明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

爪 吉田拓郎

2025-01-26 23:13:00 | 僕の音楽日記
南南東の空に
三日月が


この頃の三日月を
あの人は
爪のようだと言った

また、雫がしたたる竿の先
のようだとも…

三日月をみて
色々思い巡らし
ひとしきり
あの人の言葉を
懐かしむ

爪をきった先の破片のような
三日月
冬の月は
なんだか
しんみり見える

🎵夜のとばりも冬枯れた部屋
君は ぷっりと爪を切ってる


夜 爪切ると 不幸になると
古いことわざ聞いたことある


そうなんだよね
ことわざなのか
迷信なのか
僕も子供のころ
夜爪を切ってたら
母親が
「夜、爪を切るもんじゃない!悪い事がおこるからやめなさい」
と止められた思い出がある。

嘘かホントか
まだ幼い頃は
大人のいう事を鵜呑みにして
怖がり、いう事を聞いたものだ。

今の時代のような情報が溢れて
いる世の中ではない昔は
聞き伝わってきたものをちゃんと
守っていた。

吉田拓郎さんの
アルバム名盤 ローリング30の中に
「爪」という作品がある

季節はちょうど今くらいの
冬なんだと思う

別れを意識した男女の情景
と心理描写で描いていて
他にも
「外は白い雪の夜」という作品も
この「爪」の続きのような
流れを組む作品になってる

どちらも純粋に、切なく
冬の夜ならではの空気感を
表している。


「爪」
作詞松本隆
作曲吉田拓郎

夜の帳りも 冬枯れた部屋
君はプツリと 爪を切ってる
肩を丸めて まつ毛を伏せて
深爪したら あとで痛いよ

夜、爪切ると 不幸になると
旧い言わざ 聞いたことある
昔、女は身を守るため
爪をのばして いたんだってね

別れを切り出す一瞬前の
夜はこんなに静かなんです
別れを切り出す一瞬前の
夜の背中が こわいんです

音もたてない 電気時計は
馬鹿ていねいに 時を刻んで
狂いもしない 時計みたいに
君はだんだん つまらなくなる

無精なぼくを 床屋に行(ゆ)かせ
綺麗さっぱり 毒気を抜いた
君が磨いた ピカピカの床
愛が滑って 自業自得さ

別れを切り出す 一瞬前の
夜はこんなに静かなんです
別れを切り出す一瞬前の
夜の背中が こわいんです


松本隆さんの秀逸な作品
短い言葉で情景を見せてくれる



2番の歌詞にある

音も立てない電気時計は
バカ丁寧に時を刻んで狂いもしない時計みたいに
君はだんだんつまらなくなる

というフレーズをとってみても
男が女から心が離れていく様を上手に描いている


不幸になる事を厭わず
爪をきってる女
その空間に不幸を感じてる男

男と女の愛憎模様は
別れに向かって流れてゆく

こんな冬の夜
ふと、口ずさむ「爪」という歌。













最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。