薄手のシャツじゃ
まだ
寒いこの頃
今日あたりは
夏日になるという…
桜の花も散り終えて
足早にすぎる春
春を告げるものは
桜の開花と
花粉の飛散と
黄砂の飛散と
変わる変わる降る春雨
時の流れが春の景色と
情景を変えていく
春の色は淡く
原色の冬の上着から
淡いパステルカラーのカーディガンを
羽織った人が目の前を横切る
一瞬の風のように
季節の変わり目を教えてくれる
うかうかしてると
春は駆け足でいなくなる
気がつくと
迷っていると
そこには春はもういない
そんな風に毎年のように
春を迎える、感じること、
味わうことを
見逃してしまったり
立ち尽くたときは
もう、冬の名残で迎えた春は
そこにはなく
衣替えにせかされるように
冬物の服を変えた時
終わる
立ち止まって見上げた桜の花や
白木蓮の白い花
しゃがんで見つけた
たんぽぽや桜草
春は誰かのことを想う季節なのに
ちゃんと佇んで
立ち止まって、見上げて、しゃがんで
春をみつけないと
そうしないと
見逃してしまう、通り過ぎてしまう
駆け足で過ぎていく日々に
少し
ほっと、一息つくための春だから
冬と夏の間にある
淡い色の季節は寒さの暑さの中和帯
曖昧な季節だから
張り詰めた心を緩める季節
揺らぎの中に身を置いて
また、自分を感じる季節だったのに
年々春は短く
春は慌ただしく過ぎていく
春風に吹かれた時のこと
桜の花を見上げて呟いた言葉とため息
車窓から見つけた黄色絨毯の菜の花
そうやって春は誰かのことを想う
ちょっとした休息所
コブクロの初期の頃の名曲
「風」
この季節に聴きたい一曲