外出もなかなか出来難くなった父の楽しみは、サツキや菊作りだ。
数年前までは、愛好会に出席したり、
賞をもらうことは無いが、品評会に出品したりもしていた。
最近は重たい鉢を持ち運びするのも危なっかしくなり、鉢の数は半分になったが、
誰かに見せるためでもなく、一人で楽しんでいる。
毎日欠かさず菊の鉢を見て回り、丁寧に世話をしているのは、
父の体調の良い証拠でも有り、父自身の生き甲斐でもあるようだ。
半月前、父の家から我が家に帰ってくる時は、まだ小さな蕾だった菊が、
半月経って帰ってくると、見事な大輪の花を咲かせていたのには、びっくりした。
本人は「虫がついて上手く育たなかった」と悔しがっていたが・・・
いえいえ、上手に育てていますよ。
その菊も、あなたの娘も・・・・・