除夜の鐘が鳴り始めると、我が家では新年を祝う準備をする。
新しい年の水で顔を洗い、
神棚に燈明を灯し、お神酒を供える。
新しい年の水で、新年を祝う雑煮を作る。
小さいときから、これらの準備は父の仕事だった。
「お餅は何個食べるんか?」
92歳の父が、子供の時と同じように聞いてくる。
子供のころは、12時過ぎに起こされ、無理やり雑煮を食べさせられる
のは嫌だった。
口答えしたり、不機嫌な顔で食べたことが、今頃になって悔やまれる。
新しい年の挨拶を父と交わし、新年の雑煮を食べながら、
いつまでも、この時間を失う事の無いようにと願う。
昨年は私にとっては、大きく人生が変わった年だった。
新しい年には、新しい生き方を確実なものにしたいと思っている。
父の世話は、もちろんだが、染と木彫りで生活していける道を探し、
その重たい扉を押し開けたい。
弱音は吐きたくないから、後ろには戻りたくないから
頑張るしかないね。
今年65才、まだまだ夢を諦めず、努力することを怠らず
元気で頑張ります。
今年もみなさん よろしくお願いします。