昨年秋に受けた修理を紹介します。
#008 OM、見事にネックが折れました(写真はオーナー提供)。
作って15年近く経ちます。その間、ネックのヒビ割れ修理を1回、裏面のプレート貼り直しのネック折れ修理を1回やりました。
#008 ARTISAN OM - ABE GUITARS
#008 ARTISAN OM ネック折れ補修 其ノ壱 - ABE GUITARS
その経緯もあり、特に今回はヘッド部分が完全に分離してしまっているので、再発の恐れも考えて、ネックそのものの新規作成を提案しました。ネックを新しくすれば、再発の恐れは基本的になくなります(倒したらダメですが…3回とも、倒してしまったので、ネック折れになったわけです)。その反面、ある程度の音色の変化は避けられないわけですが、長年弾いてきた愛着のある音色は残したい、というご意向が強かったので、強度を保つ方法を考えることにしました。
まずは、表のプレートを剥がして、ヘッドを接着します。
当方のギターには、トラスロッドの両脇にカーボンファイバーを埋め込んであります。ヘッドにもカーボンを埋め込み、ネックのカーボンに接続するような形にして、ネックとヘッドの一体化を図り、強度を稼ぐという方法を採用する事にしました。
エポキシで接着します。
カーボンの上面にはエボニーを重ね、ナット部分の欠損部も補修します。
(続く)
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