紅葉真っ盛りの東北へ行ってきた。
今回は、磐越西線と只見線、そして米坂線まで足を延ばし日本の原風景を心行くまで楽しんできた。天気は今一つだったものの、場所を選べばまだまだ紅葉の奥深い色彩は楽しめ、とても満足できたと思っている。
鉄道車両を大きく撮影する手法も、長年の経験上アントンKの真骨頂ではあるが、被写体をあえて遠くに置き、日本の風土や情景を描いた写風も、これまた新たな美しい世界だと今更ながら考えた次第。気ぜわしくネタ列車を追いかけ、回数を競う撮影なんて無縁の世界。数時間に1本しかやってこない列車をじっくり待ちながら、目の前の自然に自分の身を置く贅沢な時間は、日頃、時間に追われた日常から逃避し、何とも癒される時間だった。心が安らぎ安堵の気持ちが沸いてきた時、目の前の光景の中では、室内楽の調べが脳裏に浮かんでくる。今回はブラームスの切ないメロディがたまらなかった。
2018-11 キハ40形 JR東日本/只見線:会津宮下付近