日本経済新聞 1月27日 朝刊より
小林香菜(大塚製薬)2位、日本勢トップ
大阪国際女子マラソンは26日、大阪市のヤンマースタジアム長居発着の42.195キ㌔で行われ、エデサ(エチオピア)が2時間21分0秒で2連覇した。
23歳の小林が日本歴代10位の2時間21分19秒で2位。中盤でいったん遅れたが、粘り強く挽回した。
パリ五輪6位入賞の鈴木優花(第一生命グループ)は自己ベストの2時間21分33秒で3位。小林とともに9月に東京で行われる世界選手権の参加標準記録(2時間23分30秒)を突破した。
世界陸上の参加標準超え
異色のサークル出身 ラスト800メートルで浮上
早大ランニングサークル出身の異色のランナー小林が、驚異的な粘りで日本勢最高の2位に入った。競技場に入る直前、ゴールまで約800㍍付近で昨夏のパリ五輪6位入賞の鈴木を捉えた。9月の世界選手権東京大会の参加標準記録(2時間23分30秒)突破を目標としていた23歳は、大幅な自己ベスト更新に「まだ実感が湧かない。驚きのタイム」と喜びをはじけさせた。
中間点までは先頭集団でレースを進めると決めていたが、その中間点で、4人のトップ集団から遅れた。「呼吸は大丈夫だったが、足が重たくて思うように動かなかった」。それでも、154㌢の小柄な体で繰り出す、すり足気味のピッチ走法は衰えず、しぶとく前を追った。
29㌔すぎで単独3位に浮上すると、ペースを落とさず、35㌔すぎから鈴木をじわりと追い上げた。沿道からの「前はバテているからいけるぞ」との言葉に背中を押され、実力者をついには抜き去った。
高校時代に目立った実績はなく。大学で市民マラソンに出場するうちに実力が伸びて走る喜びを感じ、知人のつてを頼って大塚製薬に入った。加入当初は周囲のスピードについていけなかったが「とにかく体が強く、よく練習する」(河野匡女子部監督)という持ち味を生かし、実業団1年目で日本歴代10位にまで自己ベストを更新。大きな成長曲線を描くニューヒロインが「日の丸を背負ってマラソンを走る」という目標に向け、力強い一歩を踏み出した。
鈴木、3位に複雑 「自分の強み磨く」
6位に入ったパリ五輪以来のマラソンだった鈴木は、目標としていた自己ベスト更新は達成。一方で最終版に小林に抜かれ、日本人トップは逃した。「非常に悔しい結果だが、収穫もたくさんある。日本新に近づけるように頑張る」と複雑な心境をのぞかせた。
エデサのペースに27㌔過ぎでついていけなくなり、その後は足取りが重くなった。小林にかわされたシーンは「影が見えたところで気付いた。余裕がなかった」と渋い表情。25歳で臨んだ5度目のマラソンを終え「前半はスピードを出しながらいけた。自分の強みを磨きながら上がっていきたい」と成長を誓った。
テレビ中継は、フジテレビ系列のカンテレだった。解説陣は女性ランナーで豪華だった。コマーシャルは、メインの奥村くみちゃん、他はACジャパン。渋井陽子さんと福士加代子さんのかけあいが面白かった。
高橋尚子さんの「2時間あまりの間に、蕾が花開いたのを見れた」の言葉が印象に残った。
小林さんも鈴木さんも可愛い。ガンバレ
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