本を読んだ。
★猫語の教科書(ちくま文庫)
著者:ポール ギャリコ
訳者:灰島 かり
出版社:筑摩書房 (1998/12)
ある日、編集者のもとへ不思議な原稿が届けられた。文字と記号がいりまじった、暗号のような文章。“£YE SUK@NT MUWOQ”相談を受けたポール・ギャリコは、それを解読してもっと驚くはめになる。原稿はなんと、猫の手になる、全国の猫のためのマニュアルだった。「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」ひょっとしてうちの猫も?描き下ろしマンガ(大島弓子)も収録。 (「BOOK」データベースより)
とうとう買って読んでしまいました。
読みながら、《うん、うん、そうだね、うん、うん。》
人間の家の乗っ取り方がそれはそれは詳しく理詰めに書かれてます。
基本スタイルは《猫の方が人間より進化し高等な生き物である》ということ。
笑ってしまいほんとに無力感を感じるくらい真実です。
しかもこの本の素晴らしいところは人間観察が鋭いところ。
猫の観察力は可笑しいくらいズバリ。
シニカルな観察眼を紹介
「少しでも人間を知った猫なら、人間が自分の所有物に関してどんなに神経を尖らせているか知っているでしょう?だって、人間のことばの中でいちばん重要なのは《私の》ということばなんですからね。《自分の》物だとみなした物がおびやかされそうにになったら、信じられないような残虐な行為をしかねないのが人間というものです」
人間というのは所有欲の塊みたいなものなんですね。
(僕もその一人ですが)
ユーモラスな人間観察の視点が随所にみられニンマリとしながら読んでしまいました。
猫のための猫語による解説書です。
日本語に翻訳してあります。