個人情報

何年か前までは、こんなに個人情報がドウタラコウタラ・・

という言葉はあまり聞いたことがないような気がする。

家庭用のシュレッダーなんかも文具屋に売っているのでびっくりする。

そのうち顔を出して歩くのも個人情報を公表している、

出さない方がいいとか言い出すのではないかと思うくらいだ。

何故こんなことになったのか。

電話番号などを金儲けの為に悪用する人が

世の中に０．０００００００１％（でたらめ）ぐらいいるから、

そういう人に悪用されないように、

そういう事をしない９９・９９９９９９９９９％の人はしましょう、

というようなことなのではないかと思う。

近所で子供を殺された事件があると、

その近辺の人がマスコミの取材を受ける。

こんな事があると、恐くて子供を外で遊ばせられないと発言する。

そう思うのも無理ないと思う。

そしてそういう発言をニュースで全国に報せる。

それを見た人は、恐ろしいことだ、

外も歩けない世の中じゃないか、となる人も多い・・？

マスコミの多大なる働きによって、

一億二千万人の人口のうちの一人がそういう事件を起こすと、

事件を起こした人以外の９９．９９９９９％を占める人に対しても、

多くの人が不信感を持つようになる。

どう考えてもおかしい、と思っちゃう。

こういう報道とそれについてなんの異論も無いということが、

世の中に何を実現しているかと言えば、

人間とは何をしでかすかわからない恐いものだという人間観じゃないのかな。

みんなしてそういう人間観を創りあげている。

共に創っている。

ふるさと

娘が写メを送ってきた。

実家がある街の高台になだらかなハイキングコースがあり、

そこを歩いてきたみたいで、

そこから街を全貌した写真だった。

娘も私もその街で生まれ育った。

その写真を見ると懐かしさがこみ上げて来る。

郷愁の念という奴なんだろうな。


自分が幼かった頃過ごした家、庭、高い物干し、

近所のおばさんおじさん、幼馴染、

今の私よりずっと若かった両親、

その頃の風景、今は無い建物、小学校への細い道、そこを歩いていた人たち、

その頃思っていたこと、夢みていたこと、

・・・そんな思いがこみ上げて来る、それが郷愁なんだろうと思う。

夫は生まれ育ったこの地に今また住んでいるけど、

故郷に住んでいると思っているのかしらん。

故郷って場所じゃなくて、その時空を言うのであって、

自分の心にあるものなんだなぁと思う。

なので懐かしくてその場所に行っても、

そこからは自分が思うようなものは得られないのかなと思う。

懐かしいあそこは私の内にしかない。

そのことがなんとも物悲しく切なく言葉にならない。