露軍はプーチンを処刑すべし
“シーチン”修一 2.0
【雀庵の「大戦序章」126/通算558 2023/1/18/水】正月の松飾などを燃やす行事「どんど焼き」。昔は我が街でも1/8あたりに神社境内で催していたが、今は神社のまわりにマンションなどが増えた上、飾り物にプラスチック製品が多くて燃やすと真っ黒い煙と悪臭がひどいのでイベントなし、ただの「ゴミ集積所」になってしまった。興覚めでがっかりだ。
1/15に東京側の多摩川土手をチャリ散歩していたら、「お焚き上げ/どんど焼き」イベントに出会った。「futakoloco/二子玉川まちメディア」2023/1/15「二子玉川緑地運動場で第34回鎌田南睦会『どんど焼き』サプライズゲストに駒澤大の駅伝監督」から。
<1月15日小正月の本日、多摩川河川敷・二子玉川緑地運動場で「第34回どんど焼き」が無事執り行われました。
新型コロナウイルス対策のため、ここ数年は一般の方の観覧を控えていただくように呼び掛け、以前行っていた甘酒や餅焼き用の竿などの配布はしていません。事前のお焚き上げ品のみの受け付けとしていましたが、地域の伝承行事として30回以上を数えるイベントであるため、今年も柵の外や土手などから見守る多くの人々の姿がありました。
脇会長は「今年こそコロナの退散を祈願しています」と話した後、10時30分ごろ櫓(やぐら)へ点火。火は数分で頂点へ立ち上り、頂点から吊り下げられたダルマが落下すると見学に来場した人々から歓声が上がりました>
櫓は高さ8mほどの山型、底辺は直径10mほどで柱は竹。和製のXマスツリーみたいだ。点火されると左巻きに白い煙がぐるぐる回りながら空に昇り、オレンジ色の火がメラメラと上昇していく。凄いパワーで、背中がザワザワ、ゾクゾクするほど。
お江戸の火事は鎮火が難しく、町火消は類焼を防ぐために火元に近い家屋をつぶすしかできなかったというのがよく分かった。火は10mほどまで上がって、櫓は徐々に崩れていった。
このハイライトは10分ほどだが、点火される1時間ほど前から土手で待っていたので、すっかり冷えてしまい、その夜は鼻水タラタラで薬を飲んだものの上手く眠れず、翌16日は大人しくしていた。加齢で柔になったら油断大敵、無理するとロクなことにならない。
そう言えば正月に来た息子は東京消防庁勤務で、一時期現場を離れて腐っていたが、今は現場に復帰し小隊長になったという。何やら元気を取り戻したようだ。一升瓶の火炎瓶を投げていた赤色極道の、その息子が火消しの消防隊員・・・奇妙な感じだ。小生の罪を息子が償っているのか? 許せ、大五郎、39歳・・・働き盛りだな。気を付けながら吶喊すべし!
