては「ABE GUITARS」に落ち着いたという訳です。
ここには、「不定冠詞と定冠詞」「意味論上と文法論上の違い」などの問題が含まれており、何が正しいかは意見が分かれるとは思いますが、英語の専門家ではないので、詳しい方がいらっしゃいましたら、是非ご教示をお願いします。
そんなことを考えている暇があるなら仕事しろ!と言われそうですが、英語をきちんと理解することは、ギター制作・リペアを極めようとする上で重要なのです。何故なら、関連の情報には圧倒的に英語が使われているからです。
(*)不定冠詞がguitarにかかるのならa Abe guitar 、Abeにかかるのならan Abe guitarなのですが、どちらが正しいのかはわかりません。どなたか教えて下さい。
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結論から言うと、英語で一般名詞を使う時は、加算名詞であれば複数形を使うのが原則、と私は理解しているからです。ギター(guitar)は数えられる加算名詞なので、「ギター一般」あるいは「ギターというもの」という概念を表す時は「guitars」になるのです。「阿部ギター」「アベギター」「ABE GUITAR」という呼び方・表記では、極論するとa Abe guitar(*)「阿部君が作った不特定多数の中の1本」または the Abe guitar「阿部君が作った、ある特定の1本」という意味になってしまうのです。また、カタカナ表記にしない理由は、日本語として「ギター」は定着していても「ギターズ」はまだ定着していないと考えるからです。それで、工房の名前としては「ABE GUITARS」に落ち着いたという訳です。
ここには、「不定冠詞と定冠詞」「意味論上と文法論上の違い」などの問題が含まれており、何が正しいかは意見が分かれるとは思いますが、英語の専門家ではないので、詳しい方がいらっしゃいましたら、是非ご教示をお願いします。
そんなことを考えている暇があるなら仕事しろ!と言われそうですが、英語をきちんと理解することは、ギター制作・リペアを極めようとする上で重要なのです。何故なら、関連の情報には圧倒的に英語が使われているからです。
(*)不定冠詞がguitarにかかるのならa Abe guitar 、Abeにかかるのならan Abe guitarなのですが、どちらが正しいのかはわかりません。どなたか教えて下さい。
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バフがけに苦慮していたGibson custom koa、その後1週間ほど置いてから再びペーパー・バフがけをしました。前よりは改善されましたが、翌日になるとやはり若干の沈み込みあり、でした。私としては、いまひとつ納得はいかなかったのですが、きりが無いので、ご依頼主に判断を仰いだところ「出来は上々」ということで納得していただき、納品となりました。
リペアでは常に、依頼主もリペアする側も「正しいリペア」ではなく「求める(求められている)リペア」を明確にすることが重要なポイントだと思います。「どのレベルでの解決策を望むのか」ということです。例えば今回の場合は、本当に綺麗に仕上げようと思えば、ブリッジを剥がし、一度塗装を全部剥いで再塗装するしかありませんが、そのような「根本的な解決」ではなく「現状の改善」を求められていたわけですので、私がイマイチ納得いかなくとも、ご依頼主に納得していただいたということは、それでよかった、ということになるのです。
弦高調整の項でも述べましたが、「絶対的に正しい」というリペアは存在しないと思います。「予算的・時間的な制約の中でベストを探ることがリペアの本質だ」と経験を重ねるほど実感します。
お問い合わせ ABE GUITARS
リペアでは常に、依頼主もリペアする側も「正しいリペア」ではなく「求める(求められている)リペア」を明確にすることが重要なポイントだと思います。「どのレベルでの解決策を望むのか」ということです。例えば今回の場合は、本当に綺麗に仕上げようと思えば、ブリッジを剥がし、一度塗装を全部剥いで再塗装するしかありませんが、そのような「根本的な解決」ではなく「現状の改善」を求められていたわけですので、私がイマイチ納得いかなくとも、ご依頼主に納得していただいたということは、それでよかった、ということになるのです。
弦高調整の項でも述べましたが、「絶対的に正しい」というリペアは存在しないと思います。「予算的・時間的な制約の中でベストを探ることがリペアの本質だ」と経験を重ねるほど実感します。
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ヘッドプレートの接着です。プレートをラフカットして、
ヘッドストックとプレート双方にタイトボンドをつけて、
クランプしていきます。
この後、ヘッドストックの成形・バインディング加工・インレイ加工と工程を勧めていきます。そしていよいよボディとの接合となるのです。
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ヘッドストックとプレート双方にタイトボンドをつけて、
クランプしていきます。
この後、ヘッドストックの成形・バインディング加工・インレイ加工と工程を勧めていきます。そしていよいよボディとの接合となるのです。
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先日のネック裏ラミネイト加工はいい感じで接着できました。
バンドソーでラフカットします。
角材だったのが、だいぶネックらしくなってきました。
次はヘッドプレートの接着です。
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バンドソーでラフカットします。
角材だったのが、だいぶネックらしくなってきました。
