冬の渚

 火曜日は、天気がよくて暖かかったので、守山の美崎公園へ行った。美崎公園は、琵琶湖の東岸にある自然公園で、去年も同じ日に行ったけれど、いつ行っても、空や水が広く青くて光があって、家にこもってもやもやしていた気分がすっきりとする。
 となりのなぎさ公園には菜の花畑があって、去年見たときには花がとても濃い黄色に思われたのだけれど、今年はまだ咲きはじめたばかりであるからか、朝の太陽を思わせるような爽やかな色をしていた。その黄色い花の雲の向こうに、対岸の比良山系が、少し雪をかぶって、とても近く見えた。
 白い砂浜を歩いて、黒っぽい大きな二枚貝や小さな二枚貝、タニシみたいな巻貝の貝殻が半分砂に埋もれているのを、探し出して拾った。歩くたびに、細かい砂が靴底のかかとの下で崩れた。
 こんなに寒い季節なのに、湖の上で水上スキーをしている人がいて、水に落っこちても寒くないのかしらと見ていたら、目の前でUターンして、右手の木立の向こうへ消えた。帰るころに、ふたたび水上スキーを引っ張った赤いモーターボートが木立の向こうから出てきたけれど、もうスキー板に人は乗っていなくて、ただ板だけが波を切って水面を滑っているのが、なんだかおかしいように思われた。
(絵の猫はフィクションです。)


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