ずいぶん久しぶりにコンサートに行った。記憶にあるところでは、昨年の夏にあるコンサートに行くのを忘れたことや、たしか去年の早い時期にポリーニの皇帝を聴きに行ったことなどがあるが、それとてかなり久しぶりだったはずだ。
まず今日のコンサートは名前を書き出すとどれが正式な名前で、というか、どこまでがそれなのか分からない一応ひまなので全部書いてみると、
Harmony Aid in Bunkamura スマトラ島沖地震津波災害復興支援コンサート
となっている。
というわけで、一種のチャリティコンサートなのであるが、自分がこのコンサートに行ったのは値段が安い(全指定で1500円)ことやプログラムならびに出演者に興味があったからで、あまりチャリティという意識はなかった。むしろチャリティイベントなどに関しては自分には分からない点が多い。ただし今回のコンサートは主催者がホールの所有者であることなどから、チケット代ならびに当日の募金は全額赤十字を通じて寄付というてんに好感が持てた。
ホール内の飲食店での収益は一部寄付ということらしい。こうしたことで思い出すのは、以前指揮の小澤征二が似たようなコンサートをやったが税金がかかるというので小澤氏が怒ったという件で、結局これは払わなくていいことになったのかもしれないが、いずれにせよきちんと寄付がなされるのであれば、税金はとってほしくはない。
ちなみに客席の方は1階は8割から9割ぐらいの入りだったろうか。2階はよくは分からないがあまり入ってなかったようだ。3階は閉鎖だった。というわけであまり客の入りはよくなかった。休憩中に2階のいい席のほうへ行ってみたが、少し後ろにいたオバサンにすごい目でにらみつけられ、
ひぇ~。ちょっと見てみただけだよ=ん。すわらないよ~ん。いつかカザルス・ホールの2階(たしか指定のとき)で後半に隣に来た老夫婦にああやってにらみつけてやればよかった。
などと思いつつ、すごすごと一階へ帰った。
さて話を戻してやっとこさ演奏の方であるが、(といいつつまだ余談だが)このホールにはあまりいい印象がなかったが、席も思ったほど狭くないし、そこそこに楽しめるコンサートであった。
一曲目のチャイコフスキーの「サマーリンの栄誉のための悲歌『感謝のしるし』」では、広いホールでどれだ弦楽器のppをきれいに響かせるかという点やアンサンブルと言うのだろうか、その緻密さというてんで課題を残したように思われた。
二曲目の森麻希の独唱によるフォーレのレクイエムの中の「ピエ・イエズ」はこうした大曲の一節を取り上げて感情移入することの難しさを感じたが、以前から自分はこの人のフアンであったので、黒と黄色の衣装とともに目の保養になった。
以前からこの人の声はものすごく繊細で線が細いと感じていただけに、この大きなホールでどれだけの表現ができるか少々不安であったが、声がまっすぐ届く感じがして実に心地よかった。
藤原道山の尺八に関しては邦楽に詳しくないのでノーコメント。
小山美稚恵のラフマニノフピアノ協奏曲2番の第一楽章は必ずしも万全な演奏でなかったようにも思われるが、この人もいつの間にか大家の域に達したのかと感慨もひとしおであった。
シベリウスのフィンランディアはあまり好きな曲ではないが、このホールにはあっていただろう。
後半のアヴェ・マリアでは森麻季の純白の衣装が本当にきれいであとは何も覚えていない。
前橋汀子も純白のドレスだった。メンデルスゾーンの協奏曲の一楽章は自分にはあまりよい演奏に思えなかった。もしかしたら調子が悪かったのかもしれない。
しかしマスネの「タイスの瞑想曲」は出色の出来。
最後のジョン・ウィリアムスのスター・ウォーズはこれまた自分の好みでないのでよほど帰ろうと思ったが、これもいい演奏だった。速めのテンポで一直線に進んでいくのが気持ちよかった。
久しぶりのコンサートだったがかつていろいろなコンサートに行ったときのような感動や熱狂といったものは味わうことは出来なかったが、これはこれでいいコンサートだと思うと同時に自分が支払った小額が小さすぎるとはいえ今夜の聴衆の皆さんのそれと一体となって被災した現地の復興に役立てられればいいなと思う
ちなみに私は以前平和だかなんだかのコンサートに行って、出演していた老作曲家兼指揮者のステージ上でのひどい振る舞いに驚嘆したことがある。また全くちがくコンサートである作曲がコンサートの前にあまりに馬鹿な話を延々と20分ぐらいするので、コンサートが始まる前にかえってしまったことがある。
そうした例と比べては失礼だが、今日の司会(ナビゲーター?)の方はあまり出過ぎず、実にいいお仕事をされたと思う。ほめ殺しになるとまずいので、お名前は出さないでおこう。むろん主催者の東急には尊敬とともに感謝をしていることを書き忘れたので付け加えたい。
