日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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鉄の骨。

2010年08月02日 10時50分10秒 | 日記
『鉄の骨』はNHKが五回連続で放送したテレビドラマの題名です。
ドラマは大手ゼネコンの談合がテーマでした。
地下鉄工事などの受注をめぐって繰り広げられる談合と政治家や裏で暗躍するフィクサーの関係を上手く演出していたように思います。
中村敦夫や陣内孝則、金田明夫などの俳優もよかったです。
私も15年ほど前までは、そうした世界で飯を食ってきたので内容がよくわかりました。
工事の割り振りに口を出す政治家がいたり、ボス的な仕切り役がいたり、各社を代表する談合担当者がいたりして、地方都市の建設業界とまったく同じやり方でした。
ただ、今回のドラマでは発注者側の官製談合が取り上げられていなかったのが残念でした。
談合は業者だけが行うとは限らないんです。天下りの役人を受け入れている業者へ優先的に仕事を割り当てる官製談合も頻繁におこなわれていたというのが実情でした。
あるとき私が受注した工事は、役所では別の業者を想定していたため、発注者の役人からきつく叱られたことがあります。
その役人は「君らの生殺与奪の権は僕が握っている」とまで豪語していましたが、どうせ殺されるのなら、議会へ証人として出て、ただ今の話を証言しますと、逆に脅してやったら、一転して揉み手擦り手でおべっかをつかってきました。
下には滅法強いが上にはまったく弱いというのも役人の特徴です。
私が談合の世界から足を洗ってもう15年経ちました。口角泡を飛ばしてやりあった相手もほとんど引退したか冥途へ旅立ちました。
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