米国は何から何までスケールの大きな国で、犯罪でも異次元の凄まじさがある。米軍による都市部への焼夷弾による無差別絨毯爆撃、核兵器による無差別大量虐殺・・・米国は良きにつけ悪しきにつけパワフルな最先端を行く国だ。
小生は物欲があまりないから米国の都市部に関心はなく、広大な荒野、原野に大感動していたが、世界中から移民志願者が米国に押し寄せるのは「自由とチャンス」があるからだろう。運と努力次第でリッチになれる可能性はあるが、まあ、ほんの一握り。日系2世の老夫婦は貧しそうだった。まあ、良きにつけ悪しきにつけ米国は世界の先端を行く覇者だ。
歴史的には戦争は兵士と兵士の戦いだったが、第2次大戦からは兵士だろうが市民だろうが無差別の殺し合いが常態化してきた印象を受ける。米軍はノルマンディー上陸作戦では将兵の損耗を防ぐために上陸地を無差別絨毯爆撃し、無辜のフランス人住民が随分犠牲になったそうだ(ドゴールを始めフランス人は米国を蛮族と軽侮しているよう)。米軍はベトナム戦争ではジャングルをつぶすために枯葉剤をばら撒いた。米国式戦争作法は是非はともかく進取的(実験的)である。野性的? 少なくともスマートさはないな。
今はプーチン露助がウクライナで無差別攻撃をやっている。強引で、まるで蛮族そのもの。米国を真似して核兵器も使えば間違いなく歴史に名、汚名を残すが、プーチンはそこまでやるかどうか・・・ロイター2023/1/10「ウクライナ戦争、NATOとの戦い プーチン氏側近」から。
<プーチン大統領の最側近の1人であるパトルシェフ安全保障会議書記は10日、ウクライナ戦争について、ロシアを世界の政治地図から消そうとする北大西洋条約機構(NATO)との戦いとの認識を示した。
ロシア紙「論拠と事実」に「ウクライナで起きていることは露とウの衝突ではない。ロシアとNATO、特に米英との軍事的対立だ」と述べた。「西側諸国の計画はロシアをばらばらにし、最終的には世界の政治地図から消し去ることだ」と主張した>
プーチンの側近はすべてプーチンのクチパクである。諫言する者が誰もいない。諫言すれば左遷や追放されるのだからプーチン皇帝の暴走は続く。ロシアは「自滅」の道を歩んでいるが、その認識は薄いようだ。ウォールストリートジャーナル2023/1/17「揺らぐエネルギー大国ロシア、影響力に陰り 中国依存で『格下』に成り下がるとの懸念も」から。
<経済戦争でエネルギーを武器として使用するプーチン大統領の戦略がますます裏目に出ている。ロシア経済の屋台骨が脅かされており、地政学的な影響力にも陰りが出てきた。
ウクライナ侵攻が2年目に突入しつつある中、西側による経済制裁やロシア産化石燃料の価格下落、戦略的な判断ミスが、いずれもロシア石油・ガス業界に大きな打撃を与えている。いずれはエネルギー大国としてのロシアの地位が危ぶまれるとの指摘も出てきた。
ロシアは欧州への天然ガス供給を遮断することで、冬場に欧州市民を凍えさせ、対ウクライナ支援がしぼむことを狙っているとされる。ところが、欧州では暖冬となっているほか、他の生産者から潤沢な供給を確保しており、これまでロシアの狙い通りの展開にはなっていない。その結果、ガス価格はウクライナ侵攻前の水準に戻っている>
プーチンはスターリンに似ていると思っていたらNHKが2022/5/23に「スターリンとプーチン」を放送していた。能書きにはこうある。
<ソ連を超大国へ導いたスターリン、その崩壊を目の当たりにし、大国ロシアの復活を誓ったプーチン、発掘映像によって、ふたりの権力者の実像に迫る。
独裁によって2千万の命を奪ったスターリンンの狂気、最大の犠牲となったウクライナの人々の悲劇とは?
