月山という山が山形の鶴岡にある。湯殿山、羽黒山と並んで出羽三山として知られている。私はまだ登ったことはない。代わりにと言っては何だが、鳥海山へ登って良しとした。そのとき、ふたついっぺんに登るのはしんどいなと思った。良い登山だった。
ある時、居酒屋で知りあった人と飲んでいたら、飲んでいる目の前に月山という文字の入った酒瓶が置いてあった。月山!? これはいい!飲んでみよう!と注文しようとしたら隣のその御仁が、そこは知っていると見えて、山形のお酒ではないよと言った。月山という山はあるけれど、と。その時は自分は時々山へ登るという話をし、その人もかつては登っていたという話をしていたところだった。
その月山という酒は、見ると島根のものだった。
「島根にも月山という山があるようだよ。」と言った。
「島根? へぇ~。でもいい。飲んでみよう!」
それでその時、月山を飲んだ。美味しい酒だった。ま、何でも美味いと言うのではあるけれど。吉田酒造というところで造っている。
山形の月山は標高1984Mあり、登山などの山として知られているけれど、一方の島根の方はわずか184M。低い。しかしながら、そこには古くは富田城があり、要塞の地として今も知られているらしい。
では山形の方はそういった名の日本酒はないのかというと、これがあるのだ。銀嶺・月山という名で、月山酒造で造っている。こちらも美味しそうだがまだ飲んだことはない。
山、酒、ともにどちらも月山で、どちらも水が良いらしい。知らない者としては何とも紛らわしいものだったが、島根の月山、美味かった。今度は山形の方も飲んでみるつもりだ。 (追記:先日、あるところで飲んだのはそれだったかな・・・・?)
12月のモクレン