よしだたくろう から
よしだたくろう
1992年発売の作品
いわゆる
ここから吉田拓郎表記での
オリジナルアルバム初の
圧巻なのはバンド編成メンバー
吉田拓郎まで
吉田拓郎というアーティストは
そもそもフォークなのか?
ロックなのか?
本人曰く
ソウルシンガーだと
R&Bシンガーだと
いう。
フォークブームが訪れた70年初期。
手段としてのアコースティック
ミュージックを主に
いわば
フォークを隠れ蓑にその
本性を出さずにいたが
よしだたくろう
というシンガーのどこが?
どの歌で?
好きになったのか?
吉田拓郎
というシンガーのどこが?
どの歌で?
好きになったのか?
ということでも人それぞれでの
拓郎ファンは十人十色だと思う
けれど……
大きく分けて
フォークのたくろう
ロック、R&Bの拓郎
と分けられるだろう
その辺で大別できるとすれば
僕の拓郎ファン導入部分は
フォーク全盛期過ぎ、
つま恋後からだったから
フォークより、R&B、ロック色の
垢の強い吉田拓郎に強烈に好きに
なっていた。
そして、アコースティック作品との
演奏と歌の世界観のギャップ。
これに僕はファンとして
ハマっていったのだ。
激しく、強く、そして、
優しく、女々しく
男のオモテ、ウラを上手に魅せて
くれていた。
歌の世界=吉田拓郎
と、勘違いするほどの
リアルさをもって
ファンを
聴く人を
魅了していった。
吉田拓郎はリアル感の中に
その持ってる魅力が
作品にたくさん詰まってる
ある時は
岡本おさみ
ある時は
松本隆
ある時は
安井かずみ
そして自らの言葉で…
歌詞と曲のマッチング
リアルさ、
疾走感
その魅力あるアルバムの
私的ベスト7を紹介したい。
ベスト7
7位 今はまだ人生を語らず
よしだたくろう
表記最後のアルバム
疾走感が凄い
噴火前のエネルギー、マグマの塊が
歌の言葉となって
叩きつけ、畳み掛けてくる。
よしだたくろうの襟裳岬もあり、
聞きどころは
なんといっても
R&B全開の
「僕の唄はサヨナラだけ」
僕はこのアルバムのキモは
この歌だと思う。
6位 吉田町の唄
1992年発売の作品
80年代は吉田拓郎が死んでいた時代
深く潜伏していった時代
特に80年代後半から91年ごろまで
やっと上へ上がってきた感じが
この頃
吹っ切れた
吉田拓郎を感じることができる。
ジャケット写真は幼少期のもの
タイトルチューンの
「吉田町の唄」は提供曲としての作品だった。
全国の吉田町サミットのテーマ曲
その依頼での作品だったが
個人的な生い立ちを投影した
家族、故郷を歌い上げた
ワルツ、三拍子の作品
吉田拓郎的なこれぞ!という作品。
あの時期の本懐的アルバムだったはず。
5位 伽草子
いわゆる
フォークのよしだたくろう
の頃から
隠れ蓑を剥がし始めた頃の
アルバム。
いきなり本性を剥き出しに
晒してきた
「からっ風のブルース」
R&B風のアレンジ、女性コーラス
(四角佳子)もあり
ブラスとギターとコーラスの絡みが
なんともカッコいい!
岡本おさみの歌詞が
ファンキーで完全にフォークじゃない!
新六万銭でもこの演奏をしていたが
やはり、ロックだった!
このアルバムは最初と最後にブラスセクションをいれたアレンジの
R&Bになってる アルバム最後の曲は「新しい朝(あした)」
このアレンジで括られパッケージされた
「伽草子」
タイトルチューンの
伽草子もそのギャップを感じる
柔らかい優しい歌
「蒼い夏」「風邪」「制服」などアコースティックのよしだたくろうの完成度の高い作品もある中
こっちも
いけてるだろ?
