デッキ付き電機シリーズ、EF14については時代背景が異なりお目にかかることもなかったので、いよいよ真打EF15を掲載したい。
ラストナンバー202号機まで、デッキ付き旧型電機としては大所帯だったEF15だが、両数も多い分、機関車自体の形態も様々で、ちょうどEF58と同じようにとても趣味性の強い電機だった。ただ普段は貨物列車を地味に牽いていた機関車だから、ファンの間でも話題になることは少なく、旅客電機と比較すれば人気が無かったと思われる。
ここでは、僕等が当時熱くなり日々追いかけたEF15の重連貨物列車を懐かしく掲載したいと思う。1978年10月改正で登場したこのEF15重連列車は、八王子区のEF15による回送を兼ねた重連運転であり、中央線~山手貨物線経由で新鶴見までの運転だった。この1978年10月ダイヤ改正は、いわゆる「ゴーサントウ」(昭和53年10月)と鉄道ファンの間では呼ばれた歴史に残るダイヤ改正であり、EF58の重連荷物列車で有名だった、かの荷35列車が消滅したダイヤ改正なのだ。ゴハチの定期重連が無くなり、落胆していた矢先、今度はEF15の定期重連が誕生した訳であり、嫌が上でも仲間内では盛り上がってしまったのである。特定の貨物列車の撮影回数を数えたならば、今でこそ継続している重連貨物列車(8094ㇾ→8097ㇾ)に軍配が上がるだろうが、それまではおそらく一番撮影回数が多い貨物列車だろうと思われる。その中で今回は最も代表的な高架線をいく重連貨物列車と、個人的に思い入れのある三鷹電車区脇を通過する重連列車を掲載しておく。若き青春の群像を見るようで、ただただ懐かしい限りなのだ。
(上)1978-12-27 5472ㇾ EF1579+61 中央東線:阿佐ヶ谷
(下)1978-12-23 5472ㇾ EF1554+74 中央東線:武蔵境-三鷹