歴史をたどれば、あのEF57よりも古く、当時の鉄道ファンを魅了したED16型電機。仕事のほとんど全てが貨物列車で、走行区間も限られていたからか、ゴーナナやゴハチと比べたら随分と地味に映り、ファンの姿も少なかったように思う。アントンKが関われた時代は、1975年から引退する1983年までのたった8年間でしかない。それも大いに憧れた機関車だったことは確かだが、鉄道写真としては未熟なものばかりで、当時の画像を眺めるとちょっと心残りなものが並んでしまう。それでも、18両全機撮影するという当時の目標は達成し、次は春夏秋冬の季節を感じるED16など、ある程度課題を課しながら撮影した電機は、このED16が初めてだったように思う。アクセスしやすかったこともそうだが、武骨な面構えやD型という小振りな車体が魅力的で、よく奥多摩を目指したことを思い出している。
そんな未熟な画像の中から、また1枚掲載しておく。青梅線を行くED16の貨物列車。石灰列車ばかり牽いていたと思われがちなED16だが、日に1~2往復くらいのローカル貨物列車の設定があった時代があった。写真は、空車のトキを連ねたローカル。懐かしい御嶽の大カーブをゆっくりと上がってきたシーン。今は、当時の何気ないこんなシーンに懐かしさや感動を覚えてしまうのだ。
1978-03-08 1695 ED16 8 青梅線:御嶽-川井
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