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ALSの患者の息子の人口呼吸器をはずしたからといって刑事告発したのは誰か?

2005-02-17 17:07:53 | 医療問題
非常に悲しい事件であるし、判決も、
いやそもそも刑事事件として告発され、立件されたことも非常に悲しい。


今日『スタジオ・パークからこんにちは』のニュース解説のなかで飯野奈津子解説委員

が紹介していた判決はたぶんこちらだと思う。


このニュースが紹介されている時には、解説委員自身の判決に対する見解は

示されなかったと思うが、これは最近では珍しいことかもしれないが、一応公共放送

としてある程度中立の立場を保持するということで納得せねばなるまい。

しかし、

こういうニュースを解説すること自体、飯野氏の見解がどのへんにあるのかは自分には明らかで、

私はそれに激しく同意したい!


もし勝手に飯野氏の意図を推し測って論を勧めていたら、大変申し訳ないがこの

判決は厳し過ぎるものではないだろうか。番組の中では、こうしたALSの患者さん

に対する支援体制を整えることが遅れていることなどを解説していたようであるが、

自分に言わせればこのように日々病状が悪化して行くばかりの息子さんを毎日目の

前にして冷静さを保つことができるかどうか、

刑事告発した人にぜひうかがいたい。


もちろん難病とは言ってもALSにも症状にかなり違いはあり、闘病中の方々やご家族

にしてみたらこの60歳の母親は許されないことかも知れない。


しかし、本人も生きる望みを持っていないとすれば、人工呼吸器をはずしたことが、

殺人罪として問われ、執行猶予付きとはいえ懲役3年の有罪判決が出るとは自分

には驚きである。


もちろん、自分はなくなられた方やその母親の姿を直接見たわけではないが、

こういうことで刑事告発すること自体が私にはきわめて信じがたい。


実は自分も父親を3年半前に肺がんでなくしている。

当時自分は一緒に住んでいながら、父親とは絶縁状態と言ってもよいほどの関係、

(つまり見捨てられていた言うか、今は母親と非常に険悪な関係であるが。。。)

であったこともあるがある転院した病院で、母親と病院との間で「延命治療はしない」

という約束はしていた。つまり延命治療を開始してしまうと、もうそれをやめること

は極端な話し、永遠にやめることはできない、つまり永遠に生きると言うよりも

よりはっきり言えば、

永遠に苦しんでしまうからだ。

私はこの話しをかなりあとから聞いて医者に当り散らしてしまったが、その後直接

父の、特に夜の姿を見てこれは延命治療どころの話しではないと思った。


まったく病気も症状も違うが、

延命治療を途中でやめるのが殺人で、最初から延命治療をしないのが
告発もされないというのもなんだか腑に落ちない話である。


私は積極的に病気を治そうと言うのではない治療はある意味点滴などでも

「延命治療」だと思っているが、いずれにしろこうした治療の方針を決めることには、

いろいろな考え方や経済的な側面など考慮すべき点がたくさんあるので、医師の

判断の中には安楽死を選んでいるような側面が入り込んでいる部分もあるのでは

ないかと思っている。


ドラマ『振り返れば奴がいる』のなかで織田裕司が演じる医師は大量の鎮静剤?か

なにかを投与してスキャンダルになったと思う。これは三谷幸喜の脚本であったが、

医事監修をどれだけ受けていたかは分からない。いずれにせよ、少なくともドラマの

中では、その「医療行為」にはそれなりに「言い訳」があった。


今回判決が出た事件は度素人が人工呼吸器をはずしたわけであるから、医学的には

そうすれば死ねしかないことは明白であるが、これを包丁で人を刺すことと同じ罪に

問える神経が私には理解不能だし、この判決にはまったく驚いている。


もう少し「情状酌量」できなかったのであろうか。


なお安楽死の問題などについては以前から考えをまとめてみたいと思っていたが、


とにかく今回の件を告発した者がどういう人でどういう考えと意図で行ったのか

まず知りたい気がする。


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