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戦老はめげずに戦い抜く

2023-01-23 09:00:22 | 戦争
戦老はめげずに戦い抜く
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」128/通算560 2023/1/23/月】小生には父・茂の他にもう一人の父・治茂(はるしげ)さんがいた。治茂さんは通称「おやじさん」、近所の寿司屋のオヤジで、元々は川崎駅近くの寿司屋で腕を磨き、25歳あたりで結婚、一本立ち(独立)し、我が街で開業した。

おやじさんは学歴は中卒(当時は普通)だが、インテリで文藝春秋と週刊新潮を愛読し、お陰で小生は小学生の頃から新潮の「黒い報告書」を愛読、男を地獄に導く女への憧れと関心を強めたものだった。WIKIから引用すると――

<黒い報告書は、「週刊新潮」に掲載されている小説。1960年11月21日号から掲載され、1999年4月に一旦終了したが2002年5月に復活。現在でも続いている長寿コーナーである。

実際にあった事件を元にフィクション化した読み切り4ページの小説で、作品中には必ず濡れ場のシーンが入っており、名物となっている。描かれるのは「『色と欲』でひとつの事件が起こり、そして人生が破滅していく」という世界であり、事件の真相に迫るよりは、欲望に翻弄される人間の愚かな姿を描くことに重点が置かれている。

過去・現在の執筆陣は、新田次郎、水上勉、城山三郎、井上光晴、重松清、志水辰夫、杉山隆男、高山文彦、内田春菊、中村うさぎ、岩井志麻子・・・>

航空新聞社編集長時代、部下の女の子の叔父さんが週刊新潮編集部員で、その縁で1回だけだが取材に応じたことがある。週刊新潮は「上から目線で斜に構え、愚かな世間を嘲笑するという、プライドだけは高いが出世に遅れたダメな中年向け」と世間では評価されていたようだが、まあ、当たらずとも遠からずか。

おやじさんはそんな週刊新潮と「私はリベラルいい人病」が読むような文藝春秋の両方を愛読していたのは、一枚板カウンター(飯台)を間に色々な客との会話で新聞以外に世間の様相を知っておく必要があったのだろう。常連に「購読してよ」と言われたようで、聖教新聞と赤旗もマガジンラックにあった。

おやじさんは20年ほどで新たに4店舗開業し、弟子に任せた。頭金を出し、独立させたのだ(仕入れは共同、一種のチェーン店)。まったく大した経営者だった。今、本店は5番目のお弟子さんが経営している。

おやじさん夫婦には息子2人がいたが、長男は大手企業に就職、エレキギターやサーフィン、スケボーで遊んでいた次男は周囲の心配をよそに配管工になり、やがて結婚、独立、そのうち父親になり、今やその長男坊が嫁さんを貰ったのでもうすぐお爺さんになりそうだ。光陰矢の如し、駒光なんぞ駛するが如きや。

10~11歳の頃の山本夏彦翁の作文から。
<人の一生 四年 山本夏彦  おいおい泣いているうちに三つの坂を越す。生意気なことを言っているうちに少年時代は過ぎてしまう。その頃になってあわてだすのが人間の常である。あわてて働いている者を笑う者も、自分たちがした事はとうに忘れている。かれこれしているうちに二十台はすぎてしまう。

少し金でも出来るとしゃれてみたくなる。その間をノラクラ遊んでくらす者もある。そんな事をしているうちに子供が出来る。子供が出来ると、少しは真面目にはたらくようになる。こうして三十を過ぎ四十五十も過ぎてしまう。又、その子供が同じことをする。こうして人の一生は終わってしまうのである>

何という可愛げないガキだろう、学校の先生はビックリしたり気味悪がった。翁の母でさえ夏彦翁を「外道」と評したという。「明治の古新聞古雑誌の読者であった私は、外道という言葉はかねて馴染みだった。外道は人ではあるが人でないもの、人外の魔物である。畜生とは少し違うから母は私を外道だと言ったのだろうと察して、うまいこと言うなあ、いかにもそうだ、と感心した」。

上記の「三つの坂」とは七五三か、それとも「上り坂、下り坂、マサカ」の意か分からないが、以下のような年齢区分はどうか。

幼年(入学前まで)→少年(小学生)→青年(中高生)→進年(20代)→壮年(30代から40代)→教年(50代から60代)→哲年(70代)→悟年(80代)→神年(90代)。まるで人生双六、神年で「上がり」か。

進年(20代)は伸び盛り、ドンドン成長するの意。壮年(30代から40代)の20年は現役バリバリ、最前線、燃えよドラゴン。疲れて第一線を引くようになるものの後進を育てるのが教年(50代から60代)、哲年(70代)以降はアドバイザー、アジテーター、応援団、長老という感じ。72歳の小生は、いつお迎えが来ても悔いないように焦っているから忙しいが・・・“燃え尽きた闘魂”のような感じがしないでもない。

以下の記事はとてもレベルが高かった。WSJ(ウォールストリートジャーナル)日本版1月号2023/1/20「中国富裕層 日本が『安住の地』に コロナ、政治的緊張・・・母国にうんざり、移住に関心高まる」。こういう記事を書ける記者がいる・・・やはり米国の凄さは否定できない。同志よ、ご一読あれ。

<【小樽】中国人富裕層の日本への移住が増えている。不動産業者や中国人コミュニティーからそうした声が聞かれる。背景には母国での社会的、政治的緊張がある。北海道小樽市で不動産業を営む石井秀幸氏は、日本に移住するため不動産の購入を希望する中国人からの問い合わせが、最近急増していると話す。

