寒い寒いと言ってばかりは、いられない。
仕事の予定はいっぱいある。
島根のお教室の、銘々皿のサンプルづくりも新年から始める予定
だった。
寒くてなかなか動けなかったが新年の4日なって、
やっと重い腰を上げて彫り始めた。
寒いと言って動かないでいると、脳も体にも怠け癖が付いてしまうようで、
重い腰を上げ彫り始めるには、少し自分を奮い立たせる勇気が居るが、
彫り始めると、木の中に心が吸い込まれたように夢中になる。
銘々皿のデザインは、生徒さんも何度も彫った事のある“ひまわり”に決めた。
5枚1組で、5枚ともデザインを少しづつ変えた。
ひまわりの花弁は形状が簡単なので、単純にならないように、
1枚づつ微妙な動きを付けながら彫る。
銘々皿のように小さい物ほど、細かい所に目が行くものだから、
とにかく丁寧に彫って行く。
それを5枚、同じような丁寧さで彫り続けるには、
思った以上の集中力と持続力が必要だった。
1ミリの彫りに拘って悩む事もある。
なんて細かい事をしているのだろうと思いながらも、
こんな自分が嫌いではない。
今年もずっと、老眼鏡をかけながら、チマチマとした細かい仕事をしているだろうな。
性格は雑で大まかなのだが、不思議だ!