こくご食堂

小学生向けこくご塾を創業しました。[こくご]の楽しさを、様々な切り口から発信していきたいと思っています。

【75年前】

2020-04-15 17:36:00 | 戦争・平和
はじめまして。2018年5月。JR南武線武蔵中原徒歩15分神明神社で「こくご」を中心にした塾「こくごレストラン」を創業しました。塾では、思考・発表・文章にすることを軸とします。そして、ディベート・俳句・アクティブラーニング・ビブリオバトルなどを取り入れます。ブログは毎日発信しています。体験したこと、考えたことを文字で表現することは、「こくご」です。

毎月第一第三火曜日授業
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https://www.kokugoresutoran.com
申し込みはこちらからおねがいします。
紙芝居の仕事も、ホームページから問い合わせください。

こくご食堂、今日のお話は
【75年前】

75年前
1945年4月15日(日曜日)午後10時すぎ。

川崎の街は、アメリカのB29爆撃機による攻撃を受けました。

この前にも何度も攻撃を受けており、川崎の街の人達は、防空壕に逃げ込みます。
あまりにも激しい攻撃だったため、川や丘など人間の感を信じて避難していきます。

先日、緊急事態宣言が出る前、気になっていた場所に行ってきました。

川崎。東急東横線元住吉より徒歩5分ほどのところにある平和祈念館です。

▲平和祈念館周辺にある
少女の像


▲平和祈念館

ここでは、4月15日の川崎大空襲展が開催されていました。

去年、横浜日ノ出町のアートイベントで、横浜大空襲をテーマにした映像をみました。映像作者のトークショーで横浜大空襲の話を聞きました。

その話題を実家ですると、
「川崎も空襲があったんだよ。当時川崎に住んでいて。」
と父が語りだしました。当時、川崎臨港バスの運転手をしていた父は、尻手あたり下宿していたそうです。被災はしませんでしたが、川崎は焼け野原だったと言っていました。

元住吉に平和祈念館があるのは知っていました。
しかし、中に入ってゆっくり展時をみることがありませんでした。

銀行に行った帰りに通りかかると、「中原空襲展」「私たちのまちに【空襲】があった」が開催されていたので、入ってみたのでした。

特別展では、戦争体験者の方々のお話が、パネルになっていました。75年まえ、幼稚園くらいの年齢の方、小学生、中学生とさまざまです。

それぞれのパネルを読んでいると、川崎の知っている場所で空襲があったことを知りました。軍事工場が多かったため、爆撃で狙われたのです。

会場の奥では、ボタンを押すと、川崎大空襲のアニメーションを観ることができました。それを観て、先ほどまでこらえていた涙がこぼれてきました。

会場の外には、防空壕を体験できる場所があり入ってみました。そのものではありませんが、暗くて怖い感じがしました。

二階の常設展では、驚いたものが二つありました。

一つは、あがってすぐにある、実物大の焼夷弾が天上からつるしてある場所です。想像より、かなり大きいものです。これが、空からおちてきて、近くで爆発したのかと思うと、より恐ろしくなりました。

そして、もう一つ。
それは、高津区久末に今も残る、「海軍東京通信蟹ケ谷分遣隊地下壕」の模型です。
その存在自体しりませんでした。山に穴をほり、その中に通信機械を入れて、終戦まで、ここで、世界の情報を受信していたのです。この場所から、日吉の慶応大学にあった海軍の基地に、情報を送っていたそうです。ここは、川崎大空襲で攻撃されることなく残ったそうです。

