なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

実戦心理なんだろうか

2010-10-07 00:23:16 | Weblog
 水曜日の早朝のネット碁観戦での話です。
  現在井山さんと高尾さんがタイトルを争っていて、衛星放送でも朝晩放送があるようですが、あちらのプロのトップの囲碁での実戦心理では有りません。
 勝負事ですからプロでもアマみたいなミスをするかも知れませんが、プロならではのチョンボと言うのも有るかもしれませんが、同じミスでも同列と言うわけにはいかないでしょう。
 ともあれザルの身としては、仲間のザル限定と言う事で・・・
  もしかして、俺はザルじゃないからお前とは違うという人もいるでしょうが、マ、アマの場合は一握りのトップアマ以外は皆ザル仲間だと思い込んでいるので悪しからずといったところです。

 さて朝の対局・・・これは表では朝刊の配達の人が走り回っている時刻。
  私のところでは概ね3時半頃です。(5時半には公園に行って野鳥を見るつもりなので、目が醒めたなら眠るわけにはいかないのです)
 丁度この頃に目が醒めたのでネットの観戦。
  こういう起きぬけは自分では打つだけのエネルギーは無いのですが、ゆったり気分で観戦するには丁度良い。
 問題はその時間に誰か打っているかです・・・打っていると結構3,4人の観戦がついていたりするのですから、皆同じような理由でしょうね。

 ところでこの局の黒氏は私とも何局も打った事があるS氏で、「白の横暴は許さないゾ」みたいな結構厳しい手を打つ人です。
 ですからこの人を相手にいい加減な手で無理をすると潰される・・・と言う事は過去に私は何度も潰されています。
 対する白氏はSさんに3子置かせる強豪。
  局面は流石に黒に3子のハンデがあるので黒が良さそうに見えますが、白も結構粘り強く打っていてチャンスを窺っている。

 さて大寄せの場面で、白先手でキカシ他に回る場面。
  黒はそこは1回ユルめて受けるところなんですが、1手も緩みたくない性格のSさんのその部分か、あるいは手拍子での受けが裏目。
 確かにユルめずに押さえれば取り敢えず1目得な事は確か、しかしそれでは即座に10目近く損をする手が飛んで来るのです。
 当然白氏、そういう千載一遇を逃すはずがなくノータイムで・・・。
  問題は損をした黒のS氏だったのです。
 黒氏ヤヤ時間を使った後投了!!
  これには観戦していた私などは「!!」
 私の見た感じでは大きなチョンボにも関わらず、全体的には勝負を左右するには至ってないように見えるのに。
  そういう計算上の判断では、あるいは勝負としては当然投げないと考える。
 但し実戦心理として、、、ギャラリーが3,4人見ている前での簡単な場面でのミスなので、『投げたくなる』のも分かる。
 それに3つ置いた碁での、基本的な着手でのミスなので『投げるのが礼儀』みたいに思ったか?
  さて、真相はどうだったのでしょう。
 私は終局後、対局室に残って棋譜を再生・研究画面で投了時以後のヨセのシュミレーション。
  結果、大きな失敗は有ったものの、その後しっかり寄せれば黒14目半勝ち。
 と言う事は白は拾いものの勝利だったと言える。

 さて3子局について。
  私の感想では3子は指導的要素が強いと思われるので、勝敗で点数をやり取りするのに違和感があります。
 そういう勝負は2子からで好いのでは?
  尤もそうすると、必ずしも2子以内の相手がいつでもいるとは限らない、特に深夜早朝は・・・ので、3子以上は楽番となってしまうと緊張感が無くなる可能性はある。
 でも本来は、さき程のような大チョンボがあっても勝敗が変わらないとすれば、当然白氏は投げていても良いところ。
 個人的には、ネット碁だからと言って全て勝負碁でなくてはならないと言う事は無いと思う。
  適当に指導碁的な対局も有る方が自然だと思うのだが・・・一部白を担当するであろう上手と、上手恐怖症の下手はそういうのを歓迎しないのかも知れませんね。

 いずれにせよSさんは二重に失敗。
  野次馬としても、きっとこういう観戦も何かの時に役に立つに違いない。