次はヘッドプレートの接着です。
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ギブソンのDoveをお預かりしておりました。修理内容はロッド・ナット・サドル調整です。
サドルの高さよってはブリッジの削りも必要になりますが、何とかテンションが確保できたので、とりあえず今回はブリッジの削り無し、ということになりました。もし削る場合は、念のためインレイを外してから削り、またインレイを入れるという、結構手間のかかる作業になります。
ナットの溝は、弦の太さに合っていなかったり、深すぎたり浅すぎたりしますので、適正な太さ・深さにして、弦をしっかりとナットに密着させます。また、サドルの底は凹型や凸型に変形していることが多々あるので、平面を出して溝との接地面をフラットに保つようにします。このような調整をすることで、弦の振動がボディに確実に伝わるので、格段に音質が向上するのです。「音が今ひとつ…」という場合は、とりあえずナット・サドル調整をするだけでも、確実に変わってくると思います。
サドルの高さよってはブリッジの削りも必要になりますが、何とかテンションが確保できたので、とりあえず今回はブリッジの削り無し、ということになりました。もし削る場合は、念のためインレイを外してから削り、またインレイを入れるという、結構手間のかかる作業になります。
ナットの溝は、弦の太さに合っていなかったり、深すぎたり浅すぎたりしますので、適正な太さ・深さにして、弦をしっかりとナットに密着させます。また、サドルの底は凹型や凸型に変形していることが多々あるので、平面を出して溝との接地面をフラットに保つようにします。このような調整をすることで、弦の振動がボディに確実に伝わるので、格段に音質が向上するのです。「音が今ひとつ…」という場合は、とりあえずナット・サドル調整をするだけでも、確実に変わってくると思います。
仙台で活動しているいがらし笑子さんから1979年製のD-35をお預かりしました。
左用を右用に改造しており、元のサドルの溝を埋めて切り直しているのがわかります。
ネックの反りに伴う弦高調整を行います。ヒーター修正を行った後、ナット溝も深くなっているので交換し、場合によってはサドルの交換が必要になってくるかもしれません。
ブレイシングを調べてみると、当然ではありますが、左用でした。右用ではロウアーフェイスブレイス(Xブレイスの内側のブレイス)は1弦側から伸びているのですが、左用なので6弦側から伸びています。理屈で考えると、左用に作られたものなので、右用に改造しても本来の音は出ない、と思うわけですが、弾いた印象は、最初から右用だったと思えるような、低音がドンと出て、高域とのバランスも良いサウンドです。音を聞いただけでは、元々左用だったとはわからないでしょう。ということは、ロウアーフェイスブレイスの位置は、右用左用関係なく、音にはあまり影響ないのか?という疑問も湧いてきます。左用の音を再現できないので比較検討は難しいところですが、今後の研究課題の一つになりそうです。
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左用を右用に改造しており、元のサドルの溝を埋めて切り直しているのがわかります。
ネックの反りに伴う弦高調整を行います。ヒーター修正を行った後、ナット溝も深くなっているので交換し、場合によってはサドルの交換が必要になってくるかもしれません。
ブレイシングを調べてみると、当然ではありますが、左用でした。右用ではロウアーフェイスブレイス(Xブレイスの内側のブレイス)は1弦側から伸びているのですが、左用なので6弦側から伸びています。理屈で考えると、左用に作られたものなので、右用に改造しても本来の音は出ない、と思うわけですが、弾いた印象は、最初から右用だったと思えるような、低音がドンと出て、高域とのバランスも良いサウンドです。音を聞いただけでは、元々左用だったとはわからないでしょう。ということは、ロウアーフェイスブレイスの位置は、右用左用関係なく、音にはあまり影響ないのか?という疑問も湧いてきます。左用の音を再現できないので比較検討は難しいところですが、今後の研究課題の一つになりそうです。
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ネック裏のラミネイト加工、平面を出していよいよ接着に入ります。
黒のベニヤシートを貼り、
次にメイプルのシート、
そしてパーフェロー(もう1本の方はエボニー)を接着して、
クランプで固定します。横から見るとこんな感じです。
一昼夜固定した後、ヘッドプレートを貼り、そしてヘッドの成形に移ります。
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黒のベニヤシートを貼り、
次にメイプルのシート、
そしてパーフェロー(もう1本の方はエボニー)を接着して、
クランプで固定します。横から見るとこんな感じです。
一昼夜固定した後、ヘッドプレートを貼り、そしてヘッドの成形に移ります。
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ネックの厚み調整をしていたクラシックギターはトップコートの塗装を終え、しばらく乾燥させていました。
ペーパー・バフがけの後、調弦・セットアップをして、修理完了です。
フレット打ち直し・指板調整・ナット作成・サドル作成も行いましたので、かなり大がかりな修理となりました。
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ペーパー・バフがけの後、調弦・セットアップをして、修理完了です。
フレット打ち直し・指板調整・ナット作成・サドル作成も行いましたので、かなり大がかりな修理となりました。
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