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青学大が2年連続7度目の往路優勝を飾った。
歴代2位の5時間20分1秒を記録した。
1区から首位を走った中大を、5区で若林宏樹(4年)が逆転。山登り3度目の、区間新記録となる1時間9分11秒で初の区間賞を獲得した。
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1位 青学大 5時間20分1秒
2位 中 大 5時間21分48秒
3位 早 大 5時間22分30秒
4位 駒 大 5時間23分17秒
5位 創価大 5時間23分38秒
6位 國學院大 5時間25分26秒
7位 城西大 5時間25分58秒
8位 立教大 5時間27分27秒
9位 東洋大 5時間27分53秒
10位 日体大 5時間28分3秒
11位 東京国際大 5時間28分34秒
12位 中央学院大 5時間28分37秒
13位 順 大 5時間28分40秒
シード権争い大激戦 8〜13位まで1分13秒差
区間賞
▷1区(21.3キロ)吉居駿恭しゅんすけ(中大3年)1時間1分7秒
▷2区(23.1キロ)エティーリ(東京国際大)1時間5分31秒=区間新
▷3区(21.4キロ)本間はやて(中大)1時間0分16秒
▷4区(20.9キロ)太田蒼生(青学大)1時間0分24秒
▷5区(20.8キロ)若林宏樹(青学大)1時間9分11秒=区間新
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日本経済新聞 1月3日より
ゴールする青学大5区の若林。2年連続7度目の往路優勝を果たした。
経験と蓄積、2区から追撃
107.5キロの往路の大半で中大の独走を許し、初めて先頭に立ったのは5区の中盤。青学大の原監督は「本当はもう少し楽にできた」と苦笑いしつつ、強調した。「勝てる力のあるチームが確実に勝てたことがうれしい。組織として力が付いた」。過去10年で前回大会を含めて総合優勝7回。王者の強さがつまった逆転劇だった。
1区は10位スタート。1分44秒差は想定外だったに違いないが、ここから経験豊富な実力者たちによる逆襲が始まった。たすきを受け取った2区の黒田朝日(3年)は「昨年も走った区間。周りは気にせず自分の走りに徹しよう」と焦らずペースを刻む。各校のエースが集まる区間で、過去2人しか達成していない1時間5分台が3人も出る高速レースに順応。自らも区間新記録をたたきだし、チームを3位に押し上げた。
箱根初出場だった3区の鶴川(4年)が中大に2分24秒差をつけられ、「(往路優勝を逃す)デッドゾーン」(原監督)に陥ったものの、前回大会は3区を走って逆転優勝の立役者となった4区の太田(4年)がまたも大仕事をやってのける。
「チームとして1年を通して箱根へのトレーニングを積んでいるのが、ベストを持ってこられる理由」と自負する主軸が、45秒差まで縮める快走。3回目の山上りを託した若林(4年)で勝負できる状態まで持ち直し、原監督は「勝てるなと思った」という。
大学入学前から箱根の山に恋い焦がれ、卒業後は競技を引退する若林は「1年生の頃から山に向けたトレーニングをしていた。太田がまくってくれて、ギリギリ先頭をみることができた」。ただ一心に前を追うことに集中し、10キロ手前でついに逆転。2位中大と1分47秒差もの貯金をつくる区間新記録に「最高に気持ちが良かった。復路にいい刺激を与えられた」と誇った。
往路に主力を投入しつつ、復路にも他チームがうらやむ選手がそろうのが青学大の総合力だ。「山下り(6区)のスペシャリストの野村が後続を(さらに)30秒以上離して、ピクニックランで7、8、9、10区と帰ってきたい」。原監督の冗舌が充実ぶりを感じさせた。
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日本経済新聞 1月3日より
往路4位でゴールする駒大の山川
駒大4位、挽回期す
2年ぶりの頂点を目指す駒大は往路4位。帰山が1区2位と好発進したが、以降は首位争いに絡めなかった。2区で順位を5位に下げた主将の篠原は「(最後は)坂ではなく壁のよう。手を使って登りたくなる感じだった」と疲労をにじませた。
恥骨を痛めていたエース格の佐藤は復路での起用を見据える。
藤田監督は「6区でどれだけ差を詰める走りができるかが大事。その後に試合(の流れ)を変えることができる佐藤を残しているので」と挽回を期した。