昨日は、16時25分の高速バスに乗って、田舎に帰って来た。
阿波池田線は1日3便しかなく、いつもは朝の1便に乗るが、
今回は午前中に用事があり2便に乗った。
相変わらず乗客は10人足らずで、ゆったりと座れた。
出発時はまだ明るく、淡路島に入ると半月しか違わないのに
もうすっかり様子が違っていて、木々は緑の葉を紅葉に染め替えていた。
少しウトウトして5時過ぎに目を覚ますと、窓の外は真っ暗!
高速道路の暗闇の中をバスは走っていた。
「今、どのあたりだろうか??」
左右の車窓から見えるのは暗闇だけ。
どこを走っているのか分からない。
もし、バスの走る音が無ければ、走っている事も分からないだろうと思う。
何度も通っている道なのに、景色の無い暗闇の道は、
明るい日中に走る道と同じ道とは思えないくらい不安にさせる。
時々、山の切れ目から、遠くの町の光が目に入りホッとするが、
それは、またすぐに山に消されて暗闇になる。
明るすぎる都会の夜に慣れてしまうと、いなかの夜は
子供の頃、幽霊が出そうだと泣いた夜の恐怖を思い出させた。
インターの停留所で下車し、タクシーで高速を降り県道を走ると、
光の数は少ないが人の住んでいる温かい光に出会う事が出来る。
それだけでホッと安心する。
そう言えば人間だけでなく、虫も花も草木も光の方に向いて生きている。
温かい光の方に、希望の光の方に、救いの光の方に・・・・
私は父の待つ家の光の方に向かって帰って行く。
19時、父の家に到着!