日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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砂ずりの 塩焼きで喰ふ 初鰹

2018年04月23日 15時45分31秒 | 日記


砂ずりの塩焼きで喰ふ初鰹
(よみ)すなずりのしおやきでくふはつがつを
砂ずりは鶏の砂嚢ではなくて鰹のハラモです。居酒屋メユーです。


鬼ごろし鰹は土佐に叩くべし
(よみ)おにごろしかつをはとさにたたくべし
鬼ごろしとして愛された「忠正」蔵元の吉屋酒造は廃業しましたが銘柄は別の蔵元に引き継がれています。鰹の土佐造りには諸説ありますが藁の直火で焼霜にして冷水で冷やしてから刻むのを「たたき」というそうです。


秘めやかに引墨匂ふ梅雨の文
(よみ)ひめやかにひきずみにほふつゆのふみ
引墨は封書の封じ目に〆などの墨を引くこと。墨書きの手紙なんか滅多には届きません。

賽の目が背く卯の花腐しかな

(よみ)さいのめがそむくうのはなくたしかな
「卯の花腐し・うのはなくたし」は初夏の長雨。
俗に「土方殺すにゃ刃物は要らぬ雨の三日も降ればよい」と云います。飯場では仕事にあぶれた土工たちが朝から酒を飲みながら博奕に興じます。賽子の目はどうにもなりません。


母の日も知らず飯場を流れけり

(よみ)ははのひもしらずはんばをながれけり
飯場は作業員宿舎(workers' living quarters)です。
若いころの数年間は工事現場で飯場暮らしも経験しました。
母の日どころか自分の誕生日すらも忘れて酒浸りの不甲斐無い生活でした。

コメント (4)
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