昨日、
「明日、語らせて下さい」と言ったのが、これです。
世に言う「チョイ役」の話です。
役に大小などない。
どんなに小さな役も、主役と同じだけ大切だ。
・・・と、よく言われます。
ま、きれいごとです。
だけど、真実でもあります。
本当に役の大小って、関係ないんです。
今年の春に観た芝居でも、
若手中心に進む流れの中で、
超ベテランの、そこの劇団主宰が、
ほんのチョイ役で、
それも本筋とは関係のないシーンで、
ちょこっとだけ出演したんですが、
完全に、
全部をさらっていっちゃいました
いや、そのシーンのみならず、
お芝居を観終わったあとも、
彼のところだけが印象に残ってて、
作品全体のバランスから言えば、
ある意味「目立ちすぎ」でしたが、
要するに、そういうことなんですよね。
だけど、そうはいっても、
やっぱり小さい役は、若手かキャリアの浅い人、
というのが常識で、
そりゃぁ、
「わざわざ呼ばれて、この役かい!」
って思いは、誰だってしたくありませんし、
また、
自分でやりたいと思っても、
お客様のことを考えると、やはり二の足を踏んでしまいます。
で・・・、今回もひとつ、
言ってみれば「チョイ役」があるんです。
なかなか面白い役なんだけど、
出てくるのは10分弱、かな?
もちろん、劇団によっては、
台詞なしで、欠かさず稽古場に通わせて、
思いっきり働かせて、ドサッとノルマをかける、
なんて所もたくさんあるわけで、
これだけの役でも、
若手の役者には十分すぎるくらい。
それも、いじりがいのある、面白い役なんですが、
「この役だけで役者を使うのはかわいそう」
と思ってしまうのが、
こちらの主宰の久間さんで(優しい方なんです)、
Wキャストで2チームあるのを利用して、
主役の男性2人を、
別チームの、その「チョイ役」に当てました。
今回は何度も書いているように、
男女2人の主役が出ずっぱりなんですが、
その主役が、裏役として、
いわゆるチョイ役をやることになったんです。
もちろん、主役を務めるくらいだから、
実力のある2人なので、
これがまた、面白い!
わずかの出番なのに、
しっかり場を盛り上げて帰っていきます。
もし、これを、「チョイ役だから」と、
駆け出しの役者にやらせたら・・・、
たぶん、このシーンの魅力は半減するでしょう。
これぞ、まさに、
<どんな役でも重要>
の意味するところだと思います。
でも、最初から、
「たったこれだけの出番で、いい役者は呼べないよな」
・・・というのも現実。
ここが難しいところです。
でも今回、ダブルのおかげで、
理想的な形になりました。
主役の彼らは、本当にきついと思いますが、
2人とも、けっこう楽しんでやってくれてます。
いや、本当に楽しい役なんです。
男性の役だけど、
いつでも代役ウェルカム!だったんですが、
なぜか一度も代役はできず。
それもそのはず。
私も一緒に出てました
ははははは。
おあとがよろしいようで
東京ストーリーテラー8月公演「ラストシャフル」
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