またしてもど素人のたわごとで失礼しました。
まず今日のコンサートは名前を書き出すとどれが正式な名前で、というか、どこまでがそれなのか分からない一応ひまなので全部書いてみると、
Harmony Aid in Bunkamura スマトラ島沖地震津波災害復興支援コンサート
となっている。
というわけで、一種のチャリティコンサートなのであるが、自分がこのコンサートに行ったのは値段が安い(全指定で1500円)ことやプログラムならびに出演者に興味があったからで、あまりチャリティという意識はなかった。むしろチャリティイベントなどに関しては自分には分からない点が多い。ただし今回のコンサートは主催者がホールの所有者であることなどから、チケット代ならびに当日の募金は全額赤十字を通じて寄付というてんに好感が持てた。
ホール内の飲食店での収益は一部寄付ということらしい。こうしたことで思い出すのは、以前指揮の小澤征二が似たようなコンサートをやったが税金がかかるというので小澤氏が怒ったという件で、結局これは払わなくていいことになったのかもしれないが、いずれにせよきちんと寄付がなされるのであれば、税金はとってほしくはない。
ちなみに客席の方は1階は8割から9割ぐらいの入りだったろうか。2階はよくは分からないがあまり入ってなかったようだ。3階は閉鎖だった。というわけであまり客の入りはよくなかった。休憩中に2階のいい席のほうへ行ってみたが、少し後ろにいたオバサンにすごい目でにらみつけられ、
ひぇ~。ちょっと見てみただけだよ=ん。すわらないよ~ん。いつかカザルス・ホールの2階(たしか指定のとき)で後半に隣に来た老夫婦にああやってにらみつけてやればよかった。
などと思いつつ、すごすごと一階へ帰った。
さて話を戻してやっとこさ演奏の方であるが、(といいつつまだ余談だが)このホールにはあまりいい印象がなかったが、席も思ったほど狭くないし、そこそこに楽しめるコンサートであった。
一曲目のチャイコフスキーの「サマーリンの栄誉のための悲歌『感謝のしるし』」では、広いホールでどれだ弦楽器のppをきれいに響かせるかという点やアンサンブルと言うのだろうか、その緻密さというてんで課題を残したように思われた。
二曲目の森麻希の独唱によるフォーレのレクイエムの中の「ピエ・イエズ」はこうした大曲の一節を取り上げて感情移入することの難しさを感じたが、以前から自分はこの人のフアンであったので、黒と黄色の衣装とともに目の保養になった。
以前からこの人の声はものすごく繊細で線が細いと感じていただけに、この大きなホールでどれだけの表現ができるか少々不安であったが、声がまっすぐ届く感じがして実に心地よかった。
藤原道山の尺八に関しては邦楽に詳しくないのでノーコメント。
小山美稚恵のラフマニノフピアノ協奏曲2番の第一楽章は必ずしも万全な演奏でなかったようにも思われるが、この人もいつの間にか大家の域に達したのかと感慨もひとしおであった。
シベリウスのフィンランディアはあまり好きな曲ではないが、このホールにはあっていただろう。
後半のアヴェ・マリアでは森麻季の純白の衣装が本当にきれいであとは何も覚えていない。
前橋汀子も純白のドレスだった。メンデルスゾーンの協奏曲の一楽章は自分にはあまりよい演奏に思えなかった。もしかしたら調子が悪かったのかもしれない。
しかしマスネの「タイスの瞑想曲」は出色の出来。
最後のジョン・ウィリアムスのスター・ウォーズはこれまた自分の好みでないのでよほど帰ろうと思ったが、これもいい演奏だった。速めのテンポで一直線に進んでいくのが気持ちよかった。
久しぶりのコンサートだったがかつていろいろなコンサートに行ったときのような感動や熱狂といったものは味わうことは出来なかったが、これはこれでいいコンサートだと思うと同時に自分が支払った小額が小さすぎるとはいえ今夜の聴衆の皆さんのそれと一体となって被災した現地の復興に役立てられればいいなと思う
ちなみに私は以前平和だかなんだかのコンサートに行って、出演していた老作曲家兼指揮者のステージ上でのひどい振る舞いに驚嘆したことがある。また全くちがくコンサートである作曲がコンサートの前にあまりに馬鹿な話を延々と20分ぐらいするので、コンサートが始まる前にかえってしまったことがある。
そうした例と比べては失礼だが、今日の司会(ナビゲーター?)の方はあまり出過ぎず、実にいいお仕事をされたと思う。ほめ殺しになるとまずいので、お名前は出さないでおこう。むろん主催者の東急には尊敬とともに感謝をしていることを書き忘れたので付け加えたい。
またしてもど素人のたわごとで失礼しました。