スターリンの死去の半年前に生まれたプーチン。スパイから大統領にまで押し上げたのは、国家崩壊の絶望の中で誓った大国ロシア復活への執念とKGB仕込みの権謀術数だった>
アカの巣窟のようだったNHKも過激な全共闘系団塊世代が退職したため多少はまともになったか? 小生はTVを見ないから「さて、どうしよう」とチェックしたら「リタイアライフのつぶやき」というブログが上記番組の内容を文字で紹介していた。要旨はこのようである(カッコ内はリタイアライフさん)。
<レーニン亡き後、ライバルのトロツキーを追放し殺害した共産党書記長・スターリン。彼は1928年第一次5か年計画で、経済の復活をはかろうとした。工業生産250%増、農業生産150%増という現実離れしたものであった。(毛沢東の大失敗政策「大躍進」を思いだした)。当時、資本主義は世界恐慌に襲われ、ソビエトの計画経済は「成功している」とプロパガンダされた。
ウクライナはソビエトの衛星国家に組み込まれ、肥沃な大地での集団農業生産で知られている。1931年、ウクライナは天候不順による凶作、飢饉に見舞われる。これに対しスターリンは、飢饉を「でっち上げ」として無視した。ウクライナでは300万人が命を落とした。
1934年1月、第17回共産党大会で300人がスターリンに反対票を投じた。無記名であり、誰かわからないが、投票した半数を処刑・粛清したのだ。粛清の嵐は、軍人だけでなく一般人まで及んだ。加害者にならなければ被害者になってしまう。ソ連全土で何と2000万人が処刑された。
世界最大の国土、200を超える民族、数十の宗教・・・これを束ねるのは「恐怖による支配」だった。“人民の敵”を根絶するための割当命令書があり、隣人、兄弟を密告しあうというシステムであった。
1941年6月、ヒトラーが独ソ不可侵条約を破り侵攻してきた。ウクライナでは、ナチスをスターリン圧政からの解放者と見て、それが全土にひろがった。ソ連の戦争のやり方は、特別阻止部隊がいて後方から前線を監視し、逃げる前線兵士を射殺するというものであった。
レニングラードでは、ナチスによる兵糧攻めで100万人以上が餓死した。1943年、ソ連軍がウクライナを“解放”したが、ナチス協力者は処刑された。
1945年6月、2700万人の犠牲者を出しソ連は戦勝国となった。1953年3月、スターリン死去。
1952年2月、プーチンはレニングラードで生まれる。彼の人生を変えたのは一本の映画「スパイ・ゾルゲ 真珠湾前夜」(1961年製作)だった。これを見てプーチンはスパイになろうとした。
内容は「ゾルゲはロシアのスパイだが、日本でドイツの特派員になり日本人の信頼を得て、独ソ開戦や、日本の対ソ攻撃がないこと等の情報をモスクワに流し、ロシアに貢献する」話。
プーチンは1980年代、KGB(スパイ)養成所に入る。プーチンはスパイとして東ドイツに送り込まれ、そこでベルリンの壁崩壊に遭遇する(1989年11月)。
1991年12月、ソビエト連邦消滅。資本主義、市場経済の導入である。パニックになり、国営企業は二束三文で売却され、オリガルヒという新興財閥を生んだ。
1991年、プーチンは、レニングラード市長選挙に出馬した母校の恩師に誘われ右腕になり、1年で副首相になり政治の世界へのめり込む。1996年、当時の大統領エリツィンのマネーロンダリング疑惑を、検事総長のスキャンダルで救出する。エリツィンに貸しを作り首相の座を手に入れるが、人気はいまいちであった。
モスクワでアパート無差別爆破テロ事件がおき、300人が死亡する。プーチンは、ロシアから独立を図るチェチェン人の犯行と断定し、チェチェンを爆撃した。プーチンはマスコミに顔を出し、強い指導者をアピールし、人気は急上昇した。
