明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

ポケットいっぱいの秘密 アグネス チャン

2019-07-17 08:52:00 | 僕の音楽日記
今日 70歳の誕生日を迎えた
松本隆さん
 
歌謡界に投じた最初の作品
 
アグネス チャンさんへの
「ポケットいっぱいの秘密」
 
 
アグネスが出てきたあの時代
歌謡界
アイドル戦線は
天地真理さん
南沙織さん
あべ静江さん
山本リンダさん
小柳ルミ子さん
 
こんなメンバーが
若手のアイドル戦線を賑わせていた。
次のアイドル戦線 激化をたどる隙間の時代
 
来たる花の中3トリオの登場までの
そんな過渡期の時
可愛い日本語で
うまくない日本語で歌う
台湾出身のアグネスさんの登場は
少し風向きが変わった感じがした。
 
それまでの
歌謡界の作品に、
水面にできた波紋のように
最初は小さい波紋だったけど
のちの
松本隆旋風が吹きおこる
そのキッカケがこの作品だった。
 
僕はこれは
安井かずみさんの
作品とばかり
おもっていたが
実は松本隆さんだったと気づく。
 
 
歌のイメージがアグネスさんとぴったり
マッチしていて
アグネスさんの路線がこれで
ひかれたように思う。
 
 
 
ひみつ
ナイショにしてね
指切りしましょ
わたし こまっちゃったな
 
とか
少女漫画的な歌詞がちりばめられ
小さな胸のポケットの中から
ひみつがこぼれ出る
そんな
乙女チックな歌詞が到底
男性が書いたなんて
気にもしていなかった。
 
この発火点である
「ポケットいっぱいの秘密」から
松田聖子さんの
作品へと昇華していく
その様を
僕たちはその時代
同じ時代を体験していった。
 
 
阿久悠さんと
松本隆さん
 
この二人の作品を聞かない日はないほど
華やかで
きらめきに満ちた
歌謡界からの作品は
お茶の間の娯楽として
十分に満たしていた
あの時代。
松本隆さんの登場は
時代の必然だったのかも
しれない。
 

