望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

朗読劇ウラ話・マジで怖かった話(その・2)

2013-12-23 21:14:27 | 舞台・ウラ話
朗読劇、初日。開演5分前。

やっぱり不安で、
もう一度、ちゃんと読み直しておこうと、
台本のファイルを開きました。


片手でファイルを持って、下に向けてパッと開いた、

と・・・そのときです!



 
  バサバサバサバサッ 




ファイルから、中の台本が全部、床に落ちて、

私の足元に、バラバラの台本の山が!


 ( 再現写真←ホントはもっとバラバラでした )



  なぜーーーっ



もう開演まで、5分を切っています。

理由なんてどうでもいい、とにかく元に戻さねば!



周りにいいた共演者たちも、
あわてて集まってきました。

が、手伝ってもらったら、
余計バラバラになってしまう。


あせりまくって拾いながらも、

「ごめん、手伝いはいいわ」
と小声で断って、

と、とりあえず、まとめた・・・ところで、



舞台上では、主宰の久間さんの話が始まりました。

これから私の最初の出番まで、10分ちょっと。


あ、最初の一話目だけは、こんな感じで、

後ろの女性3人が、出たり入ったりしながら、
いろんな役を読んでいったんですね。

だから、そでで出番を待つという、
普通の芝居のような余裕があったんです。


とにかく、
バラけたものを集めた紙の束とホルダーをつかむと、
一番明るい場所に持っていき、


1、2、3、4、5・・・


頁を確認しながら、1枚ずつホルダーに入れていきます。

万が一にでも頁が飛んでたら大変です。
とにかく朗読劇なんですから。


12、13、14、15・・・


(ああ、芝居が始まっちゃった~


あせるればあせるほど、指が震えて、
手が言うことを聞きません。


(そうだ、途中まででも、出番にさえ間に合えば)

(いやダメだ。立て続けに出るんだから無理だわ)

・・・いろんなことが頭を回ります。


(あとちょっと、あとちょっと、落ちつけっ!)


そして、すべての頁を入れたところで、

私のすぐ前に出番のある中島梓ちゃんが、
そでに戻ってきました。


(間に合った!)


自分の出番の頁をあわてて探すと、

そのまま舞台へ。

(セーーーフ 


まずは、株屋の小泉という若い男の役。

ちょっとした会話なのに、なぜか汗だくの私。

でも、そんなことはどうでもいい。
とにかく間に合いました。

よかった・・・。

ホッとして・・・もう泣きそうでした。



なぜ、ファイルの崩壊が起こったのか。

あとで確かめてみても、まったく問題なし。

でも、それ以来、怖くて怖くて、
ファイルを下向けにできませんでした。



でも・・・、
やっぱりファイルに、何らかの問題があったようです。

1週間の間が空いた千秋楽の日。

昼の部と夜の部の間に、
照明の直しのため、
ある程度、通して稽古をしていたとき、


きっと本番じゃなかったから、
気が緩んでいたんでしょうね。

出番を待ちながら、
ふとファイルを下に向けて開くと、


またしても、

 
  バサバサバサバサッ 


(嘘でしょーーっ


と途端に、私の出番!

(ええい、しょうがない)

もうファイルの外側だけ持って出て、
何とかごまかしました。

あまり複雑な台詞じゃなかったので、
全部覚えていたのが功を奏しました。


次からは、バラけた紙の山から、
次の台詞の書いてある頁だけを抜き取って、

紙だけ持って、とりあえず喋る、
という、とんでもない綱渡り。


まぁ、照明のチェックですから、
ダメならダメで仕方ない、という状態だったので、
気は楽だったのですが。


それにしても、なんでだろう??

原因は最後までわからずじまい。

再現写真を撮ろうと、
家で同じことをやっても、落ちないんです。


結局、恐怖は謎のまま。

でも、あの焦りと恐怖は、
ここ何年と味わったことがないオソロシサでした。

生は怖いっ!



・・・というところで、明日もまた、
と言いたいところなのですが、

異様な多忙状態のため、
ウラ話はしばしのお休みを。

来年には、また再開したいと思います。


今年中は、もっと短いネタでもちょこちょこと。

またお付き合い下さいませ~






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