しかし、イギリスに亡命している元FSB諜報員が告白する。(KGBがソ連崩壊で解散となったが、主に防諜と犯罪捜査を担当する部門がFSBに引き継がれた)。FSBは、ロシアをチェチェンとの戦争に駆り立て、プーチンを大統領にするよう画策したのだ。プーチンはそれを「西側の謀略」として否定したが、後に元諜報員はイギリスで毒殺された。
欧米の指導者たちも民主主義と資本主義を掲げるプーチンを歓迎した。彼は新興財閥オリガルヒに対しても厳しい態度で臨み、逆らうオリガルヒは国営化した。
プーチンにとってNATOの拡大は不満であった。2007年ミュンヘン安全保障会議で「アメリカ一極集中は受入難く、1000年の歴史を持つロシアは独自の外交をする」としてアメリカとの対抗姿勢を明確にした。
そして、それまでプーチンが触れていなかったスターリンを褒め讃えるようになった。2022年2月にはウクライナに侵攻した。スターリン以来の悪夢がウクライナを襲っている。プーチンは「今世紀を照らす輝かしい勝利を成し遂げる」と演説した。
番組の最後は2011年、亡命先のアメリカで亡くなったスターリンの娘スヴェトラーナの話で終わる。スヴェトラーナは「幾百万もの非業の死を遂げた犠牲者、かれらの屍を踏み台にして、悪の手段で善を打ち負かそうとした者たちは、一対何を手にしたのだろう」と問いかける。
スターリンの行った粛清(2000万人死亡)、ウクライナ飢饉(300万人死亡)、第二次世界大戦(2700万人死亡)という犠牲を出しているスターリンを褒めたたえるプーチン。プーチンにとっては、スターリンに比べると今のウクライナの犠牲は物の数に入らないのかもしれない・・・>(以上)
ソ連の裏面史・・・有史以来を自由民主人権法治を体験したことのないロシア人は、まず以上のような史実を知らないだろう。そもそも言論・報道の自由がない。ロシア人は太古からの過酷な経験から「食」がそこそこ得られるのなら権力・政権に従うというのがDNAのようだ。福田恵介「東洋経済」解説部コラムニストの「ロシア国民はプーチン大統領をどう見るのか 強権振るうも国民からの支持は高い」2022/12/21から。
<ウクライナ侵攻で西側諸国を敵に回したプーチン大統領。西側メディアでは悪の権化のように報じられるが、ロシア国民からは高い支持を得る。ロシアの独立系調査機関・レバダセンターが2022年11月末に行った世論調査によれば、プーチン氏の政治活動について「評価する」との回答が79%、「評価しない」は18%だった。
レバダセンターは、ロシアでは珍しい独立系機関で、2022年3月にはプーチン政権から世論調査を禁止されている。そこでの調査でも、プーチン氏が高い支持を得ている結果が出ている>
ロシアでは世論調査でも「不支持」と回答すれば制裁を受ける可能性=危険性があるのだろう、「多くの国民が率直な回答を避けてきた側面もうかがえる」と、あの毎日新聞2023/1/14も報じている。CNN2023/1/17によると、プーチンの“影の軍隊”と言われる「ワグネル」の元指揮官までがプーチンによる暗殺を恐れて逃げ出したという。以下抜粋すると――
<【ロシア民間軍事会社の元指揮官、ノルウェーに入国 亡命を希望】ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の元指揮官、アンドレイ・メドベージェフ氏が北極圏の国境を越えてノルウェーに入り、亡命を希望している。ノルウェー警察やロシア人活動家が明らかにした。
メドベージェフ氏は国外への亡命希望者を支援するロシア人活動家とのインタビューで、ワグネルとの契約更新を断った後に生命の危険を感じたと語った。メドベージェフ氏は、ワグネルの離反者とされカメラの前でハンマーで殺されたエルゲニー・ヌジン氏と同じ方法で(公開)処刑されると危惧している。「我々は大砲の餌食のように戦いに投げ込まれた」とも語った。