私の住んでいる街のまわりには、まだ知らないことが沢山ありました。

もっと詳しく調べてみようと思います。

そして二階の後半部分は、世界の戦争や差別など、現代の問題についての展示や映像がありました。

展示をみている方はほとんどおらず、じっくりと3時間くらい滞在しました。

コロナウイルスが終息したら、ゆっくり行ってみようと思います。
みなさんも是非、足を運んでみてください。

▲平和祈念館外には
公園があります



★塾
国語作文教室IN川崎
こくごレストラン
武蔵中原徒歩10分
神明神社教室
万引き家族撮影現場
第一第三火曜日
体験授業受け付け中
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★紙芝居
二子新地駄菓子の木村屋イベントスペース
★二子新地
駄菓子木村屋さん
第二第四水曜日
3月の紙芝居イベントはコロナウィルスの影響でお休みさせていただきます。
申し訳ありません
お子さんたちの健康を優先させるという考えになりました。
野菜販売は通常通り開催します。
15時~18時
二子新地駄菓子の木村屋
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ふらっと二子新地
https://www.facebook.com/groups/1385944758198218/
紙芝居やワークショップの内容はここから!
紙芝居の後はあやとりで遊びます!


★武蔵新城 千年温泉
コロナウィルス流行により
延期とさせていただきました
コロナウィルスが終息しましたら、
また開催します。
ご家族でお風呂にはいろう!
そして、紙芝居を見よう
入場料(お風呂に入ったかたのみです)
・4歳以上100円
・0歳から3歳無料
(保護者の方はご引率ください。
そのさい、大人の方は)
1幕20分
1幕目 18時~18時20分
2幕目 18時30分~18時50分
https://www.facebook.com/pages/
https://chitose-onsen.com/
銭湯クイズ!銭湯紙芝居!
紙芝居の後は折り紙で遊びます


★シークレット女子会開催予定
紙芝居、観るだけじゃつまらない
紙芝居をみて、トークする
みんなで作る紙芝居
美味しいご飯×紙芝居×カフェ
中旬か下旬の月曜日に開催
興味のあるかたは御連絡ください
開催地・二子新地カフェメイズダイナー
開催時間・たぶん19時30分~
テーマは「お菓子」


5月の予定は、改めて
掲載します

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【しらないこと】

2020-03-26 18:03:00 | 戦争・平和
はじめまして。2018年5月。JR南武線武蔵中原徒歩15分神明神社で「こくご」を中心にした塾「こくごレストラン」を創業しました。塾では、思考・発表・文章にすることを軸とします。そして、ディベート・俳句・アクティブラーニング・ビブリオバトルなどを取り入れます。ブログは毎日発信しています。体験したこと、考えたことを文字で表現することは、「こくご」です。

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こくご食堂、今日のお話は
【しらないこと】

知らないことが多い。

当たり前です。

大学受験の勉強を本格的に始めた高校三年生の春。

勉強を始めると、自分がどれだけ知らないかを知ります。そこからが始まりです。勉強をすすめると、知らないことを知る嬉しさと、無知であることを確認する辛さが同時に襲ってくるのです。それとの戦いでした。

運よく、「知ることの喜び」がすこし勝っていたので、そのまま学習を続けることができました。

もうすぐ50歳になります。
50年生きてきて、知らなかったことを知ろうとしています。

それは、戦争についてです。

簡単に戦争を知るというよりも、身近なものからそれを感じようと思いました。

今回偶然手にしたチラシ。


▲少女が残した
登戸研究所の記録


去年の11月から公開していたなら、行っておけばよかった。(父の廃業などがあり、行けなかったでしょうけれど)

現在明治大学の生田キャンパスのある場所には、1939年(昭和14年)陸軍科学研究所登戸実験場がありました。

登戸研究所というと、学問として何かを研究しているところかな?とおもいますが、違います。

第一科 電波兵器研究部門
第二科 毒物・薬物・生物兵器を開発
第三科 中国の偽札等を製造

ちょっと、生々しい研究をしていたようです。

1945年の敗戦で徹底的に償却・破壊されました。とことが、30年前1989年(平成元年)に、当時十代だった少女の記録があると名乗り出たのです。登戸研究所でタイピストをしていたそうです。

