剣山の紅葉を見に行く途中で、思いがけなく小屋平の民家の人形たちに出会い、
車は、ほんの少し道草をしたが、
その後は順調に山懐を進んで行った。
少しづつ、空気が変わり、車から見える紅葉も、次第に鮮やかさを増していく。
更に山奥へ進むと、剣山の渓谷は、より深く険しくなり、切り立った白い岩肌に、落葉樹の紅葉が映える。
そそり立つ山は、その山肌に一番贅沢な着物を着て、
青い秋空を背景にして重なり合うと、
補色のオレンジが一層鮮やかに写る。
どこを切り取っても、カレンダーになるほど素晴らしい!
気が付けば、時計は12時を過ぎていた。
一番良い景色を探してお弁当を食べる事に。
探すこと数分、
紅葉を写した布を、切り裂くように流れる滝を見つけた。
この滝に名前が有るのか?無いのか?分からないが、ここでお弁当を食べた。
山道の途中で、山をパトロールしている警備員さんが、
中尾山高原の枝垂桜の紅葉がきれいだったと、教えてくれたので、
中尾山高原に行ったが、
残念!枝垂桜の紅葉は見頃を過ぎていた。
それでも燃えるように真っ赤に色付いた桜の木を見る事が出来、
綺麗に整備された庭園は、紅葉が池に写り、池の周りを一周するだけでも、充分、素晴らしい秋を満喫できる。
ここは、赤帽子山への登山口にもなっていて、
紅葉を歩いて楽しむ人も、たくさんいる。
働いている時は、紅葉を見る為に、こんなにゆっくり時間を使うことは無かった。
Mちゃんに誘われて、紅葉を見る機会を与えて貰ったが、
すごく贅沢に生きている気がした。
時間の使い方は、お金の使い方と同じくらい、
大事に、意義ある使い方をすべきだと、痛感した。