とでも鼓舞するか のような
両立してるバランスの取れたアルバム。
当時夫婦としての
デュエット
「春の風が吹いてたら」の
ギター矢島賢さんの
見事な速弾きギターの素晴らしい作品もあり、満足度のあるアルバム。
4位 明日に向かって走れ
ここから吉田拓郎表記での
アルバムへと変わる
1976年発売フォーライフレコード
設立してからの初作品
離婚、つま恋イベントなど激動の1975年をすぎて
ある意味力の抜けた状態のアルバム。
エネルギー量としては
エンプティを指してるくらいの状態
「今はまだ人生を語らず」の頃が
エネルギー満タンだったとしたら
ほとんど使いきった感じの中
ある意味余計な贅肉をそぎ落としてのスマートな吉田拓郎作品を
知ることができる。
タイトルチューンの
「明日に向かって走れ」は
その絞り出して、尚自らを鼓舞して
進もうとする男の覚悟を感じる
リアル感がひしひしと伝わってくる
セルフcoverの
「どうしてこんなに悲しいんだろう」と
提供曲
「風の街」三拍子の名曲「明日の前に」この四作品がこのアルバムのキモになってる。
3位 Rollig 30
オリジナルアルバム初の
2枚組プラス1シングルといった
当時超お買い得なレコードだった。
社長業ひと段落しての
本腰を入れて動き出した頃の
吉田拓郎。
拓郎は歌わなきゃ拓郎じゃない
また、時代を撃ってくれ!と
ファンの援護射撃を受けて
また、オールナイトイベントへ向けて精力的に動き出した頃
松本隆との共同作業での
このアルバム
全21曲中
吉田拓郎作詞作曲作品は2曲のみ
素敵なのは夜は作詞 白石ありす
ほか18曲全て松本隆作詞作品
後藤次利アレンジ
「裏街のマリア」
松任谷正隆アレンジ
「君の街へ行くよ」
のブラスセクションが入ったR&B風のアレンジがとても心地よい
ロックンロールを軸に
バンド編成の音出しにこだわった
アルバム
バラードも素敵な作品が織り込まれている
名曲 「言葉」「恋唄」「無題」
「白夜」そして三拍子の
バラード「外は白い雪の夜」
などがあり
荒削りにして
バランスのとれた新生吉田拓郎の
アルバムである。
松本隆がまだ
大瀧詠一の「ロングバケーション」の作品を作り出す前、
松田聖子の作品を出していく前の
そんな時期に吉田拓郎との共同作業があり
ある意味
吉田拓郎が松本隆の背中を叩き
歌謡界へ殴り込め!と
はっぱをかけて送り出した感じの
アルバムでもあったのではないか。
2位 大いなる人
1977年発売
一足先に
はっぴいえんど のギタリスト
鈴木茂をアレンジャーに迎えて
当時流行っていた
ソフト&メローの作風も意識しつつ
R&Bのアレンジ作品が顔をだす
やりたい事をやった感じのアルバム
当時社長業が多忙な中にあって
本業の歌手との二足の草鞋を
しいていて
本業も忘れてないぜ、とばかり
言いたげに
そこには吉田拓郎のルーツの音楽
ならすんなりブランクを埋められる
風であったのかもしれない
故に、R&Bティストのアレンジの作品が見受けられる。
そしてそれが心地よい。
「乱行」「あの娘に逢えたら」
「おいでよ」など、
そしてバラード曲「未来」は秀逸。
アコースティックでの
「大いなる」は
ファンへのサービス的要素もあったりする。
1位 よしだたくろうLIVE'73
圧巻なのはバンド編成メンバー
とにかく一流ミュージシャンが勢揃い
ブラスセクション
ストリングスセクション
コーラスを揃えての大編成バンド
アレンジャー瀬尾一三のもと
音圧を感じる迫力、圧巻のLIVE
新曲をLIVEで発表、発売するという
試みも当時初
何もかも吉田拓郎は塗り替えていった
既存、既成の路線を大きく塗り替えながら
完全にロック.R&BティストのLIVEアルバム。
春だったね'73
マークⅡ'73
君が好き
君去りし後
晩餐
こうき心'73
など
特に
君が好き
のグルーブ感は凄い。
当時のロックシーンを見渡しても
ここまで完成度の高い作品はそうそうなかっただろうと思う。
そして
拓郎の代名詞的な
「落陽」
もあり
問答無用の納得の一枚である
フォークのよしだたくろうが好きな人は
ぶっ飛んだに違いない
アルバムだったはずである
でも
吉田拓郎を知るうえで
彼の本性、本質がわかったなら
間違いなく
このアルバムが上位にくることは
間違いない。
それほどポピュラーミュージック
R&B.ロックンロールの軸をもった
アーティストだという認識
それが吉田拓郎。
私的アルバムベスト7でした。
文中敬称略
私的アルバムベスト7
自分だったら何を選ぶだろう、そんなことを想いながら読まさせていただきました。
奥が深いですね。納得する部分が多々ありました。
今の自分の気持ちで選ぶなら、
「ライブ ’73」「アジアの片隅で」「青春の詩」「王様たちのハイキング」
「今はまだ人生を語らず」「Long time no see」
そして「豊かなる一日」かな・・・。
う~ん、あえて7枚を選ぶのはむずかしいですね。
それだけ拓郎さんには名盤が多い事かな。
「青春の詩」「アジアの片隅で」
あたりは渋いですねぇ
「青春の詩」は
フォークあり、ボサノバあり、ブルースあり、の聞きどころ満点!
「アジアの片隅で」は
当時流行っていたレゲエアレンジか軸になってとっても重たいテーマながら聴かせる 唸らせる名盤ですよね😉
「豊かなる一日」も
ツアーとしての
LIVE'73の雰囲気の再現!音圧のある音の洪水!拓郎さんのボーカルも負けてないバトルしてますよね😆
当時中学生で、すぐに洋楽にいってしまったので、無人島で…ぐらいまでしかよく知りませんが、73年のLIVEは今聴いても大傑作としか言いようがありません。フォークだとかロックだとかのジャンル分け不能の、特別な存在だと思います。
日本のポップミュージックを代表する1人なのに、世間的にはあまり実像が知られていないような気がします。
拓郎さんも次のアルバムで引退されるそうですね。
今はまだ人生を〜も復刻されるそうですし、願わくば今一度多くの人に拓郎さんの曲を聴いてもらいたいと思います。
吉田拓郎というアーティストは表現方法、表現者としてフォークのブームの中から出てきた人だけであって本当は…
バンドサウンド、R&B、アメリカンポップスなど洋楽のベースがしっかりあってそちらで勝負するために
回り道した感じでしたね
LIVE73あたりから
ホントの吉田拓郎さんを聞く事ができて
凄いアーティストなんだと改めて思った次第です。