ムカデとことこ

 ひとが幸福になること・意識の成りたち・物理と心理を繋ぐ道
       ・・そんなこと探りたい

『私はシャルリー』だそうなんだけど・・・

2015-01-15 20:52:54 | 新聞を読んで
「私はシャルリー」というのがパリで流行っているらしい。

イスラム教盲信者を風刺する週刊誌の会社へのテロに対しての抗議活動で生まれたらしい。

そのニュースを見るとどうも落ち着かない。

暴力はいけない、というのはよくわかるし、本当にそうだなぁと思う。

表現の自由を!とフランス人やいろんな人が叫んでいるけれど、

何のための表現の自由なんだと思ってしまう。

表現の自由を守るために戦争になってもいいんだろうか・・と思っちゃう。

戦争になってもかまやしない・・・そんな自由なんだろうか。

相手のことなど眼中にないその自由を行使することで、

相手に何が生まれるのか、世界がどうなっていくのか、

考えているのかなぁ・・と思ってしまう。

テロをする人にもそれは同じことだけど。

でもそれをやめてもらうのに、その方法では無理と思うよ。

世界が自由なるものになるために、風刺し、

私はシェルリーと叫ぶことが有効なんだとはとても思えない。


本当の自由は勝ち取るものじゃない、元々人間に備わっているものと思う。

それを自分の中にみつけさえすればいいのかと思う。

・・・これは脱線だけれども。


風刺漫画というのものは、ヘイトスピーチというこの頃よく聞くものと、

対象を否定しているという点で、一緒なんじゃないかと思う。

風刺を洒落た表現だなんていう風潮があるみたいだけど、

風刺ははっきり言って、からかいだ。

それを書く人、見て喜ぶ人は、

その絵に出ている人より自分の方が偉い、程度がいいと高みに立って居る。

その絵に出ている人たちがどうしてそういうことをするのか、なんて考えてみようともしない。

“自分が正しい”に決まっているから。

それこそがテロや戦争の元だよねぇ。

表現の自由なんてそういう本当のことを曇らせるんちゃうかなぁ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小さな物語

2015-01-15 13:36:01 | 日々の暮らし・思い出
義父にいつもの年賀状が来ていた。

その人から又はがきが来た。

小学校時代の同級生の女性から義父へ見舞いのはがきだ。

彼女は彼の心の恋人??かな。

彼によると富司純子に似ているそう。

彼女とは年賀状の付き合いがずうっとあるようで、

今年も頂いたのだけど、義父はそれを見ても書こう、というモードにならなかったので、

私が勝手に代筆をしたんだ。骨折してしまって・・云々と。

そうしたらすぐにこうしてお見舞いのはがきを書いてくれたみたいだ。

義父がそれを読むところを私は見てなかったんだけど、夫曰く、

顔を輝かせて読んでいたそう。

見せてもらうとはがき一面に字が連なっていた。

それも杓子定規のものじゃなくって、私も骨折したことがある・・云々の

とても活動的な生き生きとした文章だった。

確か去年頂いた賀状には、

自分は弱って来たけれど、○×さんはどうぞお元気で・・というような文章だったと思う。

よく覚えているな、と思われるかもしれないけど、

彼に来た賀状は議員からのと彼女からのだけだったし、

東京の彼女のお住まいへは義父から頼まれて会いに行ったことがあって、

90才を過ぎてもこうしてはがきを送り合っているのがとても素敵だなぁと思って、

この二人に温かいエールを送っているもんでね♪


今年のはがきを読ませてもらって思った・・・

去年のと比べると今年は元気に違いない。

そして義父がここで元気に暮らしていることが

98才の彼女にとっても励みになるんじゃないかな・・

そう思ったら、ちらっとこんな小さな小説を想像した・・・


義父に万一のことが起こったとしても、

彼女には年賀状を私が代わって出し続ける。

口述筆記だと書いて。

「骨折の後遺症で右手が動かせなくなり、嫁に代筆を頼んでおります。

○△さん、元気で何よりです。

もうじき吾々も100才を迎えますね・・・」

・・なんて。

彼女はそれを楽しみに年賀状以外にも徒然をはがきで出してくれるようになった・・・

私は代筆だといって亡くなった義父のつもりでその返事を書く・・・

東京の彼女から又はがきが届く・・・

そんなやり取りが続いた・・・

けれど、その1年前から、はがきを書いているのは同居している彼女の娘さんだった。

彼女の娘さんも義父のことを思って、

うそのはがきを出し続けていたのだった。

彼女は義父が亡くなってからちょうど1年後に、

私が代筆で書いたはがきを持ったまま静かに亡くなっていた・・・終わり。

・・小さな物語でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする