頭通ってお腹通らず

 頭通って、お腹通らず。猫にとって、由々しき事態である。
 先日、みゆちゃんが庭に出たいと言ったので、窓を開けてあげた。意地悪するつもりは毛頭なくて、ただ寒いので、細めに開けたら、ちょうど頭が通るくらいの幅しかなかった。みゆちゃんは、その隙間に頭を突っ込んで、まずは上半身が外に出たのだけれど、そのあと、なんと、お腹が詰まってしまった。開け閉めがさほど重くない窓なので、みゆちゃんが力任せに通過するにしたがい、横に滑ってちょうどお腹の幅まで開いた。みゆちゃんは何食わぬ顔をして庭へ出て行ったのだが、見ていたこちらは、なんとも情けない気持ちになった。
 確かに、最近みゆちゃんはふくよかである。上から見ると、白いお腹が、シロアリの女王みたいであるし、触ると、がっしりしているような、柔らかいような、気持ちいい肉付きである。
 ドライフードの入れ物のふたを勝手に開けて、よくぽりぽりと食べているので、だいぶ太ったのかしらと体重を量ってみると、さほど増えてはいなかった。ちなみに、数値は3.7キログラム。二年前、けがを負って家に来たときには、2キロ足らずしかなかったから、これは感慨深い数値である。
 ということは、運動不足でお腹がたるんでいるのかもしれない。近頃あまり遊んでやれていないから、育児の合間に、もっと相手をしてあげるべきなのかもしれないが、私も趣味のことなどをして息を抜きたいし、なかなかそうもできない。
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