上記は、このチラシより

興味深いものです。

この研究所の研究内容は、国際的に問題があることがあるそうで、関係者の方も口をつぐんでおり、全貌が解明されているわけではないそうです。大学のキャンパス内にある、明治大学平和教育登戸研究所資料館。
https://www.meiji.ac.jp/noborito/

常設展でも、さまざまな資料があるようです。

コロナウィルスの影響で3月31日まで閉館しています。
コロナの終息後、足を運んでみようと思います。

「戦争を考える」
それは、「平和」を考えることです。

どこかで読んだ記事に書いてありました。

戦争体験者の方に質問しました。
「平和とは?」
その方は
「戦争と戦争の合間」
と答えたそうです。

その言葉はあまりも深い。

知らないことを、知らないままにしておくこともいいでしょう。

それでも私は、「知らないことを知る」ことを選びます。そこには、何かがあるからです。その「何か」がどんなことなのか。これから考えていきます。


★塾
国語作文教室IN川崎
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▲川崎野菜の販売は通常通りです

▲2月はマスクをつけて開催しましたが
3月からお休みしております
コロナウィルスの終息を祈っています


★武蔵新城 千年温泉
2月はコロナウィルス流行により
延期とさせていただきました
コロナウィルスが終息しましたら、
また開催します。
ご家族でお風呂にはいろう!
そして、紙芝居を見よう
入場料(お風呂に入ったかたのみです)
・4歳以上100円
・0歳から3歳無料
(保護者の方はご引率ください。
そのさい、大人の方は)
1幕20分
1幕目 18時~18時20分
2幕目 18時30分~18時50分
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銭湯クイズ!銭湯紙芝居!
紙芝居の後は折り紙で遊びます

▲オリジナル温泉紙芝居「3わのカラス」
有馬温泉の縁起紙芝居です



★開催日もシークレット
シークレット女子会開催予定
紙芝居、観るだけじゃつまらない
紙芝居をみて、トークする
みんなで作る紙芝居
美味しいご飯×紙芝居×カフェ
中旬か下旬の月曜日に開催
興味のあるかたは御連絡ください
開催地・二子新地カフェメイズダイナー
開催時間・たぶん19時30分~
テーマは「お菓子」

▲次回のテーマは「お菓子」


★5月16日(土)
(雨天の場合は23日(土))
川崎市幸区でのイベント
川崎区、幸区近辺の紙芝居を演じる予定です!

▲幸区盛り上げ隊のみなさん
よろしくお願いいたします


★5月17日(日)
農園フェス
川崎市宮前区小泉農園にて
紙芝居をします!
今年も趣のある場所で紙芝居をします

▲オリジナル紙芝居
「こいずみのうえんものがたり」



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【伝えること】

2019-06-30 19:31:00 | 戦争・平和
はじめまして。2018年5月。JR南武線武蔵中原徒歩15分神明神社で「こくご」を中心にした塾「こくごレストラン」を創業しました。塾では、思考・発表・文章にすることを軸とします。そして、ディベート・俳句・アクティブラーニング・ビブリオバトルなどを取り入れます。ブログは毎日発信しています。体験したこと、考えたことを文字で表現することは、「こくご」です。

7月9月無料体験
7月9月は第一第三火曜日開催
7月2日(火)
7月16日(火)
8月休校
9月3日(火)
9月17日(火)
全日程16時・17時・18時
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紙芝居イベントでも申し込みできます。