ノルウェー警察の安全保障部門の広報担当者は16日、メドベージェフ氏がノルウェーに入国し亡命を希望していることを確認した。メドベージェフ氏によると、同氏はロシアの町ニケルに近い国境からノルウェーに入った。フィンマルク県警察は同氏の氏名は明かさずに、13日午前1時58分に国境のノルウェー側にあるパスビクで男性1人を拘束したと発表した。
メドベージェフ氏は国境を越えて最初に見つけた家に近づいた。「そこまでたどりつけたのは奇跡だった」とも語った。メドベージェフ氏はこれまで2度フィンランドに入国しようとしたが失敗した。
メドベージェフ氏は昨年7月6日にワグネルと契約して分隊の指揮官に任命されたと明かし、「(傭兵として)囚人が到着し始めたとき、ワグネル内の状況が本当に変わった。ワグネルは我々を人間のように扱うのをやめた」と主張。囚人らは「戦闘の拒否や裏切りを理由に射殺された」と語った>
プーチン・ロシア皇帝・・・「殿ご乱心」の様相どころか異次元の狂気、凄まじさだ。切羽詰まると核兵器攻撃もしかねない。ロシア軍にはプーチンを処刑する勇気を持った将軍はいないのか。そうしなければ早晩処刑されるだけである。
・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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“シーチン”修一 2.0
【雀庵の「大戦序章」126/通算558 2023/1/18/水】正月の松飾などを燃やす行事「どんど焼き」。昔は我が街でも1/8あたりに神社境内で催していたが、今は神社のまわりにマンションなどが増えた上、飾り物にプラスチック製品が多くて燃やすと真っ黒い煙と悪臭がひどいのでイベントなし、ただの「ゴミ集積所」になってしまった。興覚めでがっかりだ。
1/15に東京側の多摩川土手をチャリ散歩していたら、「お焚き上げ/どんど焼き」イベントに出会った。「futakoloco/二子玉川まちメディア」2023/1/15「二子玉川緑地運動場で第34回鎌田南睦会『どんど焼き』サプライズゲストに駒澤大の駅伝監督」から。
<1月15日小正月の本日、多摩川河川敷・二子玉川緑地運動場で「第34回どんど焼き」が無事執り行われました。
新型コロナウイルス対策のため、ここ数年は一般の方の観覧を控えていただくように呼び掛け、以前行っていた甘酒や餅焼き用の竿などの配布はしていません。事前のお焚き上げ品のみの受け付けとしていましたが、地域の伝承行事として30回以上を数えるイベントであるため、今年も柵の外や土手などから見守る多くの人々の姿がありました。
脇会長は「今年こそコロナの退散を祈願しています」と話した後、10時30分ごろ櫓(やぐら)へ点火。火は数分で頂点へ立ち上り、頂点から吊り下げられたダルマが落下すると見学に来場した人々から歓声が上がりました>
櫓は高さ8mほどの山型、底辺は直径10mほどで柱は竹。和製のXマスツリーみたいだ。点火されると左巻きに白い煙がぐるぐる回りながら空に昇り、オレンジ色の火がメラメラと上昇していく。凄いパワーで、背中がザワザワ、ゾクゾクするほど。
お江戸の火事は鎮火が難しく、町火消は類焼を防ぐために火元に近い家屋をつぶすしかできなかったというのがよく分かった。火は10mほどまで上がって、櫓は徐々に崩れていった。
このハイライトは10分ほどだが、点火される1時間ほど前から土手で待っていたので、すっかり冷えてしまい、その夜は鼻水タラタラで薬を飲んだものの上手く眠れず、翌16日は大人しくしていた。加齢で柔になったら油断大敵、無理するとロクなことにならない。
そう言えば正月に来た息子は東京消防庁勤務で、一時期現場を離れて腐っていたが、今は現場に復帰し小隊長になったという。何やら元気を取り戻したようだ。一升瓶の火炎瓶を投げていた赤色極道の、その息子が火消しの消防隊員・・・奇妙な感じだ。小生の罪を息子が償っているのか? 許せ、大五郎、39歳・・・働き盛りだな。気を付けながら吶喊すべし!
