日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

見ること。

2015-01-21 16:09:18 | 発達応援
 久しぶりの雨で、猫も人もすっかり寝ぼけています。
そして、久しぶりの寒さに、人も猫もじぃっとしています。
そんな些細なことに振り回されても1日が過ごせて、
ありがたいことです。

 小学校で支援員をしているとき、
国語の時間などで、みんなで一斉に教科書を読む時がありました。
子どもたちの声が揃って、元気に読む姿は微笑ましいものがあります。

 しかし、この一斉音読がきちんとできていることと
教科書をきちんと読めていることは別なんだな、ということは
低学年のクラスに入ってはじめて知りました。

 小学校の低学年の教材などは、
毎日毎日音読しているうちに、覚えてしまって、
一斉に声を揃えて読む時は、暗記した内容を唱えている場合もあります。
毎日の学習の成果に、拍手です
 
 でも、そうではなくて、子どもたちの中には、
一斉音読では大きな声を出しているように見えても、
ひとりでそれぞれ声に出して読む作業になると、急にしどろもどろになる子がいます。

 そういう子どもを近くでよく見ていると、
一斉にみんなと声を合わせて読む時は、
みんなの声を聞いてから、本当に少しだけ遅れて声を出しています。
目は挿絵を見ていたり、全く違うページや違う行を追っていることもあります。

 そして、そういう子どもが家での音読はあまりしない子であったりすると、
1年間の積み重ね、ちりも積もれば山となるで、
ほかの子どもたちとは同じペースで目を動かして教科書を読むことは難しくなります。

 もちろん、その子どもは他の子どもたちより、
目を動かすことが苦手だったり、衝動性があったり、
色々な問題を抱えているかもしれませんが、
少なくとも、自分の好きな挿絵を見たり、図工で楽しい作品は作ることができるのです。

 一斉音読の時に、その子の近くに行って、
挿絵を見ている目を、今、読んでいるところに誘導していく。
それぞれが読む時も、近くで読むところを指で指して誘導する。

 すると、今度はまだ、ひらがながしっかり頭に入っていないことも発見したりします。
引っかかったところは、「ぬ」とか「ね」とか口を添えて、ちゃんと声に出させます。

 そういうことを単元の間中繰り返しても、
長い文章だとみんなと同じペースで読むところまでは、難しいものです。
それでも、そういうことを根気づよく続けていけば、
いつの間にか、図書室で絵本を借りるようになり、
休み時間にたどたどしく、自分で音読しながら読んでいる姿を見るようになりました。

 低学年の頃の音読の宿題は、学校にもよるのでしょうが、
保護者の方に聞いてもらって、確認印をもらってくるようになっていたりします。
聞くのは、声がしていれば読んでることになるので、側で一緒にでなくても良いのかもしれません。
ただ、側に一緒にでないとわからないこともあります。
記憶力が抜群だと、学校で何度も読むのを聞き、覚えている子もいるでしょう。

 目で追っているのかな。
いつも詰まってごにょごにょっとなるひらがなはないかな。
低学年の頃は、そんなことも見ながら、家での音読ができると良いですね。

コメント
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