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きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

父の年賀状

2013-11-11 15:43:18 | 田舎日記

朝から父は、自分の部屋で、年賀状の準備を始めたようだ。
先日、郵便局に出掛ける時、父に年賀状を50枚頼まれて、買って来ていた。
私が、年賀状を出すのが60枚。
92歳の父は「年々、年賀状を出す人が、少なくなっていく」と、嘆いているが、50枚はすごい!!と、感心したが、
それを、年賀状のプリンターを使って、毎年自分で作っているのには、感服する。
  

ガチャガチャやっているので、覗いて見ると、
インクの色がきれいに出ないと言う。
インクの残量を調べると、少なくなっていた。
新しいインクカートリッジに交換してみたが、きれいに色が出ない。
1年に1回しか使用しないので、インクのノズルが詰まっているのかも?
何度もクリーニングを繰り返し、テスト印刷をしたが、
一向に改善しない。

どうも黄色が出ていないようだ。
色は、赤、青、黄色の三色で、無限の色を作り出す。
まさに、色のマジック!!
黄色が無いと、緑もオレンジも、もちろん黒も作れない!

見ると、買い置きしていたインクカートリッジの、使用期限が過ぎている。
これが悪いのか??・・・と、しても、
新しい物を買い行く足が無い。
インクカートリッジを買いに行く電気店は、吉野川を渡った
隣の市にある。

タクシーで行けば、往復5,000円はかかるだろう。
とても、行けそうに無い。
父の気持ちを想うと、何とかしたいが・・・・・。
そうだ!?インターネットで買えるかも??
パソコンで調べると、同じインクカートリッジが有った。
すぐに注文をした。
三日後に配達される。
これで上手くいかなければ、プリンターは修理に出すしかない。

父に「裏面だけ、持って帰って私のパソコンで印刷して来ようか?」と、聞いたが、
「うん」と言う返事は無い。
やっぱり、自分で作りたいのか?
頑固なんだから!・・・・と、ちょとイラッとしたが、
重要な事に気づかされた。

92歳の父にすれば、
年賀状は、自分が元気でいる便りであり、証しなので有る。
自分で印刷して出してこそ、意義が有る。

父は、私の余計な手出しを望んでいなかったのだ。
 


 


 

 

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紅葉を満喫!

2013-11-07 15:36:10 | 田舎日記

剣山の紅葉を見に行く途中で、思いがけなく小屋平の民家の人形たちに出会い、
車は、ほんの少し道草をしたが、
その後は順調に山懐を進んで行った。
少しづつ、空気が変わり、車から見える紅葉も、次第に鮮やかさを増していく。

更に山奥へ進むと、剣山の渓谷は、より深く険しくなり、切り立った白い岩肌に、落葉樹の紅葉が映える。
そそり立つ山は、その山肌に一番贅沢な着物を着て、
青い秋空を背景にして重なり合うと、
補色のオレンジが一層鮮やかに写る。
どこを切り取っても、カレンダーになるほど素晴らしい!
  
 
気が付けば、時計は12時を過ぎていた。
一番良い景色を探してお弁当を食べる事に。

探すこと数分、
紅葉を写した布を、切り裂くように流れる滝を見つけた。
この滝に名前が有るのか?無いのか?分からないが、ここでお弁当を食べた。
  

山道の途中で、山をパトロールしている警備員さんが、

中尾山高原の枝垂桜の紅葉がきれいだったと、教えてくれたので、
中尾山高原に行ったが、

残念!枝垂桜の紅葉は見頃を過ぎていた。

それでも燃えるように真っ赤に色付いた桜の木を見る事が出来、
綺麗に整備された庭園は、紅葉が池に写り、池の周りを一周するだけでも、充分、素晴らしい秋を満喫できる。
  
  
ここは、赤帽子山への登山口にもなっていて、
紅葉を歩いて楽しむ人も、たくさんいる。


働いている時は、紅葉を見る為に、こんなにゆっくり時間を使うことは無かった。

Mちゃんに誘われて、紅葉を見る機会を与えて貰ったが、
すごく贅沢に生きている気がした。

時間の使い方は、お金の使い方と同じくらい、
大事に、意義ある使い方をすべきだと、痛感した。







コメント (2)
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山道での出会い!