こくご食堂今日のお話は
【伝えること】

私達世代は、伝えることを担っていると実感しました。

昨日は、「介護レクに紙芝居大会」に参加しました。

春先、アース2019代々木公園で紙芝居をしました。そこで、紙芝居をご一緒した方から、教えていただき、参加するのを楽しみにしておりました。

介護の楽しみとして紙芝居をするのは、どのような演出をしているのか?とても気になっていました。

会場は二か所に別れており、どちらも参加したいのですが、片方しか参加できませんでした。

10時30分~「歌と紙芝居」に参加しました。こちらは、本来講演するはずだった方が諸事情により不参加でした。それでも、カミケンという団体から多くの方が参加しており、3名で読む紙芝居、紙芝居の合間に生演奏で歌を歌うなど、とても魅力的なものでした。カラオケ好きの私ですが、ここ3カ月カラオケに行っていませんでした。この会場で、みなさんと「瀬戸の花嫁」を歌って。とても気持ちがよかったです。中でも、ご主人がゴルフ場で倒れて、びっくりしたという紙芝居「四十四年目の春」は、おどろいたり、笑ったりしました。この紙芝居の作者の方は明るくて、ユーモアたっぷりでした。

11時45分からは、やべみつのりさんの講演でした。海外で紙芝居をしているやべさんは、ラオスの子どもたちは積極的だといいます。言葉のいらない紙芝居を数回みせると、もう順番に紙芝居舞台を使って発表しはじめたそうです。写真には満面の笑みをうかべる女の子は映っていました。

午後は、アーサー・ビナードさんによる「【ちっちゃいこえ】出版記念講演」でした。紙芝居は、広島の原子爆弾の内容です。絵が先にあり、後から裏書きをつける異例の紙芝居だったそうです。アーサーさんの紙芝居は、とても繊細なものでした。アメリカの方が、広島の原子爆弾を語ることに驚きがありました。さらに、とても素晴らしい日本語を使われるのがアーサーさんでした。

カタカナ・ひらがな・漢字という三種類の文字を使う日本語に魅了され、来日。当初は戦争に興味もなかったそうです。しかし、日本語を覚えるために図書課に通い、読み聞かせに通い始め、そこで紙芝居に出会いました。そして、東京に住んでいると東京大空襲の話を聞く機会があり、そこから戦争に興味をもち、広島に住むことになったそうです。

紙芝居に置いて、舞台(紙芝居の枠)はハード。舞台に入れる紙芝居はソフト。この二つは電気を使わないですし、自由に作ることができるものです。そして、紙芝居の重要なことは、このハードとソフトがあるだけでは成立しない。ここに演じる人が加わり、初めて紙芝居が成立するのです。

この点で、紙芝居と介護は似ているといいます。介護も紙芝居も、生身の人間が行ってはじめて成り立つのです。

アーサーさんの本を購入していたので、サインをしていただけることになりました。紙芝居を作っていることと、子供達に戦争のことを伝えたいとお伝えしました。
すると、アーサーさんの目がかわりました。
「戦争を知らない世代でも、戦争をつたえることができます。知らないからできないでは始まらない。それはおかしい。」
後ろに並んでいた方も、紙芝居を作って演じる方で名古屋からいらしていました。
「私達世代にできることは、伝えることですよね。」
私も深くうなずきました。

私は難しいことはわかりません。戦争をテーマにした紙芝居を作ること、そしてそれを伝えることは簡単なことではないでしょう。まずは、こういうことがあったのだよ。どう思う?という切り口から戦争の紙芝居に取り組むもうとおもいました。

どの方にも丁寧に対応するアーサーさんは、とても素敵な方でした。

まず先に、アーサーさんが監修されたこの本を読むつもりです。

▲「知らなかった、ぼくらの戦争」
アーサー・ビナード編者
小学館

▲サインしていただきました
達筆です


▲記念撮影していただきました
一人一人にとても丁寧に対応してくださいました


★国語作文教室IN川崎
こくごレストラン
武蔵中原徒歩10分
神明神社教室
万引き家族撮影現場
7月9月第一第三火曜日
体験授業受付中





★二子新地
駄菓子木村屋さん
第二第四水曜日
7月10日(水)
7月24日(水)
8月14日(水)
8月28日(水)
15時~18時

▲傘のこものワークショップ


★7月7日
第8回ニッポン全国街頭紙芝居全国大会
去年は観客
今年はチャレンジ部門で参加です



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[生きる]

