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岸田政権の君子豹変は本物か

2023-01-16 09:59:17 | 戦争
岸田政権の君子豹変は本物か
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」125/通算557 2023/1/16/月】1/13の夜、寝入り際に「うっ、確定申告の時期だ!」と突然電波が走り、ガバッと起きてメモに記した。脳みそが劣化しているからメモにしないとすぐに忘れてしまうのだ。それにしてもこの電波は再発狂の予兆か? 調べたら、

<睡眠時は本来、筋肉は緩んだ状態になります。しかし覚醒状態から睡眠状態への移行時に、その切り替えが一時的に不安定になり、ウトウトと半分眠っているような状態になります。そのときに脳幹網様体から筋肉を緊張させるための信号が手足の筋肉に送られることから手足の筋肉が動き、ビクッとなるのです>(中村真樹・睡眠ストレスクリニック院長)

なーんだ、ノープロブレム、今冬も生き永らえそうだ。で、1/14の午前中は散歩に出掛けず、1984年の起業以来、40年近く世話になっている税理士事務所宛に必要な資料を揃えた。税務署と税理士は同志みたいなものだから確定申告は税理士に任せた方がいいと小生は思っているが、要は小生は銭勘定の才、能力がないのである。

商学部に入学しながら初めの一歩の簿記の授業で大ショックを受け、「俺は銭勘定には興味がない、才能がない!」と思い知った。当時の学部長は森ビル創業者で、日本経済新聞の影響だろう、氏に憧れていた小生は「ミクロはどうでもいい、ざっくりマクロ経済を学びたいんだ」と思っていたのかも知れない。1968年頃の話だ。

当時は1960年以降の高度成長真っ盛りだった。1964年頃父が「どんどん買って、どんどん捨てる時代なんだと・・・」と、ちょっと寂しそうに言っていたのを思い出す。そりゃあそうだ、庶民は大昔から衣食住に苦労し、質素倹約を良しとしてきたのだから、まさに驚天動地の日本版“経済文化大革命”の始まりだったのだ。

この革命以前はゴミが出ない暮らしだった。何から何までリサイクルで使った。浴衣が経年劣化するとオムツにし、それが劣化すると雑巾にし、雑巾がボロボロになるとかまどの火付けにした。多くの家では庭に穴を掘ってゴミ捨て場にしていたが、割れた茶碗とか死んだネズミ、魚や豚の骨などの残飯、油取りで使った古新聞などしか捨てるものがないから、半年や1年に1回、穴を掘れば十分だった。

「♪くずいーおはらい」と屑屋さんが主に鉄屑や銅線を回収しに来てくれ、しかもお金を払ってくれたものだ。奥さん連中は着物を大事にし、それは母から娘へと受け継がれていった。料理を作ると隣の奥さんに「里芋煮たのよ、どうぞめしあがれ」と持って行ったり。「向こう三軒、両隣」、6家族ほどが共同体のような暮しだった。本家と分家、兄弟姉妹など親戚の紐帯も強かった。困った時には助け合ったのだ。

日経新聞を筆頭にマスコミは経済文化大革命を煽りに煽ったのだろう、国民は「買っては捨て、捨てては買う」物欲病になり、キャッシュを得るために女は外で仕事をするようになっていった。それにより産業界は低賃金労働者を得られ、同時に消費者を得られるから、専業主婦のパタパタママがどんどん減って、保育所はどんどん増えていった。

金銭欲、物欲に駆られ、やがて行き過ぎた個人主義が蔓延し、1985年あたりから結婚しない、結婚しても子供をもうけない、せいぜい2人で十分、父母の家を相続しない、老親の面倒も見ない、近所付き合いはうざったい、老いたら国に頼る、福祉に頼る、政治家は人気を得るためにバラマキ福祉・・・文革進んで「質実剛健の国」から「軽佻浮薄な国」へと劣化するばかりだ。

今や子連れ散歩でも親はスマホを見て子供を見ない、感動を共有しない、会話もない。若者は職を得ても仕事帰りの先輩、上司との交流もない。出社しない自宅作業の人も増えている。個人主義が急速に蔓延し、人間同士の結束が薄れ、愛社精神、愛国精神は風前の灯火だ。所帯を持ったところで窮屈、面倒だから恋もしない、結婚もしない、結局、少子高齢化で国力は衰え、このままでは大和民族の日本は消えてしまいかねない・・・

まあ、こういうのを「老いの繰り言」というのだろう。しかし、危機の時代になると日本人の勇武のDNAが目を覚まし、戦士の血が騒ぐだろうと小生は思っている。以下はしばしばマスコミで紹介されているが、「社会実情データ図録」から採録すると――

<世界数十カ国の大学・研究機関の研究グループが参加し、共通の調査票で各国国民の意識を調べ相互に比較する「世界価値観調査」。

「もし戦争が起こったら国のために戦うか」という問に対する各国の回答結果では、「はい」(戦う)の比率が日本は13.2%と、世界79カ国中、最低である。「いいえ」(戦わない)の比率は48.6%と6位である。

