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お祭り

2008-07-26 21:35:09 | エンターテイメント
山岸五丁目のお祭りがあるというので、行ってみることにした。というか、まあ、なにもなければ、行ってみるお祭りである。
小学生的行事のある娘はカミさんと一足先に会場に行き、御輿など担ぎ、一度帰宅してゆかたにでも着替えて出かける予定であった。

しかし、予定はあくまでも予定である。子供会の役員になっているカミさんは、どうやら、ホントは仕事があるらしく、手伝いのために会場に留め置かれることになった。
まあ、そんなわけで、息子と二人、シャワーなど浴び、6時頃に会場を目指す。

最近やたら車に興味がある息子は、歩いていく道々、止めてある車、すれ違う車ほとんどの車種について俺に語りかける。

「あ、ホンダフィットだ」「あのホンダの車なに?」「あのトヨタの車なに?」「どれどれ? アレはトヨタの車じゃないだろう」「こっち、これ、あの黒い車」
と、すでに通り過ぎた駐車場に置いてある車まで、車種を確認しに戻る。
「あれは、ハリアー」俺は、車種については、後ろの名前を見ないと大体良くわからないことになっている。

お祭り会場に着くと、近所のKさん一家がいた。うちの子どもたち二人はよく遊んでいるので、まあそこら辺に陣地を築いた。後ろを振り返ると、娘が友だち何人かと座っている。

「お母さんは?」
「知んない」

いやあ、知らないかぁ。まあ、会場のどっかで手伝ってんだろうけど。
ビールと焼き鳥などつまみながら、夜は更けてゆく。
会場には、舞台が一応あって、踊りの人たちが出てきたり、カラオケ歌ったりと、なかなかにぎやかな感じである。

「北酒場」を歌っていたのは、どうやら小学校の教頭先生だったらしい。大変だな、教頭先生も。

町内会のお祭りっていうのが、どういう位置づけなのかは良くわからないけど、結構このお祭りってのは、微妙に盛り上がっている。なんだかみんな楽しそうなのだ。そういう俺もそれなりに楽しんでいる。

ご近所Kさんの家には良く子どもらが遊びに行ったり、うちにも来たりするのだが、お父さんとはそうそう話したこともなくて、でも、良く知っている。で、そんな人とほとんど初めてお話しする機会を得たりするのだ。

その内容が、真夏に薪ストーブの話だったとしてもだ。

缶ビールは250円だし、焼き鳥一本50円だし、焼きそば100円だし、まあ何ともリーズナブルなのである。そいで気の抜けた芸能発表があり、その前で子どもらは踊り、終いにはさんさ踊りもあって、フィナーレは花火。

この花火も、打ち上げではなくて、手持ちの花火をみんなでやるのである。でも、しょぽい手持ちの花火も、人数がそれなりに揃うと、案外壮観なのである。最後にちょっとした仕掛け花火もあり、祭りはそれなりに盛り上がって終わる。

こういう祭りは恐らく、新興住宅地が出来たとき、その一体感を醸成するために、企画されたものだと思う。それが何十年か経つうちに、ある程度のフォーマットが出来、それが繰り返されるうちに、なんとなく「祭り」の伝統みたいなものが出来上がっていくのだろう。

人が集まって、その場所で飲んで食べて、歌ったり踊ったり、運営したりして、なんとなく非日常が出来上がる。はっきり言って、大したことじゃない。でも、こういう、町内会の祭りってのは、心が安らぎながら何となく浮き立つ、祭りの原初的な風景を持っているのではなかろうか。