2018-01-27 17:49:04 | 戦争・平和
はじめまして。2018年春、川崎で小学生むけ[こくご]を中心とした塾を創業予定のamimです。思考・発表・文章にする・を柱に、ディベート・俳句アクティブラーニング・ビブリオ・ロールプレイングなどを取り込んだ授業をします。ブログは毎日更新しています。感じたこと、体験したことを文章にすることは「こくご」です。

「こくご食堂」本日調理する食材は[生きる]

1月20日土曜日、日本テレビ午後2時30分「記憶の澱」という番組を見ました。この日は、午前中に英語の集団授業の最終日で、生徒との別れがあり、帰宅してテレビをつけたら、偶然やっていました。

満州に開拓団としてわった方々が、敗戦後、満州国の人々からの略奪から守ってもらうために、ロシア兵たちに女性たちを差しだし、食料と安全を手にいれるということが行われていました。彼女達は「特殊夫人」と呼ばれる女性で未婚の18歳以上の女性たちでした。隣の開拓団では、全員自決という決断をした地域でした。しかし、この開拓団では、生きるという選択をしました。そして、結婚していない女性が選ばれます。その一人の方は、両親が死んでいて妹と弟を助けるために必死でした。妹が17歳だったため、開拓団のリーダーに
「この女性は18歳以上の女性にしてください。」
と嘆願したそうです。彼女達の中には性病にかかり死亡するものもいまいた。そして、彼女も、一度妹さんの前で半狂乱になり、一緒に死のうと刃物を持ち出したことがあるそうです。この「特殊夫人」のことは、秘密にされ、誰も口にしませんでした。表向きは。ある時この女性は、この開拓団の男性に
「減るもんじゃない。」
という言葉を言われたそうです。この女性は数年前に亡くなられましたが、妹さんに
「このことは、いつか伝えてほしい。」
と言っていたそうです。なげかけられた言葉は、とてもつらかったそうです。満州での出来事を世の中にしらせてほしい、というお姉さんの最後の願いだったそうです。

私がこの番組を見たのは途中からで、丁度男性がマイクを持って話をしている時でした。その方は中国の戦地にいるときは、中国の女性を強姦しており、それが悪いこととは感じていなかった。しかし、自分たちの目の前で他国の兵士が、自国の情勢を強姦しているのを目撃して助けることもできず、その兵士に煮えたぎる怒りを感じたそうです。自分達がしてきたことはすっかりわすれている。とお話されていました。

日本では、広島・長崎の原爆の話は昔からしていました。そして、原子爆弾投下についてアメリカでは学校で教えられていないといって、かなりショックを受けたことがありまいた。しかし、日本でも戦争で自国がしてきた負の部分を隠してきました。この番組で、他国でのことをお話されて兵士の方はとても勇気がいることだったと思います。みなさん御高齢です。80歳以上の方がほとんどです。この長い間、胸に閉まっておきましたが、その重みに耐えられなくなったのかもしれません。戦争を知らない人々のほうが圧倒的になったいま、私達は知る必要があるとおもいました。その方々を非難するということでなく、ただ、事実として。

この番組をみて、「生きる」ことの厳しさを改めて考えさせられました。満州開拓団の二つの選択。誰も被害者を出さないために、絶望のため「自決」するとう選択。開拓団の大勢の人を助け「生きぬく」ために、人柱となった女性達。

「特殊夫人」の中で御存命の方のインタビューがありました。その女性は、満州国の方々を恨んではいない。満州国の方々は、もともと自分達の土地であったところに、私達日本人が踏み込んでいって略奪したのだから、襲ってこられても仕方ない。この言葉がとても胸にしみました。

戦争が終わり日本に引き揚げてきてから、この開拓団は地域ごとに編成されていたので生まれ故郷に帰って方、また誰も知らない街にうつりすんだかたもいます。「特殊夫人」であったとこを、子供や孫たちにしられたくないということからです。それでも、時々「特殊夫人」であったかたと手紙の交換があったそうです。
「何があっても、頑張って生きよう。」
彼女達は遠くに住んでいても、お互いの心を支えあっていたそうです。