岡本おさみ 歌コトバ その⓹ 旅の宿 よしだたくろう

2019-07-17 08:07:00 | 岡本おさみ歌コトバ
岡本おさみさん 旅人詩人
みたいな
イメージで
机に向かって
詩を書いているタイプではない。
 
風来坊的で
どちらかというと
現代の太宰治的な香りがしないでもなく
 
強烈なコトバを投げかけると
思いきや
「旅の宿」のように
しっぽりと
日本情緒ある
情景描写的な歌コトバも書かれるし、
 
浴衣の君は
すすきのかんざし
 
って、
なかなか出てこないフレーズ。
目の前にそんなモデルがいないと
ちょっとかけない
歌い出し。
 
歌の滑り出し
歌い出しのワンフレーズから
のキャッチが好インパクト
 
そして、
 
熱燗徳利の首 つまんで…
 
とくる。
 
72年頃の拓郎さんのライブでは
♪熱燗徳利の首を
つまんでのまえに
「を」が入って歌ってました。
 
その後
 
♪熱燗徳利の首 〜つまんで
とレコード通りになる。
 
 
字数がまとまって
もうメロディがついてる感じだったのじゃないかなぁ
 
 
もういっぱい いかがなんて
 
妙に
 
色っぽいね
と言う
そんな詩の中の僕は
あぐらをかいて
君を見ると
頬と耳が赤い
 
風流だと思い俳句でもひねろうかと…
 
部屋の明かりを消してみると
見上げる月は上弦の月
風呂上がりの君の髪のいい匂いがする
そんな中で見上げる月自体をゆっくり
しっかりみるのは
久しぶりなんだと…
 
だんだん
お酒にも君にも
酔わされて
すっかり酔ってしまった僕は
君の膝枕でうとうと
うっとり
 
本当なら君を抱こうと思ったんだけど
 
このままでいいと言う思いで
飲みすぎたせいにして
君を抱く事にもなれないみたいと、
 
酒の勢いで抱く事も出来ただろうに、
それ以上に、
愛おしい時間と、君を見ると
抱くのがもったいない
 
大切にしたいと思ったのか、
酔っ払ってしまって照れ隠し
している優しい男心が
垣間見る。
 
実際岡本おさみさんのコトバの行間には
照れ隠しする男の心がギュっと詰まっている。
 
 
アルバム 「元気です」の大ヒットを受けて
シングルカットされた
「旅の宿」
 
詩の勝利
曲の勝利
編曲の勝利
と思える
「旅の宿」だ。
 
演歌の世界に通ずる
この歌は
のちにやはり演歌系の歌手が
カバーしている。
 
日本人の心とか
持ち上げられたり、
 
そんなもんじゃない
そんなつもりでもない
作品として出した当時の音楽状況は
歌謡界vsフォーク界的な、異質な若者文化の旗手としての
よしだたくろうさん
だった作品。
「結婚しよう」のヒットを受け
たて続けに
岡本おさみ作品でヒットを飛ばしたよしだたくろうさんは
その地位を不動のものにした。
 
よしだたくろうさんにして
自分の詩でもヒットさせ
作詞家の作品からでもヒットさせる
実力者としても
評価され、
それが
ある意味フォークファンからの
「帰れ!」の対象となってしまったのだから
ヒットの功罪ともいうべき
 
ほんとはフォーク界から歌謡界へ殴り込みをかけ
矢面に立っていたのがよしだたくろうさん
だった
と知るのがまだもう少し後だった
という事
その頃は
フォークという呼び名は消え
 
「ニューミュージック」と
なっていた。
 
 
 
 
 
 
 
 

1975年の吉田拓郎 その20 (改) 提供曲 明日の前に 堺正章

2019-07-17 06:56:00 | 僕の音楽日記
スパイダースのボーカリストだった
堺正章さんのシンガーとしの活躍は
少しお休みしていた感じだった。
 
 
司会と隠し芸と、
バラエティには欠かせない存在として、
むしろそちらへシフトしたかの様な
そんな中
思い出したように
出したシングルは
吉田拓郎さん書き下ろしになる
三拍子の「明日の前に」
 
少し、疲れている、落ち込んでいる
心は正直に作品に投影されるの
だろうか?
1975年の始まりもしくは
1974年の終わり頃にはこの作品はできているはず
7月発売のこのシングル
は当時の拓郎さんの
色々あった心を少し反映されてるのだろうか?
でもそれをわからないように
うまく自分に言い聞かせるように
自らの心に問いかけるような
人生を例え言葉にして、歌っている。
 
あゝ人生は「流れ星」
「一人芝居」
「はぐれ雲」
 
それでも生きていくんだと
男の応援歌的な要素がある
 
スパイダースの盟友 かまやつひろしさんが「我が良き友よ」の大ヒットを飛ばして
それに刺激された形に見える
堺正章さんのレコードリリース。
 
曲的には
拓郎さんファンの中でも名曲として
あげられる歌でもあるし、
 
拓郎さん自らも
初披露は75つま恋 のコンサート。
夜明け前ラスト近くで歌ってます。
3部の瀬尾一三オーケストラで堺正章さんのレコードアレンジと一緒のアレンジで歌ってました。
 
堺正章さんのレコードアレンジも
瀬尾一三さん。
 
ブラスから入るイントロの
哀愁漂う三拍子のこの歌は
 
カントリーフォークのバラードになっており、
男達の応援歌的な要素もある気がする。
三拍子はヒットしないという通例をもろともせず三拍子にこだわる拓郎さんの創作ポリシーはすごい!
 
この手の世界は
「どうしてこんなに悲しいんだろう」
「流れる」
と似通った作風で、
むしろ拓郎さんの十八番。
といってもいい
この辺の柔らかさが
激しさの対局の世界観であって
拓郎さんの魅力でもある。
 
 
拓郎さん自らも「明日に向かって走れ」
アルバムでセルフカバーしてます。
 
76年の「明日に向かって走れ」ツアーのライブでラストに歌ってましたし、
 
それからライブでの披露は
その後2009 までなかったと思う。
 
 
堺正章さんへの提供曲として
B面は拓郎さんの名曲 「祭りのあと」
 
 
ムッシュも堺さんも
男の哀愁の歌という
新たな一面を
引き出したような
作品に出会った気がする。