みゆちゃんの新しいひも

 あたらしい紅白のひもをみゆちゃんはとても気に入っていて、昼寝から起きると、うーんと伸びをして私の足元までやってくると、「ひもで遊ぼう」という顔をしてこっちを見上げる。あたらしいひもは長さが150センチほどあって長く、ひとりで遊んでからだに絡まったりしては危険なので、人と遊ばないときには机の引き出しの中にしまってある。そのことを知っていて、引き出しに手をかけると、さあひもが出てくるぞとばかり、急いでのぞきにやってくる。ひもをあっちへこっちへと動かしてやると、追い掛け回し、ひもの先っぽを捕まえようと、子猫みたいに両手を広げて飛び上がったり、ピアノの椅子の陰に隠れて狙いを定めてから飛びついたりして遊ぶ。
 前の黒い手提げひものときには、適当に追いかけて、数分もすればもう飽きてしまったのだが、今度の紅白のひもは、こちらがもういいだろうと思って手を止めると、もっとやれと子猫のように目を細めてニャアと鳴いて催促する。姿が見えなくなったからもうやめたのかしらと思って別のことをしていたら、ピアノの椅子の陰で辛抱強く待っていて、ずいぶんたってから控えめに「ナー」とつぶやくように鳴いて、隠れていることをこっそり伝える。あるいは、私の足に絡んでくるので、適当に撫でたりしてごまかしていたら、もう、わかってないんだから、とばかり、向こうからひもをくわえてもってきたりする。
 ひもの先端を追いかけて私の周りをくるくると走るみゆちゃんの姿を上から見ると、おなかが両側にぽこりと出ている。食べては寝てで少々太り気味だから、このお気に入りのひもを使って、しっかり運動させなければならない。

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