アマンダ・ウーさんもその1人だ。中国国有企業の元幹部で、国際不動産投資で富を築いた。とりわけ新型コロナウイルス流行に伴う規制や自由が制限されていることへの懸念から、日本に関心を向けたと語る。

「ロックダウン(都市封鎖)はとてもつらかった」とウーさん。中国で大半の規制が解除されたため北京に戻る機会が増えるだろうが、それでも日本での滞在を続けるつもりだという。友人の間では、日本移住への関心がかつてないほど高まっている。ウーさんは、中国が国境管理の解除を維持する限り、短期滞在か長期移住かを問わず、今後中国人が日本に押し寄せることは間違いないと語った。

ウーさんは昨年11月から雪深い港町の小樽で寝室が4つある家に暮らし、200万元(3816万円)で市内に購入した10件ほどの不動産を管理している。それまで観光客として日本を訪れていたウーさんだが、今回は経営・管理ビザで日本に入国した。

2022年1~10月に新たに2133人の中国人がこのビザで日本に入国した。この数は、コロナで日中間の渡航の大半が停止される直前の2019年の年間最多記録1417人を上回る。このビザは通常、少なくとも1年間有効で、更新が可能だ。

日本人は近所に外国人が越してくることを快く思わないこともある。だが日本には、犯罪率の低さや一般的にきれいな空気、円安によってさらに安価になった不動産といった魅力がある。

日本に30年近く住む中国人女性実業家の王青さんは、日本に移住したがっている中国の友人との会話から、コロナ規制や政府の強引な政策によって追い詰められている人たちがいると考えている。王さんは、友人の高級マンションに当局者が押しかけ、所有物に消毒剤を噴霧したため高価なバッグが台無しになった話をした。「いくらお金を持っていても人権が守られていない」と王さんは言う。

コロナ規制が解除されても、中国人の日本移住を後押ししている要因の多くは変わっていないと王さんは考えている。コロナ流行が収束して渡航制限が一段と緩和されれば、移住計画を実行しやすくなるとみている。

中国人の移住先は日本だけではない。中国のシンクタンク、全球化智庫(CCG)が一覧にした2019年の国連データによると、中国人移住者の数は米国が最も多く約290万人、次いで日本が78万人、その後にカナダ、オーストラリアが続く。この数字は入手可能な直近のデータであり、中国国籍を持つ人の数であって、これら国々の中国系の市民は含まない。

最近では米国の入国管理が厳しくなっているため、日本への移住を考える人が増えている。日本を拠点とするビジネス(不動産の購入や不動産管理ビジネスの立ち上げなど)に500万円を投資すれば、経営・管理ビザの取得資格が得られる可能性がある。

一方、米国で同様のビザを取得するには、最低でも80万ドル(約1億243万円)の投資が必要だ。中国人に人気のシンガポールの場合は、約185万ドル(約2億3686万円)相当以上の投資を要件としている。

日本のビザ代行サービス業者によると、昨春に上海で数カ月間に及ぶロックダウンが実施された後、そして10月に習近平国家主席の続投が決まった後に、中国からの問い合わせが急増した。東京で不動産会社を経営する中国人男性は「いつ生活が突然変わるか分からないので、不安になって不満がたまっている。警察が来て連れて行かれるかもしれない。だから、国を出ましょうということになる」と話す。

この男性が所有するレンタルオフィスは最近、中国人の顧客が入居したことで満室になったという。実際に事務所を構えることが経営・管理ビザ取得の条件の一つになっている。

ウーさんが住んでいる小樽市では人口が減少しており、多くの住宅が空き家となっている。「小樽の家一軒のお金では、北京ではトイレも買えない」とウーさんは話す。石井氏の不動産会社は最近、海沿いの家を中国人に3800万円で売ったが、この額は地元の業者が提示していた価格の3倍以上だった。

ただし、町の誰もが移住者を喜んで迎えているわけではない。夫と息子と衣料品店を営む女性(90)は最近、北海道内の別荘をより高い金額を提示してきた中国人ではなく、日本人に売却したと語った。あまりに多くの中国人が不動産を購入していることに不安を覚えるという。

石井氏は、新たな移住者は地元経済に貢献すると考えている。ウーさんは日本製品を中国に輸出する事業の立ち上げを検討している。中国では日本製品に対して非常に大きな需要があるとウーさんは話す。コロナ禍で誰もが息苦しい思いをしているという>(以上)

うーん、いい記事だなあ、さすが現役プロ。このライターはMiho Inada氏。調べたら稲田美穂。WSJにはこうあった。
<彼女の記事は、企業、政府、そして平均的な人々が日本の高齢化と人口減少の課題をどのようにナビゲートしているかを探っています。彼女はまた、観光ビジネスについて執筆し、日本の奈良での安倍晋三元首相の暗殺の容疑者の背景を深く掘り下げました。彼女はWSJのビデオチームでビデオを撮影および編集した経験があります。関西出身のミホは、ワシントン大学を卒業しています>

中国人など異邦人を受け入れる・・・成功例はあまり聞かない・・・日本はどうすべきかをしっかり固めないと大変なことになるだろう。色々なことを考えさせてくれる記事だ。

小生も、せめて一本でも読者を唸らせる記事、論稿を書きたいなあと思う。まだまだ道半ば、勉強せねばならぬ。老体に鞭を打って、這ってでも前進・・・安西先生曰く「なげたらそこで終わり」、戦老はめげずに戦い抜くべし。ヂヂババ同志諸君、まだまだやるべきことは多い、頑張ろうぜ! 
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