きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

疲れた

2016-06-18 21:49:44 | 田舎日記
18日間の父の介護を終え、17日の朝タクシーで
バス停まで送ってもらった。

疲れた‼︎

日毎に老いていく父の姿と向き合うには、
強靭な精神力が必要なようで、
そんな精神を持ち合わせていない私は、
気が滅入っていくばかりの18日間だった。

季節の変わり目で、不安定な天気の影響もあるのだろうか?
父の体調も、日毎に、良かったり悪かったりで、
父の顔色を伺いながら、一喜一憂していた。

昨年から比べると、食事の量も、運動量もすっかり少なくなり、
この数日は、テーブルに着いても、箸を持ち上げる気力も無くなったのか?
食べられない時もあったりする。

「食べないと体力がつかないから、お味噌汁だけでも飲んだら…」と、食事を促すと、
「もう長生きしたくない。
長生きしても良いことない、しんどいだけや!」…と、

1番聞きたくなかった言葉を、聞いてしまった。

父は、やはり長生きしたくないと思っているのだろうか?
その言葉は、本気なのだろうか?

今まで、そんな思いを否定し続けて、
100歳まで生かせてあげよう!と思っていた信念が、
グラグラと崩れる音がした。

今年の8月で95歳
平均寿命からすれば、ずいぶん長生きだが、
長生きに、上限も期限もないはず。

娘の私にすれば、
もう十分生きたから、良いだろうとは、思えないし思いたくもない。
父のことを考えると、寝られない夜が続き、疲れた!

タクシーで送ってもらったバス停の、
雨よけぐらいの粗末な待合室(こんなのでも待合室と言えるのかな?)
の、軒下に鳥の糞が落ちていた。

見上げると、ツバメの巣があり、小さな5羽のツバメの子が、
大きな口を開けて、母鳥の餌を待っていた。

「可愛い!」思わず、口から言葉が出た。
その声が、意外に大きくて、
待合室の奥の椅子に、男の人が座っていたので、
ちょっと恥ずかしかったが、
心が、ふわ〜っと和んでいくのがわかった。

親鳥が引っ切り無しに餌を運んでくる姿や、
顔より大きな口で餌を貰おうとする姿に、
たくましい生命力を感じた。
「そうだよね、生きなきゃね」

2時間半、バスに揺られて、自宅に着いた。
田舎に行く5月の末には、咲いていなかった紫陽花が、
小ぶりだが3つも花をつけていた。

その濃いピンクの花が、沈んでいた私の心を明るく迎えてくれた。














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