ハードもソフトも、
ホンモノパワーに助けてもらいましたが、
もちろん、それだけではないワケで・・・。
今回、台本が全部完成して、
まず愕然としたのが、
<セリフが覚えられない!>
いや、まぁ、いつもなんですが

でも、そんなもんじゃないんです。
それも、いつもより、
ずっとゆっくり喋っているのに、
セリフが出てこない。
まぁ理由は明白でして・・・、
<脈絡のないことを喋るから>
普通、会話は相手と同じテーマで、
言葉をやり取りします、よね。
それが今回の場合、
会話としてまったく成立してない台詞で、
<会話>しなきゃならない。
それも、ちゃんと相手の話を聞いて、
そこから連想ゲームのように、記憶を飛ばして、
違う話を喋り始める、という、
ある意味、すごいテクニック(笑)
この台本の中で、

たくさんマルで囲んだ言葉がありますが、
これが「連想ワード」になります。
たとえば、
「うちの孫ね、好きな人ができたみたいなの」
という台詞で、
「好きな人」というワードだけが相手に渡る。
すると、
「好きな人」から「夫」を連想して、
「うちの亭主も本当は優しいのよ」
という返事になる、という具合。
自分たちにとっては、
ちゃんとした会話なんです。
だけど、
普通の台詞なら、
相手がこう言えば、次はこう返す、
と予測がつくから覚えやすいんですが、
まったく別の話をしてたりするから、
ひとつ止まると、もう出てこない

そして、これをやってるかな~、
と思うと、またぜんぜん別のことをやってたり。
と思うと、また元に戻ってたり。
これぞ自由人! なんですね~。
・・・なんだけど、
これを演じようとすると・・・、
コレをやりながら、コレもやって、と、
まとまりのないことを、
並行してやるわけで。
これがものすごく難しい!
頭をフル回転させて、
必死で<自由人>を演じることになる。
本物の認知症なら簡単なことが、
とりあえず、
まだ認知症にまで至っていない役者には、
猛烈にむずかしいって、
不思議なものです。
認知症の方たちって、
実はすごい力を持ってるのかもしれない、
・・・と、また今日も、
マジメに終わりました、とさ。
(つづく)
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