米国は何から何までスケールの大きな国で、犯罪でも異次元の凄まじさがある。米軍による都市部への焼夷弾による無差別絨毯爆撃、核兵器による無差別大量虐殺・・・米国は良きにつけ悪しきにつけパワフルな最先端を行く国だ。
小生は物欲があまりないから米国の都市部に関心はなく、広大な荒野、原野に大感動していたが、世界中から移民志願者が米国に押し寄せるのは「自由とチャンス」があるからだろう。運と努力次第でリッチになれる可能性はあるが、まあ、ほんの一握り。日系2世の老夫婦は貧しそうだった。まあ、良きにつけ悪しきにつけ米国は世界の先端を行く覇者だ。
歴史的には戦争は兵士と兵士の戦いだったが、第2次大戦からは兵士だろうが市民だろうが無差別の殺し合いが常態化してきた印象を受ける。米軍はノルマンディー上陸作戦では将兵の損耗を防ぐために上陸地を無差別絨毯爆撃し、無辜のフランス人住民が随分犠牲になったそうだ(ドゴールを始めフランス人は米国を蛮族と軽侮しているよう)。米軍はベトナム戦争ではジャングルをつぶすために枯葉剤をばら撒いた。米国式戦争作法は是非はともかく進取的(実験的)である。野性的? 少なくともスマートさはないな。
今はプーチン露助がウクライナで無差別攻撃をやっている。強引で、まるで蛮族そのもの。米国を真似して核兵器も使えば間違いなく歴史に名、汚名を残すが、プーチンはそこまでやるかどうか・・・ロイター2023/1/10「ウクライナ戦争、NATOとの戦い プーチン氏側近」から。
<プーチン大統領の最側近の1人であるパトルシェフ安全保障会議書記は10日、ウクライナ戦争について、ロシアを世界の政治地図から消そうとする北大西洋条約機構(NATO)との戦いとの認識を示した。
ロシア紙「論拠と事実」に「ウクライナで起きていることは露とウの衝突ではない。ロシアとNATO、特に米英との軍事的対立だ」と述べた。「西側諸国の計画はロシアをばらばらにし、最終的には世界の政治地図から消し去ることだ」と主張した>
プーチンの側近はすべてプーチンのクチパクである。諫言する者が誰もいない。諫言すれば左遷や追放されるのだからプーチン皇帝の暴走は続く。ロシアは「自滅」の道を歩んでいるが、その認識は薄いようだ。ウォールストリートジャーナル2023/1/17「揺らぐエネルギー大国ロシア、影響力に陰り 中国依存で『格下』に成り下がるとの懸念も」から。
<経済戦争でエネルギーを武器として使用するプーチン大統領の戦略がますます裏目に出ている。ロシア経済の屋台骨が脅かされており、地政学的な影響力にも陰りが出てきた。
ウクライナ侵攻が2年目に突入しつつある中、西側による経済制裁やロシア産化石燃料の価格下落、戦略的な判断ミスが、いずれもロシア石油・ガス業界に大きな打撃を与えている。いずれはエネルギー大国としてのロシアの地位が危ぶまれるとの指摘も出てきた。
ロシアは欧州への天然ガス供給を遮断することで、冬場に欧州市民を凍えさせ、対ウクライナ支援がしぼむことを狙っているとされる。ところが、欧州では暖冬となっているほか、他の生産者から潤沢な供給を確保しており、これまでロシアの狙い通りの展開にはなっていない。その結果、ガス価格はウクライナ侵攻前の水準に戻っている>
プーチンはスターリンに似ていると思っていたらNHKが2022/5/23に「スターリンとプーチン」を放送していた。能書きにはこうある。
<ソ連を超大国へ導いたスターリン、その崩壊を目の当たりにし、大国ロシアの復活を誓ったプーチン、発掘映像によって、ふたりの権力者の実像に迫る。
独裁によって2千万の命を奪ったスターリンンの狂気、最大の犠牲となったウクライナの人々の悲劇とは?
