写真家の阿部秀之氏が出演するというので、急遽予定を変更しニコンファンミーティングに出向いてきた。
ニコンは今年創立100周年。この記念すべき2017年にニコンファンに向けての初のミーティングが催されたのだ。開場までのロビーでは、心待ちにしているファンであふれ返っていたが、彼等への主催者側応対がとても献身的で心打たれる。受付で一人一人に対し目を合わせて記念品を差し渡し、そんなこと一つとっても気合いの入れようが伺えたのだ。
会場内は、毎年恒例のCPプラスの会場を少し広くしたようなイメージ。来場者で各部署が埋め尽くされ、思うように展示物は見られない。とにかく阿部氏の話を聞こうと一目散にイベントスペースへ向かい場所を確保しミーティングに加わることができた。相変わらずフランクな阿部氏のしゃべりは、親しみやすく楽しい。今回はニッコールレンズの話をじっくりレンズ設計者とともに話したが、とてもいつもは考えないようなレンズに対する思いが伝わり感動した。
このミーティングに合わせた形で発表されたD850という新しいカメラが、このミーティングのメインテーマなのだろうが、いろいろ話を聞いていると、一度使ってみたくなるから不思議なもの。現在のニコンの想い全部盛りのカメラだから、心動かされるというものだ。
親父のカメラをくすねて使って撮影したのがNikon Fフォトミック。そしてバイトをして買ったNikon F2やF3。FシリーズからDシリーズになり、あれから40年以上もの時間が経った。しかしここにはアントンKより遥かに愛着を持っているニコンファンたちが集まっていることだろう。そんなことを感じながら会場を後にしたが、一番感動したのは、我々ファンの気持ちを大切にしようとする主催者側の想いだったかもしれない。
2017-08 江東区 FTFホールにて