日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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公が 前科前歴 証明す

2013年07月09日 15時42分17秒 | 日記
世の中はすべて資格がものをいう。いまや資格なしで出来るのは箒と塵取りでする清掃作業くらいのものだろう。

私も1級土木施工管理技士の資格をもっていたために今の会社の主任技術者として採用された経緯がある。

今は事務所の留守居役として鼻毛を抜いたり、居眠りをしたりの恵まれた境遇であるが、現役のころは土木会社の現場監督として大いに活躍したものだ。

土木施工管理技士は工事の工程管理・品質管理・出来形管理・安全管理などを行うのが職務であり、多くの場合は現場代理人を兼ねているから発注者と会社との交渉窓口ともなっている。

私の場合は、土木施工管理技士と特殊無線技士が国家資格で、地山掘削土留め支保工作業主任者、足場組立て解体作業主任者、型枠支保工作業主任者などは建設業労働災害防止協会から付与された資格であり、コンクリート破砕器作業主任者と火薬類取扱補助作業者の資格は全国火薬保安協会が所管する資格である。

土木工事を安全に作業するためには、これらの資格が必須であるために面白くもない講習を受けて取得した。
私自身も建災防のこうした講習の講師を長く務めていた関係で建災防支部長表彰を二度も受けている。誰にでもわかりやすい講習とするためにほとんどは試験の答えを教えるのであるが、それでも合格できない人は居残りをさせて無理やり合格させたものである。

さて、会社の職人採用も私の職掌のうちだから、面接をしたり経歴を尋ねたりするのだが、最近の事例として、こんなことがあった。

新規採用したM君(30歳)は、鳶職の経験は浅いものの、小型移動式クレーン、玉掛け、アーク溶接、ガス溶接、2級ボイラー技士、危険物取扱者免状、感電防止特別教育修了証、高所作業特別教育修了証など幾つもの資格を持っている。

ところが、静岡県静岡市が本籍地のM君の資格者証に記載されている現住所がいけない。

東京都八王子市緑町670番地は多摩少年院、埼玉県川越市大字南大塚1508番地は川越少年刑務所の所在地である。

わが社の場合は前科前歴を問わないのがポリシーだから少年院でも刑務所でも一向にかまわないのだが、資格者証は多くの場合、仕事先へコピーを提出しなければならない。せっかくの資格を証明する書類が少年院や刑務所にいた服役証明になってしまっているのである。

法務省矯正局のお偉いさん方にお願いすることができるのであれば、受刑者の資格取得時の住所を本籍地、あるいは身元引受人の住所など前科前歴に直結しない住所にできないものだろうかとつくづく思う次第である。



母親が  作る子供の  前科かな

2013年07月09日 15時38分17秒 | 日記
B君(17歳)は中学を卒業してすぐに地元の企業に就職した。職種は土木作業員いわゆる土方である。

柔道部に所属し、体育が唯一得意科目のB君ではあったが15歳の少年にとって土木作業員は過酷な労働であったろう。

わずか4ヶ月でこの仕事を辞めて次に派遣会社へ勤めたが、経営が不安定な会社で約束した賃金は支払ってもらえずに、この会社も5ヶ月あまりで辞めた。

次に勤めた電気工事店は12月に入社して翌1月には辞めたから、実質的な電工の仕事はほとんどしていない。

電気工事店を辞めた理由は盗んだバイクを無免許運転して捕まったからである。

B君は他にも窃盗罪などの余罪があったし、既に補導歴もあったから鑑別所から少年院送致となった。

B君は、1年6ヶ月に及ぶ少年院生活の中で、ガス溶接、玉掛け、小型移動クレーン運転、危険物取扱者、小型車両系建設機械、フォークリフト運転など幾つかの技能講習を受けて資格を取得した。

17歳の少年としては、資格をたくさん持っているほうであるが、実際に働いていたわけではないから今のところはペーパードライバーといったところである。

さて、前科・前歴を問わないのがポリシーの我が社としては、法務省保護観察所が身元を保証しているB君を採用することにしたのだが、ドロボウに給料を支払うわけにはゆかないからくれぐれも他人の物には手を出さないようにと釘を刺した。

会社には他にもこうした前科や前歴を持つ若者が在籍しているが、幾つかの共通点があることに気づく。

こうした少年たちの両親は離婚や別居をしていることが多い。特に母親は若くして本人たちを出産し、その後に離婚して別の男と再婚もしくは同棲したりしているケースが多い。つまり、低学歴、低所得で男にだらしのない母親に育てられた少年たちが非行に走り、出所後の働き口を求めてやってくるのである。

B君の場合も母親は内縁関係の男と同居しているのだが、狭い家に男の両親も同居していて肩身の狭い生活のようである。

前に雇ったC君などは母親の情夫が自分よりも3、4歳しか違わない若い男で、その男を殴って傷害罪で逮捕されたというから同情を通り越して滑稽でもあった。

世の母親にお願いしたい。女として人生を楽しむのも大いに結構だし、何人の男を銜えこもうとも勝手である。だが自分の生んだ子供だけは他人に迷惑をかけず愛情を持ってしっかり育てていただきたい。愛情は太陽の光と同じで注げば必ず相手に届くものです。

「犯罪の陰に女あり」という言葉もあるが、多くの非行少年の陰には必ずといっていいくらい淫奔な母親がいることだけは確かなようである。