衝撃的なタイトルである。
著者は「こだま」さん。
女性である。
「夫のちんぽが入らない」・・・これがタイトル。
簡潔で歯切れのよい文章が、読み手を飽きさせない。
淡々とつづられていながら、ユーモアもちりばめられている。
セクシャリティな問題が、人生を左右することを
赤裸々に描いている重い内容でもある。
読み進むうち、わたしの眼からは、
涙があふれ出してきていた。
タイトルからは、想像もつかない悲哀と絶望を感じたからだ。
そこに、
親に甘えることを知らないで育ったこどもの
「わたし」がいたからだ。
厳しい寒さがやわらぎ、暖かな日差しを浴びながら、
わたしは本といっしょに、笑って泣いてすごした。