会社からの帰路の電車内ではいつも、席に座りながら iPhone で音楽を聴いております。
東京駅始発の中央線に乗って、自宅の最寄り駅の武蔵小金井駅まで約40分間ですが、席に座れることが多いので、油断すると寝過ごすリスクがあります。それを避けるために必ず iPhone で音楽を聴いて、脳を覚醒させておくのであります。
ある時、東京駅で席を確保したところで、いつものように iPhone を取り出し、ビートルズのアルバムを選択して再生したところ、誤ってイヤホーンのジャックが外れていたため、音源が外に漏れてしまいました。
曲は、懐かしの「Love Me Do」・・
いやいや、隣近所に座っている方々に迷惑をかけてしまった!と思って、慌ててイヤホーンジャックをすぐに入れ直そうとしたら、隣に座っていた年配の男性が、まさかの行動に出たのです。
何と、「Love Me Do」を歌い出してしまったのです!
Love, love me do
You know I love you
I will always be true
So please, love me do
Whoa, love me do ・・・
あまりに自然な様子で、口ずさんでいらっしゃったので、この男性の歌声のワンフレーズが終わったところで、こちらから「すみませんでした」と謝罪して、何事もなかったように、イヤホーンジャックを入れ直しました。
ワタクシとしては、気まずいやら、恥ずかしいやら、でありましたが、同時に「ホンワカ」と楽しい気分になったのは言うまでもありません。
この年配の男性は、ワタクシが音源を漏らしたことに嫌な顔ひとつせずに、むしろ「気にしていませんヨ」と歌声で返してくれたのだと思います。
「粋」という言葉は、こういう人を指すのだと思います。