スターリンの死去の半年前に生まれたプーチン。スパイから大統領にまで押し上げたのは、国家崩壊の絶望の中で誓った大国ロシア復活への執念とKGB仕込みの権謀術数だった>
アカの巣窟のようだったNHKも過激な全共闘系団塊世代が退職したため多少はまともになったか? 小生はTVを見ないから「さて、どうしよう」とチェックしたら「リタイアライフのつぶやき」というブログが上記番組の内容を文字で紹介していた。要旨はこのようである(カッコ内はリタイアライフさん)。
<レーニン亡き後、ライバルのトロツキーを追放し殺害した共産党書記長・スターリン。彼は1928年第一次5か年計画で、経済の復活をはかろうとした。工業生産250%増、農業生産150%増という現実離れしたものであった。(毛沢東の大失敗政策「大躍進」を思いだした)。当時、資本主義は世界恐慌に襲われ、ソビエトの計画経済は「成功している」とプロパガンダされた。
ウクライナはソビエトの衛星国家に組み込まれ、肥沃な大地での集団農業生産で知られている。1931年、ウクライナは天候不順による凶作、飢饉に見舞われる。これに対しスターリンは、飢饉を「でっち上げ」として無視した。ウクライナでは300万人が命を落とした。
1934年1月、第17回共産党大会で300人がスターリンに反対票を投じた。無記名であり、誰かわからないが、投票した半数を処刑・粛清したのだ。粛清の嵐は、軍人だけでなく一般人まで及んだ。加害者にならなければ被害者になってしまう。ソ連全土で何と2000万人が処刑された。
世界最大の国土、200を超える民族、数十の宗教・・・これを束ねるのは「恐怖による支配」だった。“人民の敵”を根絶するための割当命令書があり、隣人、兄弟を密告しあうというシステムであった。
1941年6月、ヒトラーが独ソ不可侵条約を破り侵攻してきた。ウクライナでは、ナチスをスターリン圧政からの解放者と見て、それが全土にひろがった。ソ連の戦争のやり方は、特別阻止部隊がいて後方から前線を監視し、逃げる前線兵士を射殺するというものであった。
レニングラードでは、ナチスによる兵糧攻めで100万人以上が餓死した。1943年、ソ連軍がウクライナを“解放”したが、ナチス協力者は処刑された。
1945年6月、2700万人の犠牲者を出しソ連は戦勝国となった。1953年3月、スターリン死去。
1952年2月、プーチンはレニングラードで生まれる。彼の人生を変えたのは一本の映画「スパイ・ゾルゲ 真珠湾前夜」(1961年製作)だった。これを見てプーチンはスパイになろうとした。
内容は「ゾルゲはロシアのスパイだが、日本でドイツの特派員になり日本人の信頼を得て、独ソ開戦や、日本の対ソ攻撃がないこと等の情報をモスクワに流し、ロシアに貢献する」話。
プーチンは1980年代、KGB(スパイ)養成所に入る。プーチンはスパイとして東ドイツに送り込まれ、そこでベルリンの壁崩壊に遭遇する(1989年11月)。
1991年12月、ソビエト連邦消滅。資本主義、市場経済の導入である。パニックになり、国営企業は二束三文で売却され、オリガルヒという新興財閥を生んだ。
1991年、プーチンは、レニングラード市長選挙に出馬した母校の恩師に誘われ右腕になり、1年で副首相になり政治の世界へのめり込む。1996年、当時の大統領エリツィンのマネーロンダリング疑惑を、検事総長のスキャンダルで救出する。エリツィンに貸しを作り首相の座を手に入れるが、人気はいまいちであった。
モスクワでアパート無差別爆破テロ事件がおき、300人が死亡する。プーチンは、ロシアから独立を図るチェチェン人の犯行と断定し、チェチェンを爆撃した。プーチンはマスコミに顔を出し、強い指導者をアピールし、人気は急上昇した。
しかし、イギリスに亡命している元FSB諜報員が告白する。(KGBがソ連崩壊で解散となったが、主に防諜と犯罪捜査を担当する部門がFSBに引き継がれた)。FSBは、ロシアをチェチェンとの戦争に駆り立て、プーチンを大統領にするよう画策したのだ。プーチンはそれを「西側の謀略」として否定したが、後に元諜報員はイギリスで毒殺された。
欧米の指導者たちも民主主義と資本主義を掲げるプーチンを歓迎した。彼は新興財閥オリガルヒに対しても厳しい態度で臨み、逆らうオリガルヒは国営化した。
プーチンにとってNATOの拡大は不満であった。2007年ミュンヘン安全保障会議で「アメリカ一極集中は受入難く、1000年の歴史を持つロシアは独自の外交をする」としてアメリカとの対抗姿勢を明確にした。
