ともだちを失うことは
悲しいことでありまして.…
優しさや思いやりのない人間は
人間のクズでありまして
…
たくろうオンステージ第一集
「ともだち」では
絶妙で軽快なMCで
語り口がとてもおもしろく…
よしだたくろう
というアーティストの魅力を存分に
味わうことのできる
アルバムであった。
このアルバムタイトル曲
「ともだち」が
このライブ近々の最中に
作られた
日常でのともだちとの別れを
歌ったものとして
当時のたくろうさんは
リアルタイムでの
心境をダイレクトに
オーディエンスに伝え
ぶつけることで
距離感を縮めたアーティストだったと思う。
誰もが体験する
ことや
身近におこった自分の体験談を歌にのせて
届けることで共感を呼び
引き込まれるように
ファンになっていく
そんな流れをもった
アーティストだった。
そうそう
僕も同じだよ
と思える節が
随所にあることが
その歌に、そのアーティストに
共感していくものであり
好きになっていくことでもある。
その時そう感じなかった
素通りした曲でも
巡り巡って
今になって
僕は
この「ともだち」という作品に
最近グっと
心を掴まれている
それまで
この作品自体は
全然なんとも
思わなかったし
いい歌だともちっとも
思わなかった。
僕もともだちとの別れを決めて
あーあ
仕方ないよなぁという
諦めとむなしさで
ともだちを見送ることにしたのだから
もう、輝いた季節には戻れないし
もう一度輝きを取り戻そうとしてみたけれど
それは
無理な事だと
自分でその無力さを思い知らされ
どうすることもできない状態を自らが
理解した時
僕と彼との
ともだち関係は
破綻した。
そもそも
ともだちと呼べれたのかどうか
親友とまで彼は
僕のことを言ってくれてた
時期もあったけれど
所詮どちらかが無理をして
無理をしながら
バランスを取っていたのかも
しれない。
自然であることの不自然さは
その付き合いの中で
露呈していった。
もうそんな
煩わしい時間も
持つこともなくなった。
夢を閉じることの引き換えに
彼との
ともだち関係を終わらせた。