デッキ付き旧型電機ばかり続けてきたが、今回で一区切り。
当時を思い返してみて、一番印象に残っているのはどのシーンだろうと考えてみた。EF15でくくると、引退まで数々にシーンに出会えたのだが、やはり当時高尾臨と呼ばれた客車をけん引したシーンは、どれも忘れることが出来ない。普段は貨車を黙々と牽くEF15が、ブルーの客車を颯爽と牽いて目の前を通過していく。正月明けのまだ肌寒い晴れた日の思い出深い光景である。普通あり得ない客車をけん引するEF15は、この時ばかりはスター電機に見え、誇らしく思えたものだ。そしてこんな列車の最上級に位置する列車は、今回掲載するロザを牽くEF15だろう。中央線から首都圏管内まで往復した団体列車で、最初運転計画を認知した時には、何しろぶっ飛んだ。スロ81系と言えば、当時アントンKがメインに撮影していた団体臨時列車用の客車たちであり、時間とともにグリーン帯が消されつつあった時代なのだ。幸いにしてこの時点では綺麗に帯は揃っていて大満足だったことを思い出すが、当日の天候が今一つで、カラーポジで残せていないのが残念。多少無理してでもカラーで撮影しておくべきだったと、今さら悔やんでしまうのである。
掲載写真は、現在でも撮影可能な原宿宮廷ホームをバックに撮影したEF15のオールグリーン。この時のシーンを思い出すと、何度か中央線から乗り継いで撮影出来たが、どこも撮影者は少なく、出会ったファンは身内だけという状況。まだファンが少ないのか、はたまたEF15が人気薄なのか判らないが、全てが消滅してしまい、伝えることが出来なくなってしまった現在、こうして自分を振り返りながら、拙ブログでお伝えできることは、ある意味幸せなことかもしれない。
1979-11-17 回9544ㇾ EF15 45 81系ロザ(沼津)編成 山手貨物線:原宿