作詞:松本隆
作曲:吉田拓郎
お帰り! ただいま!
何処に行ってきたの レンガの色の学生街よ
よそゆきの都会で 暮らして来たの
皮張りの旅行鞄は 青春のスーベニールよ
点になる蒸気機関車 霧晴れてあなたが見えた
お帰り! ただいま!
軽い会釈のあと つきない話 微笑み話
でもひとつ聞けない 言葉があるの
アゲイン・アゲイン もう一度
愛の靴をはいて 走る私を
アゲイン・アゲインもう一度
あなた両手広げ 受けとめてくれますか
あなた両手広げ 受けとめてくれますか
埃舞うふるさとの部屋 塗り替えて レースのカーテン
おかしいわ鼻のあたまに 赤ペンキ ピエロの真似ね
お帰り! ただいま!
旧い友人たち窓から笑う あなたも笑う
でもひとつ気がかり心にあるの
アゲイン・アゲイン もう一度
花の指輪はめて 君を待つよと
アゲイン・アゲイン もう一度
あの日あなた言った 約束は生きてるの
あの日あなた言った 約束は生きてるの
アゲイン・アゲイン もう一度
時の河に 愛の舟を浮かべて
アゲイン・アゲイン もう一度
私たちの心 振り出しに戻りたい
私たちの心 振り出しに戻りたい
1978年は吉田拓郎さんはたくさんのアイドルに曲を提供している
ちょうど裏方の仕事が多かった時期でもあり、
石野真子さんの「私の首領」
太田裕美さんの「失恋魔術師」
神田広美さんの「ドンファン」
など
作詞家もヒットメーカーの松本隆さん
アレンジャーがこの組み合わせにして
珍しく
松任谷正隆さん
リコーダーの前奏からはじまる
カレッジフォーク調の大人っぽい
アグネスを演出させた仕上がり。
歌い方も少し声も太くなり
なにより拓郎節をうまく歌いこなして
いるところが見事。
曲の作り方も丁寧で
この時期の(1978年頃)の作品は質が高い。
頭サビから始まって
A "Aメロ
ときて頭サビになり
そして大サビになる
流れ
とても凝った作り方でマイナー、メジャーを織り交ぜての拓郎節
しっとりとじっくりと聴ける
聴かせる楽曲。
期待された以上のセールスは望めなかったみたいだけれど
作品の質はとても良かったと思う。
アグネスの歌い方も落ち着いてた
日本語での歌唱になってるように感じる。
【アゲイン】
この言葉を伝えたい人がいる
もう一度…再び…
歌の歌詞には
ひとつ聞けない言葉があると歌っている
「もう一度」は片方だけが発する言葉だけでは
あまりにも弱すぎる
両方が二人ともが
「もう一度」と歩み寄れる気持ちで
出た 言葉なら
とても大きな希望的な
素敵な言葉にもなる。