朝食を終え各自早々に出発していく。とにかく8時に鍵が閉まるので疲れた体にムチ打って出発。五人で出たが一人はバスで行くとのこと、バス停で別れる。鍋岩で遍路道が二つに分かれる。一つは里山を通る番外霊場善覚寺大師堂への遍路道、もう一つは玉ヶ峠を通る鏡大師への遍路道。地図で見ると距離が近いので玉ヶ峠を通る鏡大師を選ぶ。しかし、さっそく上りの急斜面。すぐに汗が出てきて疲れもどっと出る。朝からたいへん。こんなことなら里山を通る道と思いつつようやく峠に。眼下には徳島の山々と集落が、そして鮎喰川が流れている。天空の眺め最高。さっきまで何を言ってたのか・・・
玉ヶ峠からの眺望
ここからは舗装道路で鮎喰川まで下っていく。途中、段ボールに書かれた「お接待です食べてください」と、ミカンと冷たい水が用意されていた。さっそく頂く。汗をかいているのを見て栃木の遍路さんが綿100%遍路白衣は、すぐ汗を吸い乾きも遅いし洗ってもしわになるので、今度購入するときは、速乾性があり洗ってもしわにならないポリエステル入りの白衣をと、教えてもらう。また、二人ずれの遍路さんの一人が、昨日の遍路ころがしで浮石にのって足を捻挫したのでテーピングの巻き直しをするとのこと。ちなみに、焼山寺から一気に下りる道はある意味で鬼門とのこと。下り道を急ぎすぎて足を痛め徳島市内で断念する人が多いとのこと。わかる・・・
お先にと栃木の遍路さんと出発したがいつのまにか一人で歩いていた。あっちこっち見ながらの遍路なのだ。右に鮎喰川の清流を見たり一本丸太の橋を渡ったりしながら進む。今日は、休息日なのでのんびりと歩くがザックが重たく肩が痛い。阿野の郵便局が見えたのでいらないものは送ることにする。少しは軽くなった。テーピングの遍路さんから「時間があったら番外霊場建治寺(こんじじ)いいですよ」と教えられていたので途中から山中の遍路道へ入ったがいっこうに着きそうもない、ちょうど地元の人がいたので聞いてみたら「まだまだこの先ありますよ」との事、これからのことを考えると無理はしないほうが・・・足も痛いことだし戻ることにする。山の道からテーピングの二人がやすらぎで食事を終え出発するのが見えた。捻挫していても歩くのか同行二人。
ようやく宿に到着したが、おやじさんに「まだ部屋の掃除が終わってないから、15時くらいまでその辺を歩いてきたら」と言われたのでザックを置いて番外霊場童学寺へ行くことにした。ここのお寺は、大師が16歳の時に逗留して学問に励んだ寺として有名だ。納経所で寺の人(住職ではない)が、会津若松のことを詳しく知っていたのでしばし話をする。学問の寺なので境内には子供を連れた参拝者が多く見られた。学問の寺というので名古屋の孫にと納経を書いてもらう。もう足がパンク。来るとき6㌔の道のり。帰りも同じ㌔数で合計12㌔。足も痛いし風邪気味なので街に出て風邪薬とシップ薬を買うことにするのでタクシーを呼んでもらう。もう足が痛くて歩きたくない。焼山が効いている。16時宿に到着。宿のおやじさんは土方の大将みたいで明るく気さくなおやじだった。
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