2013-11-06 14:35:06 | 田舎日記

「帰ったよ!」とMちゃんに電話した翌日、
「紅葉を見に行こう」と、誘いに来てくれた。
剣山の山頂は、もう紅葉が終わってしまったが、山腹なら、まだ紅葉が見られると言う。
Mちゃんの車で、西に向かい、美馬から吉野川の支流、穴吹川沿いに剣山を目指して走る。
朝方はずいぶん冷え込んだが、良いお天気になって来た。
小屋平の穏やかな山村の道に入ると、遠くの山の紅葉が見え始めてくる。

国道438号線に交わる少し手前の山道で、
民家の前に並んで座っている人形を見かけ、車を止めて貰った。
別に、人形の展示会でも、お店でもなさそうだ。
家の前に“家の中にも人形が有ります”と張り紙がしてあったので、
誰も居ないようだったが覗いて見た。

沢山のおじいちゃんやおばあちゃんが、炬燵の中で寝ていたり、
電話をかけていたり、仲良く並んで話をしていたり・・・・。

全て、人とほぼ同じくらいの大きさの人形で有る。
その表情の豊かな事・・・・。
おばあちゃん達の話が聞こえて来そうなぐらいリアルだ。
思わず「居る居る!こんなおばあちゃん!」と、大声を出してしまった。
手ぬぐいで姉さんかぶりをしたおばあちゃん達。
穏やかな日差しを受け、山道に向かって並んで座っている。
きっと子供のころからの仲良しなのだろうなぁ~。
懐かしい話をして居そうな口元が良い!
  
  

私たちに気付いて、人形を作っている人が出て来てくれたので、お話を聞くことが出来た。
人形は二人で作っていて、60体ぐらいあると言う。
今は40体を並べて飾ってあるそうだ。
人形は全て手作りで、手足や体は新聞紙で作り、
顔は、メリヤス地に綿を詰めて表情を出すそうだ。
このメリヤス地は、おじいちゃんやおばあちゃんの肌色の肌着が使われている。
人形の服も「これを人形に着せてやって」と、次々に持ち込まれるそうで、
実際におばあちゃん達が着ていた服なので、一層リアル感がある。
  
たまに、町の文化祭や行事で展示されることは有るそうだが、
ほとんど、ここに飾って、山道を通る人に見て貰っているそうだ。
「二人で、農作業の合間に作るので、沢山は作れない」と、苦労話もされたが、
その顔には、素晴らしい事をしている満足感と、
充実した生き方をしている人の、眩しいほどきれいな笑顔があった。

紅葉に出会う前に、素晴らしい出会いに心が癒された。
そこを出て、いよいよ紅葉の山に向かって、車を走らせた。





 

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手塩に掛けた父の菊!

2013-11-02 15:10:15 | 田舎日記

田舎の父の元に帰る為、4時25分の高速バスに乗った。 
淡路島に入ったころには、太陽が沈みかけ、西の空は夕焼けのオレンジ色に染まっていた。
その夕焼けに向かって、バスは走って行く。
薄っすらと暗くなり始めた海は、穏やかで小さな波が、わずかな光を集めて光って見えた。
山の紅葉は、まだ見頃までには少し日が掛りそうだ。
6時になると、すっかり暗くなり、
真っ暗なトンネルの中を走っているのかと、錯覚してしまう。

外は、随分冷えて来ているようで、バスの薄い車体を通し、冷たさが伝わってくる。
2時間半のバス移動。
7時に父の家に着いた時には、父は夕食を終え、片づけをしていた。
すぐに、お風呂の準備をして、9時には床に就いた。
もう何回も往復して、バスの移動は慣れたはずだが、疲れた~~~!

先月、父の家に帰った時には、まだ蕾を付け始めたばかりだった菊も、満開になり
家の軒下に並べられていた。
  
台風が接近するたびに、強風を避け鉢を運び避難さえた大輪の3本建ての鉢は、玄関先に並べてあったが、
今年は去年より出来が良くなさそうだ。

やっぱり何度も移動させたのが良くなかったのだろうか?
一生懸命だった父の落胆を想うと、胸が痛む。
父に聞くと、出来の良いのは、菊愛好家の発表会に展示してあるのだと言う。
良かった!
ここで留守番していのは、出来の悪い子たちだったのだ。
父が、展示されている菊の写真が有ると出してきた。
めったに自慢する事のない父が、誇らしげな笑顔を見せた。
窓越しに秋の優しい日差しが差し込む。
来年も、再来年も、同じような優しい日差しの中で、父の笑顔が見たいと願う

 

 

 

 

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