そして、それまでプーチンが触れていなかったスターリンを褒め讃えるようになった。2022年2月にはウクライナに侵攻した。スターリン以来の悪夢がウクライナを襲っている。プーチンは「今世紀を照らす輝かしい勝利を成し遂げる」と演説した。
番組の最後は2011年、亡命先のアメリカで亡くなったスターリンの娘スヴェトラーナの話で終わる。スヴェトラーナは「幾百万もの非業の死を遂げた犠牲者、かれらの屍を踏み台にして、悪の手段で善を打ち負かそうとした者たちは、一対何を手にしたのだろう」と問いかける。
スターリンの行った粛清(2000万人死亡)、ウクライナ飢饉(300万人死亡)、第二次世界大戦(2700万人死亡)という犠牲を出しているスターリンを褒めたたえるプーチン。プーチンにとっては、スターリンに比べると今のウクライナの犠牲は物の数に入らないのかもしれない・・・>(以上)
ソ連の裏面史・・・有史以来を自由民主人権法治を体験したことのないロシア人は、まず以上のような史実を知らないだろう。そもそも言論・報道の自由がない。ロシア人は太古からの過酷な経験から「食」がそこそこ得られるのなら権力・政権に従うというのがDNAのようだ。福田恵介「東洋経済」解説部コラムニストの「ロシア国民はプーチン大統領をどう見るのか 強権振るうも国民からの支持は高い」2022/12/21から。
<ウクライナ侵攻で西側諸国を敵に回したプーチン大統領。西側メディアでは悪の権化のように報じられるが、ロシア国民からは高い支持を得る。ロシアの独立系調査機関・レバダセンターが2022年11月末に行った世論調査によれば、プーチン氏の政治活動について「評価する」との回答が79%、「評価しない」は18%だった。
レバダセンターは、ロシアでは珍しい独立系機関で、2022年3月にはプーチン政権から世論調査を禁止されている。そこでの調査でも、プーチン氏が高い支持を得ている結果が出ている>
ロシアでは世論調査でも「不支持」と回答すれば制裁を受ける可能性=危険性があるのだろう、「多くの国民が率直な回答を避けてきた側面もうかがえる」と、あの毎日新聞2023/1/14も報じている。CNN2023/1/17によると、プーチンの“影の軍隊”と言われる「ワグネル」の元指揮官までがプーチンによる暗殺を恐れて逃げ出したという。以下抜粋すると――
<【ロシア民間軍事会社の元指揮官、ノルウェーに入国 亡命を希望】ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の元指揮官、アンドレイ・メドベージェフ氏が北極圏の国境を越えてノルウェーに入り、亡命を希望している。ノルウェー警察やロシア人活動家が明らかにした。
メドベージェフ氏は国外への亡命希望者を支援するロシア人活動家とのインタビューで、ワグネルとの契約更新を断った後に生命の危険を感じたと語った。メドベージェフ氏は、ワグネルの離反者とされカメラの前でハンマーで殺されたエルゲニー・ヌジン氏と同じ方法で(公開)処刑されると危惧している。「我々は大砲の餌食のように戦いに投げ込まれた」とも語った。
ノルウェー警察の安全保障部門の広報担当者は16日、メドベージェフ氏がノルウェーに入国し亡命を希望していることを確認した。メドベージェフ氏によると、同氏はロシアの町ニケルに近い国境からノルウェーに入った。フィンマルク県警察は同氏の氏名は明かさずに、13日午前1時58分に国境のノルウェー側にあるパスビクで男性1人を拘束したと発表した。
メドベージェフ氏は国境を越えて最初に見つけた家に近づいた。「そこまでたどりつけたのは奇跡だった」とも語った。メドベージェフ氏はこれまで2度フィンランドに入国しようとしたが失敗した。
メドベージェフ氏は昨年7月6日にワグネルと契約して分隊の指揮官に任命されたと明かし、「(傭兵として)囚人が到着し始めたとき、ワグネル内の状況が本当に変わった。ワグネルは我々を人間のように扱うのをやめた」と主張。囚人らは「戦闘の拒否や裏切りを理由に射殺された」と語った>
プーチン・ロシア皇帝・・・「殿ご乱心」の様相どころか異次元の狂気、凄まじさだ。切羽詰まると核兵器攻撃もしかねない。ロシア軍にはプーチンを処刑する勇気を持った将軍はいないのか。そうしなければ早晩処刑されるだけである。
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