「いいえ」(戦わない)が「はい」(戦う)を10%ポイント以上上回っているのは、値の大きい順に日本、スペイン、マカオ、スロバキア、アンドラ、リトアニアの6か国である。第2次世界大戦の敗戦国側か、戦争との関係で複雑な経緯を抱えているという共通点をもつ。

日本の場合、敗戦国という事情に加えて、日本国憲法が他国の憲法にない戦争放棄条項を有しており、憲法に対する遵法精神の上からは、この問は答えにくい内容をもっているといえる。日本は「はい」(戦う)が一番少ないだけでなく、「わからない」が38.1%と世界で最も大きい値を示していることからもそれがうかがわれよう。

第2次世界大戦の敗戦国、及び戦争放棄条項をもつ憲法を有する国ということから、こうした回答結果となっているのであって、日本の若者が軟弱になっているからといった素朴な見方はあてはまらないことが国際比較から分かる、云々>

第2次大戦の際、ロシア寄りの(共産主義者?)FDRルーズベルトは欧州の対独戦争に介入したいが、米国世論は忌避していた。そこで日本を挑発し、真珠湾を攻撃させることで米国世論を一気に参戦に導くことに成功した。

「世論」というのはマスコミ次第で大きく変わるし、逆もまた真なりで、マスコミの「社論」なども世論次第で大きく変わる。日本でも1933年8月、信濃毎日新聞は社説「関東防空大演習を嗤ふ」で「敵に空爆されたら負ける、空爆されないようにせよ」と正論を書くと、在郷軍人による不買運動が起こり、それに恐れをなして信濃毎日は主筆の桐生悠々をクビにしたものだ。

庶民も学者も主義や思想を変えることは珍しくない。小生は1971年には過激派だったが、徐々に学んで2003年あたりにはそこそこの右巻になった。アカの完全除染にナント30年以上もかかってしまったのだ。

一方で姑息な人は流行次第ですぐに転向する。志垣民郎著/岸俊光編「内閣調査室秘録 戦後思想を動かした男」 (文春新書)によると――

<戦前は「軍国主義」を讃美するような言説を展開していたのと同じ人が、戦後は「民主主義」だとか「平和」だとか、歯の浮いたような論陣を張っていた。その一例が清水幾太郎氏である。彼は戦時中、読売新聞の論説委員を務め、戦後は上智大学、東北大学などの講師をした後、二十世紀研究所を設立し、所長として活躍。平和運動や文化人の会などの中心をなしていた。

彼は戦時中は戦争賛美であった。「戦争は社会を審(つまびら)くものであると言えないであろうか。戦争は社会の優れた特質を明らかにすると同時に、弱い部分を明示するのである。戦争はしばしば基礎的社会の改新を実現することがある」(1939/昭和14年)
「大東亜戦争という名称の底に潜む雄大な意図と構想とは、生活感の是正を可能にするであろうし、またこれを前提としてこの大規模な戦争の遂行も可能になるのであろう」(1942/昭和17年)

このように言っていた彼は、戦後は平和論者になった。平和問題談話会主宰、平和教育委員会委員、雑誌「平和」編集評議員などなど、戦争反対を唱えている。雑誌「世界」では社会党左派の応援を行ったり、共産・労農党との統一戦線が必要であると言ったりしている(1952/昭和27年)。

清水氏はその後「再回天」し反共主義者になったが、オポチュニストであることに変わりはない>

オポチュニスト・・・日和見主義、御都合主義、事大主義、風見鶏、八方美人、茶坊主、太鼓持ち。時代の空気、潮流に合わせてカメレオンのように色を変える人・・・世間では「いい加減な奴」とバカにされることが多いだろうが、政治家は選挙で勝たなければならないから「時代の波に乗る」「君子豹変、過ちては改むるに憚(はばか)ることなかれ」とか言って居直る人が多そうだ。

ここまで書いたら岸田総理とその子分、特に林芳正外相を思い出した。共に軟派の宏池会所属で、林外相の根っこ、DNAは熱烈な中共応援団である。今、岸田政権は低迷する政権支持率を高めたいから「時代の波に乗る」「君子豹変」を演じているだけかも知れない。

識者は「岸田氏は発する言葉数は多いが、真の意図がよく見えてこないと私は注文をつけてきた。しかし今、氏の意図は明確な形で示され、私は感銘を受けている。安全保障に関する戦略3文書に関して岸田首相を評価したい」(櫻井よしこ氏)などとヨイショすることで「反中露北への厳しい対応を続けよ」と尻を叩いているよう。岸田・宏池会人脈は上記の清水幾太郎のように根っからの軽佻浮薄なオポチュニストが多いのかもしれない。

戦前・戦中、近衛文麿宰相はソ連の赤色スパイに騙され続け亡国を引き寄せてしまった。戦後リベラルは基本的にアカやピンクで中露北との親和性が強く、岸田政権は今は米国の圧力を受けて、表向きは反・中露北を演じている可能性はある。良識ある人々、言論人、政治家はしっかりと政権をウォッチし続けて欲しい、と血の気は多いが良識の怪しい小生は思うのである。
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