庭の山茶花

 家の前と裏庭に生えている山茶花の木は、まったく世話などしていないのに毎年この時期になるとたくさん花をつけてくれる、無精者の私にとってとてもありがたい木なのだけれど、たくさん咲く分落ちる花びらの量も多いから、しょっちゅう掃除をしなければならない。年末年始に木枯らしが吹いたときなどは、掃いても掃いてもどんどん散って前の道に飛んでいくから大変であった。
 といっても、やっぱり利点の方が多くて、メジロは花の蜜を吸うために毎日庭を訪れてくれるし、一輪折って机の上に挿しておくと、ときどき顔を上げて、花びらの赤い色や、黄色いおしべがたくさん並んだ王冠の形などを眺めることが出来る。
 もっとも、机の上に置いておくと、危険である。花瓶の水の好きなみゆちゃんが登ってきて、一輪挿しの狭い口から鼻を突っ込もうとするが、到底飲むことは出来ず、おでこに花粉がついて、白い毛が黄色くなってしまっている。
 何度か花瓶を倒されたことがあるから、今では、散歩の途中に通りがかった雑貨屋の店先で見つけた、青い模様の入った壁掛けの一輪挿しに挿している。


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