「生きる」とは自発的なのか?受け身なのか?「生きている」のか、「生かされている」のか。深く考えていました。この1週間。やっと文字にすることができました。できれば、「生きている」と、胸を張って言えるといいなと思いました。

[命どぅ宝]

2018-01-12 19:26:46 | 戦争・平和
はじめまして。2018年春、川崎で小学生むけ[こくご]を中心とした塾を創業予定のamimです。思考・発表・文章にする・を柱に、ディベート・俳句アクティブラーニング・ビブリオ・ロールプレイングなどを取り込んだ授業をします。ブログは毎日更新しています。感じたこと、体験したことを文章にすることは「こくご」です。

「こくご食堂」本日調理する食材は[命どぅ宝]

2018年1月11日木曜日の読売新聞に、こんな記事がありました。

「あなたが学徒だったら」というタイトルでした。

沖縄本土の最南端糸満市で、修学旅行生に平和学習を提供する会社「がちゆん」の社長、国仲瞬さんは25歳。曾祖父を沖縄戦で失くし、祖父(91)は日本に物資を運ぶ防衛隊員だったそうです。大学生の時、沖縄戦を語り継ぐ活動に加わり、おじい様に詳しく戦争の話を聞いたが起業のきっかけだそうです。企業当初は、「戦争で金儲けするのか」と批判されたそうです。

しかし私は思います。戦争の話をお聞きするのに、ボランティアでないといけないことはないです。沖縄ではない地域に住んでいる人達が、戦争の話を聞きたいと思った時に料金を支払って聞いてもいいと思います。そこには、お金の問題ではなく、戦争の話をする人、またその話をする人を受け継ぐことが大切だからです。反戦の美術作品を見るために、人々はお金を支払って美術館に足を運ぶことがあります。ピカソの「ゲルニカ」も反戦の絵画です。それと変わりません。

この「がちゆん」という会社の平和学習は、ただ戦争体験者の話を聞くだけではありません。遺跡を巡った後、「討論」の時間があるのです。どうしたら戦争がおきないか。平和とは。といったテーマで意見を言い合うそうです。

子供達は、戦争や平和について真剣に考えたことがないと思います。それでも、戦争を体験した方の話を聞き、戦争のあった場所に行ったあと、何かを感じるはずです。そして、その後すぐに「討論」とするのはとても大切なことです。「討論」した中に、同じ考えの人がいて共感をしたり、無反応の人もいたりするでしょう。その時ピントこない生徒がいてもそれでいいと思います。私のように子供を持つようになると、違う気持ちで戦争を考えるようになるからです。

私は高校の修学旅行で広島の原爆ドームや資料館に行き、かなりのショックをうけました。写真と遺品をみて悲しくなってしまったのです。ショックがつよすぎて戦争体験者の方の話を聞くことができませんでした。しかし、今ならお話をうかがってみたいと思います。

私の次男は中学二年生の春に沖縄に行きました。それは中学のクラブ活動の一環で沖縄の生徒と野球の交流試合をするためのものでした。次男の学年は、ひめゆりの塔を見学して、沖縄の先生から命は大切という「命どぅ宝」(ぬちどうたから)という言葉を教えていただきました。とても心に響いたようです。それから戦争に興味をもち、「はだしのゲン」の漫画を全巻そろえました。

昨日は大井町で仕事でした。大井町には街の中心に「平和の誓い」像があります。隣には「誓いの塔」があり、炎が灯っています。炎は、広島市平和記念公園にある「平和の灯」と、長崎爆心地公園にある「誓いの火」から分火し、合火して、火を灯したものだそうです。街をあげて平和への取り組みをしている品川はすばらしいと思います。

▲平和の誓い


▲平和の塔


みなさんも平和と戦争について、お子さんとお話をしてみてください。